その他
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その他 2023年04月13日 22時01分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ ビハインド ザ カスク編
【BEHIND THE CASK/ビハインド・ザ・カスク】の紹介をしたいと思います。2022年5月函館にボトラーズ業者が誕生致しました。そして、この度ここの《アンバサダー》として参加させて頂く事となりました。ウイスキー業界により一層深く拘れる事を嬉しく思います。さて、この【ビハインド・ザ・カスク】ですが、元々は青森で立ち上げました。が、この度函館に根をおろしてくれる事となりました。ありがたやありがたや。販売実績として過去に5度のリリースがあり、この度6度目で、初めてブレンデッドモルトウイスキー【BLANC DE BLANCS】を販売致しました。*全て完売です。ここの経営者である《澤田さん》は、まだ若いのですが、実に素晴らしい経験と行動力を持つ人で、インディペンデントボトラーとしてのセンスに多方面から注目されつつある人物です。名前だけでも覚えておいて下さい。ここの特徴として、《函館でボトリングするお酒》に関しては、ワインの瓶を使う事、栓もワインの様にコルク栓で、コルクスクリューを使わないと開けられない事、蠟封をする事と、なっております。*シングルモルトに関してはスコッチウイスキーの規定に基づきスコットランドで製品化した後に輸入という形がとられてます。これは本人が以前フランスのワイナリーに勤めていた時の経験と、ウイスキーも【瓶内熟成】をするんだと言う事を踏まえての《こだわり》だったりします。一般的にはウイスキーなどのハードリカーは瓶内での熟成は行われないとされています。しかしながら実際にボトル内で味の変化は起きています。通常はどんなに美味しく変化したとしても【劣化】と捉えられてきた事です。実際《オールドボトル》(主に特級表記時代)を見てみると底に《オリ》が溜まっている事があります。つまり瓶内で品質の変化は存在すると言う事です。なので、ビハインドザカスクの製品は、この変化の手助けをする事を念頭においてボトリングが行われているのです。同じお酒でも、角が取れて飲みやすくなったとか、外気に触れて香りが開いたとか、そんな経験はありませんでしょうか?抜栓してからの変化と未開封の瓶内変化では、ちょいとニュアンスが違いますが、より楽しく、面白い方向にウイスキーを嗜むと言う意味では共通すると思います。ちなみに代表の澤田さん曰く、目標としては《ネゴシアン》になりたいし、函館ならではのウイスキーを提供したいとの事です。私もその為に協力していければと思っております。皆さん《ミッシェル・クーブレ》って知ってますか?ベルギー出身で《ウイスキー業界の変態ジジイ》←(良い意味で)と呼ばれているとかいないとかw澤田さんは彼が憧れの存在らしいので、きっと彼も素敵な変態になってくれると思っております。そのように育てたいと思ってますw定期的に取り上げたいとも思ってますのでお付き合い下さいませ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年04月11日 22時01分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ サイドカー編
バーテンダーのお仕事の中で唯一といっても良いかもしれない派手な仕事???【シェイク】です。各バーテンダーがそれぞれの振り方を持ってます。まぁ基本的な所は一応ありますが。何となくですが、最近はハードでロングなシェイキングが増えてきている気がします。で、今回紹介いたしますのは【サイドカー】です。ショートカクテルの定番で、このカクテルを基準にお店を選ぶ方も多数おられます。基本的なレシピは・・・ブランデー 1/2コアントロー 1/4レモン 1/4となっております。まぁ、あくまでも基本レシピです。使う材料の分量やコンディション、ブランデーの銘柄で味が全く変わります。なので、それぞれのお店にそれぞれの基本レシピが有り、その違いを楽しむのが大人ってな感じです。今から100年以上前に造られたカクテルですし、ショートカクテルなので度数は割と高めですが、絶妙な甘さと、さっぱりした口当たり、優雅さを感じる香りと完成度が非常に高いカクテルなので飲み過ぎには注意です。ここからは私の勝手な思いなのですが、いわゆる【オーセンティックバー】に伺った時に名店と呼ばれるお店は扉を開けた時にサイドカーの香りがする気がします。何故なのかは全く解りませんし、そんなにサイドカーばっかり注文される事も無いとは思うのですが、そうなんですよ。もし同じ感覚の人がおりましたらコメント欄にでも【わかるー】とか書いて下さいませ。世の中には星の数ほどのカクテルがあります。その中でも定番と呼ばれる物は、やっぱり重厚感が感じられます。材料は3種類以内で、名前もキャッチーなカクテルはそれだけで歴史も感じさせてくれます。まぁ、地味な作業が多いバーテンダーのお仕事ですが、シェイクの時は《ピンスポ》が当たっても良いんじゃないか?とも思いますし、若いバーテンダーならその後のやる気にも繋がりますし、ベテランのバーテンダーさんなら凄みを感じられたりしますので一杯くらいはショートカクテルを入れるのもカッコイイ飲み方かな?と思います。初見のお店で一杯目で頼むと面倒くさいお客さんと思われるかもなので注意が必要ですがw当店は、いわゆるオーセンティックバーではありませんのであしからず。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年04月09日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ クラフトジン編
暑い時には何を飲みますか?ビール?モヒート?シャンパン?キリっと冷えたお酒なら何でも合いそうではありますが、僕はやっぱり《ジントニック》ですね。まぁいつ飲んでも美味いけど。こんにちは。男の酒道の大野です。と言う訳で今回はジンです、ここ何年か流行っていると言われている《クラフトジン》。それぞれの蒸留所がフレーバーを考え色々と面白い物も出来上がっております・・・が、わたくしはそんなにハマってません。ジン自体、ゴードン47°が無くなったのとブードルスとタンカレーが有れば良いや、との思いで、今一刺さらなかったんですよねぇ。。。とは言えハードリカーに注目が集まるのは非常に喜ばしいところなので蒸留所の皆様には頑張って頂きたいところです。お店をやってますと不思議とお酒が集まってきます。今回ご紹介するのもそのような流れでうちの子になった物達です。まず黒い瓶は【株式会社 京都蒸留所】の《季の美》ハウスジンです。https://kyotodistillery.jp/フラッグシップである《季の美 京都ドライジン》で使われている11種のボタニカルと6種のエレメントを基にブレンドされてます。季の美ハウスの井戸水を仕込み水として使用しているようです。背の高いボトルは札幌にある【北海道自由ウヰスキー株式会社】の紅櫻蒸留所で作られた《9148》です、数字が名前と言うのも珍しいのですが、規則性が解らなかったのでHPをのぞいてみました。https://www.hlwhisky.co.jp/ここに書くよりも直接見た方が納得できると思います、中々のセンスを感じますね。ちなみにボトルには4桁の数字が2か所刻まれているのですが、このボトルは左側が蒸留日で《0426》右がレシピ番号で《0100》です。レシピはHPで調べることが出来るので見てみました。結果・・・記念すべき1stボトルです。ここのジンが面白いのは北海道産の材料を意図的に使っている事。しかもその内容は【ボタニカル:ジュニパー、コリアンダー、シナモン、★日高昆布、アンジェリカ、レモンピール、ブルーベリー、★干し椎茸、★切干大根、ローズレッドペタル、ブラックペッパー、カルダモン、ホワイトペッパー、クローブ】★は北海道産原料です、これは出汁ですね、他では思いつかないであろうこのレシピ!流石です。この勢いで突っ走って頂きたいところです。そして背の低いボトルは【株式会社ニセコ蒸留所】の《ohoro》です。*アイヌ語で続くといった意味。https://niseko-distillery.com/ja/こちら日本酒の《八海山》が造った蒸留所です、しかもジンだけではなく既にシングルモルトも仕込んでます。と言う事は将来的にはここの蒸留所だけでブレンデッドウイスキーを造れると言う事でございます。これまた楽しみでしかないですね。うーん・・・あんまりハマってないとか言ってごめんなさい。だいぶ興味が沸きました。そういえば函館にクラフトジンを一生懸命扱っているお店がありますな。。。近々顔を出すことにしましょう。皆さんも近場で探してみて下さい。飲み過ぎには注意ですが。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年04月07日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ クライドサイド編
また新しい蒸留所から1stボトルがリリースされました。その蒸留所は《CLYDESIDE/クライドサイド》です。ボトル名は《CLYDESIDE STOBCROSS》。デザインもオリジナリティーが感じられる良いボトルです。さて、色々書いていこうとは思うのですが、何せ新しい蒸留所の為、これと言った物語がまだありません。ですのでオフィシャルのプレスリリースを基に創業者の《ティムモリソン》を含め紹介したいと思います。インディペンデントボトラー、「ADラトレー社」のオーナーのティムモリソン氏が、スコットランドのグラスゴー市内に2017年に設立された新しい蒸留所、クライドサイドから初リリース。初蒸溜が同年の11月6日で11月23日にはビジターセンターがオープンしています。クライドサイド蒸留所はその港湾地区に船の入出港の指令室であった通称「ポンプハウス」の跡地に建てられました。ティムモリソン氏の父であるスタンリーP.モリソンがウイスキーのビジネスを始めたのが約100年前、ADラトレー社を設立しウイスキーのブローカーを始めました。その後シーバスブラザーズ社なども買収した後、1963年にはボウモア蒸留所を買収して、あの《モリソンボウモア社》を立ち上げました。*現在はサントリーのグループ会社。オーヘントッシャン・グレンギリー・ボウモアを持つ。息子であるティムモリソン氏は、その後他社に渡っていたADラトレー社を買い戻し、インディペンデントボトラーとしての活動を始めました。そして2017年、彼はウイスキー作りを再び始めるべく《モリソングラスゴーディスティラーズ》社を設立、クライドサイド蒸留所を稼働させました。ウイスキーに使われる仕込み水は約60キロ離れたロッホカトリンの水を100%使用、なんとロッホカトリンは曽祖父であるジョンモリソンがグラスゴー市内の水道水の供給源となる貯水池としての創設に携わっていました。原料となる大麦は全てローランド地方の契約農家から調達、発酵には約72時間をかけます。ローランド地方に属しますが2回蒸留で、熟成には高品質のファーストフィルバーボン樽をメインに、シェリー樽やリチャー(再度内側を焼く)したバーボン樽を使用しています。商品名となる「ストブクロス」は、蒸留所付近にある交差点の名前から付けられました。「ストブクロス」の熟成には約90%がファーストフィルバーボン樽、残りはシェリー樽を使用しています。香りは洋梨、青リンゴ、ローズ&ハニー、バニラ、ボディはソフトでスムース、バニリンな甘みから洋梨やアップル、バナナ、フィニッシュは優しいビターと心地よいミントが続きます。ファーストリリースとして素晴らしいクオリティ!ローランドウイスキーらしい優しくスムースなテイストですが、ボディは立体感がありしっかりとフィニッシュまで展開していきます。・・・とまぁこんな感じです。中々1stリリースを飲む機会も少ないとは思うのでどこかのBARで見かけた時は是非お試しくださいませ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年04月05日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ クライゲラキ編
さて、今回は【クライゲラキ】です、こちら数年前まで【クライゲラヒ】とバー関係者のみんなは言ってたはず。モルトの世界ではよくある事で、当て字しているのを無理目に読んじゃうからこうなります。【アイラ/ISLAY】だって俺がバーテンダーになった頃は【アイレイ】って言ってたし【ロッホナガー/LOCHNAGAR】だって【ロックナガー】だったし【モーレンジ/MORANGIE】も【モランギー】とか本によっては書いてあったし。。。色々とアップデートしなきゃいけないので大変です。この【クライゲラキ】元々は【ホワイトホース】のキーモルトとして有名でした。どうやら日本では一番売れているブレンデッドみたいです。たぶんハイボール人気で居酒屋なんかにも置いてあるからだとは思うのですが。創業は1891年。ホワイト・ホースの創業者ピーター・マッキーと蒸留家アレクサンダー・エドワードによって設立されました。1920年代には【ホワイトホース蒸留所】と名乗った事もある様です。1964年、1965年に大規模な改修が行われ、この時に《ウオッシュ》を拡販する動力を水車から変更し、フロアモルティングも止める事となりました。近代化が一気に進んだ訳ですが、発酵槽は木製を使い続けております、発酵槽の洗浄もスチームだけで行っていて、生き続ける菌が発酵に重要な役目を果たしているとの考えだそうでございます。ホワイトホースと共に歩んできたこの蒸留所ですが・・・現在はデュワーズのキーモルトとして頑張ってます、ホワイトホースとの繋がりは継続しているようですが。。。きっと大人の事情があるのでしょう。話しを戻しまして、このクライゲラキは《スペイサイドモルト》です。華やかさは程よい感じで、且つひと癖ある感じなので個人的に好きなモルトでもあります。人によっては炊いて無いはずのピート香を感じる人も居ます。何故だ?何を飲んでいいのか解らない時に飲むと思わず顔がニヤニヤする良いモルトです。製造量の1/50がシングルモルトとして販売されておりますが、割と入手しやすいお酒だと思います。この辺りのモルトを飲んでると割と通ぶれる気がするようなしないような。。。まぁ知ってて損はありませんので是非試して貰いたいところです。皆様が本日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年04月03日 22時00分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ オールドパー編
さて、今回は有名な【OLD PARR/オールドパー】について書こうかと、写真の左が80年代初頭、右の陶器のが70年代。どちらもオールドボトルです。こちら日本に初めて持ち込まれたスコッチの銘柄です。持ち込んだ人は【岩倉具視】昭和な人にはお馴染みの【500円札】の人です。有名なだけ有って、愛飲者には有名な方が多いです。このお酒にまつわる人物としては【吉田茂】と【田中角栄】でしょう。書こうかと思ったのですが、割と面白い話なので調べてみる事をお勧めします。製造会社は【マクドナルド・グリーンリース社】で現在ディアジオの傘下でございます、《グレンダラン》をベースにトップブランドとして今も君臨し続けております。以前は【ジェームスマンロー社】を子会社にしており、こちらは【キング・オブ・キングス】を製造販売してました。このオールドパーですが2ndブランド、3rdブランドを持ってまして、【クレイモア】【サンデーマクドナルド(終売)】がこれにあたります。ボトルに戻りますが、どちらも当時の正規代理店である【オールドパー株式会社】。広尾5丁目だったそうです。ここが代理店だったのが1973年10月から1988年4月なので、裏をみてこの会社名があれば間違いなくこの期間に輸入された物です。更にラベルに注目して欲しいのですが、現行型のボトルと比べると、Old Parrの字が赤黒逆転しております。それだけなんですけどね、、、この裏に鎮座するのはボトルの名前にもなっている、【トーマス・パー】の肖像画、書いた人はあの【ルーベンス】です。*フランダースの犬でネロが最後に見ることが出来たあのルーベンスです。その後天使が迎えに来ます。。。このトーマスパーですが152歳まで生きたと言う妖怪の一種です、どこまで本当かは解りませんが彼の人生は・・・80歳で初婚(ジェーン テイラー)105歳で不倫のち逮捕(キャサリン ミルトン)112歳で妻と死別122歳で再婚(ジェーン未亡人)152歳死亡ちなみに息子113才、孫109才、曾孫ロバートパー124才、同じくジョーン127才、同じくキャサリン パー103才と長生き一家だったようです。ゲン担ぎにはこれ以上のお酒は無いかもしれません。政治家や経営者に好まれるのも解りますね。もしかしたら有名過ぎて飲んでない方も居るかもしれませんが、ブレンデッドウイスキーを語る上で避けては通れない一品ですので是非お試しくださいませ。美味しいよ!皆様が本日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月31日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ グレンキース編
さて、今回ご紹介いたしますのは【GLENKEITH/グレンキース】です。華やかなお酒で、ファンも多い蒸留所なのですが、以前はいきなり入手し辛くなるお酒でした。今は安定して入手できるので、是非お試し頂ければと思っております。それではこの蒸留所について書いていこうかと思います。場所はスコットランド、スペイサイドのキース地区にあります。操業年は1957年から1960年の間と若干アバウト。これは他の蒸留所に無い施設(技術センター)が有ったりするので、フルオープンが1960年って事だと思います。前に紹介した【パティソン事件】の影響で、蒸留所は全く造られていませんでした。実は此処と【トーモア】は、20世紀になってから始めて作られた蒸留所だったりします。如何にこの事件が業界に厳しい影響を与えていたかが解ります。設立の経緯として、カナダの【シーグラム社】が、当時近くの【ストライスアイラ】を持ってました。詳しい方は御存じでしょうが【シーバス・リーガル】のキーモルトです。第2次大戦後暫くして、アメリカでシーバスの売り上げがドンドン伸び、原酒の確保や熟成庫の拡大などの状況で2ndとしてこのグレンキースが設立されました。【技術センター】が有る位なので中々実験的な事をとりいれていたようです。当初はポットスティルが3基。ローランドで行われている3回蒸留を取り入れてました(1980年代初頭まで)。開業当時の技術者が以前、アイリッシュのブッシュミルズで働いていたそうで、そこのやり方を紹介したところ採用されたようです。その他にも仕込み水を【ピート水】にしてみたり、ここの《麦汁》と《蒸留かす》から新しい酵母が発見されて今も使われていたり、【グレンアイラ】と名付けられたヘビリーピーテッドタイプのスピリッツが生産されたり革新的な試みが行われております。1970年に蒸留器を追加。3年後にスコットランド初の【ガス燃焼式スチームコイル】を導入。ちなみにコンピューター制御もここが最初です。その後1999年過剰生産になり蒸留所は生産を停止します。2001年にシーグラム社はスコッチウイスキー蒸留所資産を【ペルノー・リカール社】に売却してしまいます。これに伴い翌2002年には【アルタベーン(アルタナーベン)蒸留所】と【ブレイヴァル(ブレイズ・オブ・グレンリヴェット)蒸留所】も閉鎖します。しかし、この辺りから世界的にウイスキー業界が活性化し、結果として2005年にアルタベーン、2008年にブレイヴァルが復活します。【グレンリヴェット】もシーバスが保有する蒸留所なのですが、こちらは2009年からの拡張により生産数を倍近くにしました・・・が、何故かグレンキースは閉鎖したままだったのでした。。。2013年にようやく生産が再開され今に至ることとなります。そういえば、シーグラム社と言えば昔キリンビールと一緒になっていた時期があり【キリンシーグラム】と名乗っておりました。元々不動産屋らしく、ぶっちゃけ悪い噂も。。。売却に関してもキリン側が全然知らなかったと言う話しも聞きます。裁判にもなり結構揉めたとか、なので数年前までペルノーはシーバスの所有なのに販売はキリンと言う不思議な状態が続いてたんですねぇ。もめ事はしょうがないけど美味いお酒を犠牲にするのは勘弁して頂きたいと思います。今日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月29日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ストラスミル編
今回は、シングルモルトの中でもあまり語られることの少ない蒸留所を紹介したいと思います。《STRATHMILL/ストラスミル》蒸留所です。では早速歴史を辿っていきましょう。1891年 元々は製粉会社で《グレンアイラ・グレンリベット》として蒸留部門を設立、最初の生産が開始される。1895年 イギリスのジン会社のギルビー(W&A Gilbey)社が蒸留所を買収し《ストラスミル》と改称。1962年 インターナショナルディステリラーズ&ヴィントナーズ(IDV)に移りジェスティリーニ&ブルックスによって運営されている。*United Wine Traders社と合併してInternational Distillers and Vintners(IDV)を設立。1968年 ポットスティルを4基に増設、精製装置が設置される。1972年 グランド・メトロポリタン社が同社を買収。1997年 グランド・メトロポリタンがギネスと合併し、ディアジオ社となる。2001年 花と動物シリーズで、オフィシャルボトリングである12年物をリリース。2014年: ディアジオ社のスペシャル・リリースとして25年物が発売される。*当時倉庫内に合った一番古い樽がこれだったそうです。・・・とまぁざっくりこんな感じなのですが、客観的に見ても物語がないなぁ・・・と。やっぱりお酒って味だけではなく、それに伴う人とかの物語がないと中々メジャーになれませんね。でもね、ここのお酒は非常に出来が良いんですよ。実は、ここの蒸留所にはちょっと面白い装置がついているのです。それは・・・《ピュアリファイアー》です。知らないですよねw日本語だと《精留器》と言います。《ポットスティル》から《ラインアーム》と言う管が伸びているのですが、その中央部分にこのピュアリファイアーが取り付けられている蒸留所が何個所かあります。【スキャパ】や【トーモア】・【グレングラント】辺りが有名で、意外な所では【アードベッグ】も、この装置が付けられています。この装置を付ける事により【フーゼル油】を減らし【エステル香】を多く含ませる事が出来るのです。この辺を、がっちり説明すると大変なので気になる方は調べてみて下さい。ちょっと面白いですよ。とは言え、フーゼル油って何ぞや?エステル香って???となる事でしょう。簡単に言うとフーゼル油は昔のイモ焼酎の匂いw味にボリュームを持たせる為には必要なのですが、あまり多いと単純に《くさい》です。エステル香は華やかな果物とか花の香りの事です。高級感も感じられる香りなので蒸留所としては、なるべく多く入れておきたいところです。話しによるとこの辺りの部分はポットスティルのデザインやラインアームの長さや角度で大分カバー出来る様なので、新規の蒸留所では、まず使わないそうです。こちらは普通に美味しいモルトなので是非皆様には試して頂きたいと思います。週に52000ℓの生産量があり《J&B》のキーモルトとして現在も使われています。優秀です。あっ、100周年を記念してポットスティルが漆で塗られたこともあったそうですが、漆が熱に耐えられずピンクの縞々模様になってしまったそうなw中々面白い物語がありましたねw本日も皆様が美味しいお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月27日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ パティソン事件編
今回は早速《パティソン事件》について語りたいと思います。たぶん、この事件が長いスコッチ業界の歴史の中で一番の出来事だったのでは?と思っております。19世紀後半までスコッチ業界は景気が良かったようです、1870年代にワイン業界を襲ったフィロキセラの影響でブランデーも作れなくなり、その隙間を埋めるように《ブレンデッドウイスキー》のブランドが多数できたのもこの時期と重なります。そのブランドの中に《パティソンズ社》も在りました。1886年ロバートとウォルターのパティソン兄弟が設立した会社で、基は乳製品の卸業だったようです。翌年の1887年にブレンディング業者としてウイスキー業界に参入します、事業は非常に上手くいき、2年後には上場しております。1896年に本格的にブレンディング会社を設立し、《オーバン》《オルトモア》をフルで、《グレンファークラス》を半分傘下に治めています、・・・が、実は自分たちでバブルを作っていただけでした。お酒を作る→原酒保有数を担保に融資を受ける→他から原酒を買い集める→原酒保有数を担保に融資を受ける→他から原酒を・・・以降無限ループ。その結果、同社の株が急落し一気に不良債権化からの倒産の流れに見事乗っかってしまいました、結果としてパティソン兄弟は詐欺と横領で逮捕されてしまいます。この会社が販売していたウイスキーは安いウイスキーに上等な物を少しだけ混ぜた粗悪品で、これがまたかなり売れたようで(笑)莫大な利益を上げていたようです。ラベルには《fine old glenlivet》と表記されてましたが誇大表記もいいところ、消費者のそっぽを向かれてしまいました。当たり前ですが。これが引き金となり、ウイスキー業界自体が不信感を抱かれる様になりました。パティソン社のバブル崩壊はウイスキー業界のバブル崩壊へと雪崩れ込む結果となり中小の蒸留所は軒並み倒産、休業に。その後20世紀に入っても第一次世界大戦やアメリカの禁酒法、世界大恐慌、第二次世界大戦など逆風の中の経営となりました。話しによると1932年には《グレンリヴェット》と《グレングラント》しか操業していなかったとか。転機は1942年に《スコッチウイスキー協会/SWA》が設立された事。イギリス政府がスコッチ業界の復興と外貨獲得の為にウイスキーの生産を推奨した事です。当時、戦争中のイギリスはアメリカに莫大な借金をしてました、その借金を返済するためにアメリカ軍にスコッチを販売していたのです。また、アメリカは禁酒法から開けて間もない頃でバーボンの質が酷く、見向きもされてなかった事もスコッチ業界には幸いでした。ここから暫くは好調だったのですが、1980年代に《スコッチウイスキーの大不況》が訪れます。この時も折角立ち直った蒸留所の多くが閉鎖、廃業に追い込まれる事となりましたが、それはまた別の機会にお伝えできればと思っております。と、ここまで真面目に書いてきましたが、今の状況どうですか?決して褒められたものではないと感じますし、何だか似たような状況が出来上がっている気がするのですが、いかがでしょうか?安酒にはそれなりの訳があるのです。そんなものを飲んでいては人生豊かにならないですよ、量より質です。きちんと作られたお酒は、きっと貴方の人生の糧となり味方となってくれるはずです。ならなかったら俺が味方になってやるわw今日も貴方の酒道が素敵な物でありますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月25日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ダルムナック編
さて、今回は《DALMUNACH/ダルムナック》です。*ダルメニャックとも読みます。こちら正真正銘スコッチのシングルモルトです。モルト好きな方でも耳なじみが無い方がほとんどだと思います、それもそのはず極々最近造られた蒸留所だからです。蒸留所のオーナーは名酒《シーバス・ブラザーズ社》で2015年から稼働している最新鋭の蒸留所です。現在シーバスはフランスの《ペルノ・リカール社》傘下となってます。場所はスペイサイドのマレー地区で、元々は《インペリアル蒸留所》が在ったところです。では、このインペリアルからのダルムナックへの歴史を覗いてみましょう。1897年 《ダルユーイン》と《タリスカー》、2つの蒸溜所を所有していた《トーマス・マッケンジー》が事業拡大の為に設立する。1898年 蒸溜所の運営会社であるインペリアル・ディスティラーズが、ダルユーイン、タリスカーと合併し、ダルユーイン・タリスカー・ディスティラーズとなる。1899年 パティソン事件の影響を受け閉鎖。*これは大事なので次回書きます。1916年 ダルユーイン・タリスカー社は《ジョン・ウォーカー》《デュワーズ》DCL(Distillers Company Ltd. / 現ディアジオ)などが組織した共同事業体により買収される。1919年 蒸溜所再開。1925年 DCLがジョン・ウォーカー、デュワーズなどを吸収、これによりインペリアルはDCL傘下に。同年蒸溜所は再度閉鎖される。1955年 蒸溜所再開。1964年 スチルを2基増設し計4基とする。フロアモルティングを《サラディンボックス》に切り替える。*大きな部屋を四角に区切り、そこに大麦を入れて、下から空気を送って撹拌するやり方。(四角区切りの部屋をサラディンボックスという)現在はタムデュー蒸留所のみ使用中。1985年 蒸溜所閉鎖。1989年 蒸溜所はアライド・ディスティラーズ(Allied Distillers)へ売却される。1991年 蒸溜所再開。1998年 蒸溜所閉鎖。2005年 蒸溜所はペルノ・リカール社へ売却される。2013年 蒸溜所施設が解体・撤去される。2015年 蒸溜所跡地にダルムナック蒸溜所が設立される。ちなみに、現在の蒸留器は8基有り、インペリアルの物を複製したポットスティルが使われているそうです。この新しい蒸留所のアルコール年間生産量は1000万ℓで、全てシーバスのブレンデッド用に使われる事になってます、・・・が、今回のこのボトルもそうですが、確認できただけでも既に4種類程ボトラーズとしてリリースされており、まぁ珍しいモルトには違いないので何処かで見かけたら飲んでみる事をお勧めいたします。今日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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2023年09月17日 12時00分
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Snow Man向井、ジャニー氏お小遣い秘話が拡散? グループ不仲説の真相は<実は不仲?【犬猿の仲】の有名人>
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2023年09月16日 12時00分
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一転しジャニーズ契約継続なし、モス広告Snow Manの顔を紙で隠した画像が拡散「イジメ」「涙出てきた」ファン怒り
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2023年09月13日 18時00分
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株上げた井ノ原快彦、年下に嫌われていた? 森田剛から「嫌い」緊張関係続く<芸能界【犬猿の仲】の有名人>
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2023年09月10日 17時00分