ミステリー
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ミステリー 2017年12月05日 22時04分
医学系都市伝説『壁に耳あり』
これはある有名医大に伝えられている都市伝説である。あるクラスで遺体の解剖実習が行われる事になった。「おい、今日はいよいよ解剖実習だせ」「なんだが気分がのらないよね」「俺って実は血ってだめなんだよな」医学生とはいえ、今回が初めての解剖実習である。朝から、皆一様に緊張していた。中には顔色が変わっている生徒さえいる。「なんだい、みんな、お通夜みたいにさ〜」「おっA君、随分と張り切ってるな〜」「当たり前じゃん、いよいよ俺達、本格的に医者になるわけだし」クラスのお調子者A君だけ、妙にはしゃいでいた。どうやら、日頃からクラスのムードメーカーであった彼は仲間の緊張をほぐす為に、冗談を連発していたのだ。(仲間の緊張をほぐす為とは言え、なかなかA君のやつ気が利くな)仲間たちは、A君の気遣いに感謝していたという。ところが、実習も後半に入った時、異変が起こった。突然A君が、メスを持ち出すと、遺体の耳を切り取ったのだ。「うひゃうひゃうひゃ、これからおもしろい事やるよ」A君は虚ろな目で、へらへら笑いながら、血だらけの耳を壁に貼り付けてこう言った。「壁に耳あり…なーんちって、ひゃひゃひゃ」唖然とする仲間を尻目にA君は、奇怪な行動を続けた。今度は目玉をえぐり、ドアにあてるとこう言ったのだ。「障子に目あり!!ひゃひゃひゃ」「おい!やめろ!誰かこいつをとめろ!」止めにかかる数人をふりほどくと、A君は、誇らしげに奇妙な行動を続けた。そして、更に遺体の口を引き裂くと、「死人に口なし」最後に遺体の手足を切断し、「手も足も出ず」とやってしまったのだ。A君は全身血まみれで、惚けたように笑っている。極度の緊張の為、精神的に堪えられなくなり、A君はおかしくなってしまったのだ。その後、彼は退学したという。(監修:山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2017年12月04日 22時02分
怖い話『あの世からの来訪者〜続・死を招く黒い物体』
隣家のおじいさんの死の前日に目撃した謎の黒い物体。 その後も黒い物体の出現と人間の死はセットになっているかのように、何度も彼の前で展開された。Gさんは黒い物体の出現を恐れるようになった。 その半年後。Gさんは再び奴と出会ってしまう。 家族で海水浴に来ていたのだが、泳ぎに夢中になり、砂浜でぼんやりとしていると、浜辺が騒然となった。誰かが沖を指差した。「人が溺れているぞ」 その指の示す方向で、水しぶきがあがっている。人が溺れているのだ。「あぶないな、大丈夫かな」 その刹那、あの黒い物体を海上に見つけた。奴はまるで獲物を探すかのように浮遊している。「ああっ、また奴だ!」 Gさんは足の震えを抑えきれない。 今回は昼間である為か、いつもの化け物の声は聞こえない。だが、皆には見えないだろうか。誰もそれを指摘しないのだ。「そうか、ほとんどの人間が見えないんだ」 彼は確信した。奴の姿は普通の人には見えない。「やはり、あの世からの来訪者か」 Gさんは悪寒を感じ、ゾッとした。 間違いなく、この世の存在ではない黒い物体が、今前方に見えている。海水浴で黒い物体を見た刹那、その物体は溺れている人に近づいていった。黒い物体はまるで蜘蛛のように、人が溺れている海域まで水上をはっていく。「早く、助けろ」 泡食って、大勢の人が泳いでいったが、Gさんはわかっていた。「かわいそうだけど、あいつがいるからもう遅い」 ばたばたと溺れている人の手足に、黒いアスファルトのような物体がからみついた。 そして、化け物はその人の手足にまとわりついた。観衆の悲鳴と同時に、溺れた人は海中に沈んでいく。奴に黄泉の国に引きずりこまれたのだ。「あいつは、あの黒い物体は、死神なんだ」 そう言うと、Gさんは自分の無力を悔やんだ。また一人、死神に命を奪われたのだ。 その後も度々、Gさんは黒い物体を見かけた。 映像でも、見た事があるという。ある時、強引な商法で業績を上げた会社があった。その会社の某人物をテレビで見た時の事。その人の後頭部に、黒い物体が付着しているのが見えたという。そして、その物体はまるで貝柱のような手足を伸ばし、後頭部から顔面に移動した。「あぁ、この人やばいよ」 彼はテレビを見ながらつぶやいた。その物体は、笑顔でしゃべる人物の顔面を全て覆うと、ピタっと貼り付いた。そして、しばらく覆面のように貼り付いた状態を続け、次の瞬間に鼻の穴の中に消えてしまった。「なっ、なんだ」 唖然とするGさんをよそに、その放送は続けられた。その人物はそれから数日後に死亡している。 やはり、あの黒い物体は死神だったのだ。 Gさんは今、ある有名な作家の顔に黒い物体を見ているという。本人が自覚しているかどうか不明だが、雑誌の誌面で顔を見た時に見えたのだという。「この人も、近々死ぬな」 雑誌を見た時に、黒い物体が耳から出てきた映像が、まるでフラッシュバックのように頭に入り込んだのだ。「僕は、死神が見えるんです」 そう言いながら、彼は悲しそうな顔をする。彼にとって、もっとも恐ろしい事は、やがて自分の顔に黒い物体を見てしまう、そんな人生最後の日が来るのではないかという事だ。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月28日 22時03分
怖い話『死を招く黒い物体』
Gさんの実家は北陸の某所にある。 江戸期から続く名門で、その屋敷は築百年を越えていた。庭も大きく、その屋敷は付近でも豪邸と呼ばれていた。 しかし、昭和五十年代の石油ショックに巻き込まれ、Gさんの父は破産。どうにか、屋敷は残ったものの、両親が共働きで莫大な借金を返さねばならなくなった。 坊ちゃん生活から困窮生活への暗転。だが、Gさんはめげることはなかったという。それからのGさんはいつも学校から帰ると、夜まで1人で過ごした。 広大な屋敷を1人で留守番するのは、少年にとって恐怖以外の何物でもなかった。だが、父や母の働く姿を見て、自分も負けてはならぬと心に決めたのである。 ある夜の事、Gさんがテレビを見ていると、突然テレビが映らなくなった。「なんだ、こんないい場面で、まったく酷いな」 Gさんは、違法電波の影響だと思った。少年時代からハム無線にはまっていた彼は、当時北陸で度々確認されていた奇妙な電波の影響だと思ったのだ。事実、付近には違法電波の発信源と思われる箇所があった。 だが、それは大きな勘違いだとわかる。「ふおーい。ふおーい」 地底から響くような低い声が、聞こえた。魔物が泣いている、そんな感じの声だ。鳥肌が立つぐらい不気味である。なんともいえない程の寒気が襲ってくるが、この声の主を確認せねば気が治まらない。 ひょっとして、父が呑んで帰ってきたのか。「父さん、また、お酒を呑んで帰ってきて、困ったもんだな」 Gさんは無理に自分に言い聞かせると、玄関に向かった。しかし、誰もいる様子はない。薄暗く、静まりかえっている。ガランとして、無人の玄関。 突如、静寂が破られた。「ふおーい。ふおーい」 再び、不気味なうめき声が聞こえたのだ。よく聞くと、声は縁側の方から聞こえてくるようだ。おかしい、いつのまに庭の方に廻ったのか。Gさんは、ぶつぶつ言いながら庭に廻った。「うわっ」 そこに、奇妙な物体があった。黒くてぶよぶよと動いている。庭と縁側の間を仕切る為に設けられたサッシで異物を目撃したのだ。「なっ、なんだあの物体は」 絶句し、立ちつくすGさん。確かに自分の視界に信じられない物体が写り込んでいる。全身真っ黒で、どろどろと溶けた塊がサッシにへばりついている。どう見ても、この世のものではない。 そして、サッシの隙間から僅かに匂う異臭。まるで、生魚が腐ったような臭いだ。「なんだ、この動物の死体が腐ったような臭いは」 そして、その物体は、こう叫ぶのだ。「ふおーい。ふおーい」 背中に冷や水を浴びせられたような悪寒と恐怖を感じた。見てはいけないものを見てしまった。口はがくがくと震え、上と下の歯が噛み合わない。「あああわわっ」 口を開けたまま、腰を抜かした状態でそこから逃げ出す。どうしても、腰が立たない。虫のように這いずりながら、逃げ出した。「たっ、助けて」 2階の自室に閉じこもり、ドアにカギをかけると、布団をかぶって震えていた。「あの異物は、いったい、なんなんだ」 何度もあの異様な姿を考えてみる。しかし、今まで見たどんな生物にも当てはまらない。震えながら、自分の体に付着しているあの物体の匂い。自分は確かにあの異物と遭遇したのだ。「この臭い、とても生きている物体ではないぞ」 脳の中で更に恐怖がリピートされた。彼の心に、あの黒い異物が何度も襲いかかる。恐怖と混乱でいつしか彼は失神してしまった。何時間か過ぎた頃。彼は深夜に帰宅した父に起こされた。「どうしたんだその顔。まるで幽霊でも見たみたいだぞ」 父は背広を脱ぎながら、軽口を聞いた。「化け物だよ、黒くて臭い化け物を見たんだ」「おいおい、冗談だろ」 父は笑っている。Gさんは父に詳細に目撃談を説明したが、いっこうに信じてもらえず、笑われてしまった。「そんな馬鹿な。夢でも見たんだろう」 父はそう言うと、笑いながら風呂に入ってしまった。すると、翌日、不気味な出来事が起こった。 ちょうど庭を接している隣家のおじさんが、脳溢血で亡くなったのだ。あの物体は死の前兆なのか。彼の恐怖は再び強く強く心を締め付けた。 以来、黒い物体は、知人や肉親など、身近な死に付随して現れた。まるで、死に便乗して姿を現す死神のように。 黒い物体と人間の死はセットのように、何度も彼の前で展開された。「あいつは、死神だ」 Gさんは自分が見た黒い物体をそう思ったという。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月27日 22時04分
怖い話『泳ぐ首』
鉄道ファンから念願叶って駅員となったものの、職業柄度々霊現象にも遭遇するというWさん。 彼はこんな体験をしたという。 ある駅に勤務していた時の事、病人が連続で発生した近くの駅に応援に行かされた事があった。 あまり良い噂の無い駅だったのであまり気乗りしなかったのだが、上の指示は絶対である。 Wさんはその駅でマグロ処理の応援にあたった。 だが、どうしても礫死体の頭部が見当たらないのである。 仲間と何度も付近を捜索したが発見できなかった。 上司の命令で通常の倍のエリアで頭部の捜索が続けられたが、とうとう断念せざるを得なかった。 悲惨なのは、礫死体の遺族である。 礫死体は地元でも評判のスポーツ女子高生であった。 何しろ水泳部の有力選手だったらしく、朝に事故が起こったというのに、夕方には水泳関係者は現場に押し掛けて大変な騒ぎとなった。「○○ちゃん なんで自殺しちゃったの〜」「○○先輩、水泳に行き詰まってたんですか」 同じ水泳部員は皆一様に泣いている。 それはそうである。 チームのエースがいなくなったのである。 瞬く間に現場は花で飾られた。(まさか、頭がみつかってない、なんて言えないよな) Wさんがそう思っているのとは裏腹に、現場に集まり泣きじゃくる生徒や、うなだれる教師は去ろうとはしなかった。 そんな時、駅に一本の電話が入り駅の職員が応対した。 電話主は駅付近の学校の教頭である。「今日の朝、おたくの駅で人身事故がありましたよね。話によると、たしか〜女子高生が飛び込み自殺したとか…あの、つかぬ事お伺いしますが…その礫死体の首ってみつかりましたか?」「いえ、具体的には申し上げられませんが、何故そんな事を聞くのですか」「ええ〜、実はうちのプールに女性の生首が浮いているんです」「…!!」 バラバラになった女子高生の首は、線路沿いにある学校のプールに浮いていたのだという。 ぷかぷかと水面を漂う女子高生の首。 それからしばらくその界隈は首の噂で持ちきりであった。 生首になっても水泳を続けた女の子の話題で…。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月21日 18時10分
怖い話『駅の「マグロ」と「黒い小人」』
Wさんは駅員である。 少年時代から鉄道が好きなWさんは、鉄道ファンとして育ち、そしていよいよ念願の駅員となった。 父親とその父親、つまり祖父も駅員であった。 鉄道会社の場合、代々鉄道マンという事が珍しくないという。 Wさんもそんな家庭に育った。いわば、鉄道マンになるべく育成されたサラブレットであった。 だから、Wさんが鉄道マンになって一番喜んだのは父であった。父親は酒を呑みながら、仏壇の祖父に手を合わせた。「じっちゃん、○○もようやく鉄道に携わるようになった。あの世で、○○の行く末を見守ってくれよな〜頼むよ」 父親はさっぱりした顔でWさんに向き直ると、こう言い聞かせた。「いろいろこれから大変だぞ〜。特に、マグロの処理はいやなもんだ。めしさえ食べられなくなる。だがな、人間の慣れというのはおもしろいもんで、そのうち、マグロの処理やった後で、焼き肉や牛丼だって食べれるようになる。まあそれぐらいになって初めて一人前の鉄道マンって言えるかもな〜」「そうだな、オレもマグロだけは正直今からビビってるんだ」「誰しも最初はそんなもんだ。無理だけはすんな」 マグロとは、列車に轢かれた礫死体の事である。 ミンチのようになった人肉。 それを回収するのも鉄道マンの仕事である。鉄道マンの仕事の中で、新人たちに精神的にきついプレッシャーを与えるのが、このマグロ(礫死体)の回収であり、酔っぱらいの吐いた嘔吐物(ゲロ)の掃除であった。 ご多分に漏れずWさんも最初は苦しめられた。 どうしても新人職員は花形の役割に眼が行きがちである。(オレも早く、格好良い仕事がしたいもんだ。なんでこんな嫌な仕事、格好悪い仕事をやんなきゃいけないんだよ) そんな気持ちで嫌々ながらも、マグロの処理や、ゲロの掃除に携わっていたという。 まあ若者であれば、ある意味仕方の無い事かもしれない。 だが、Wさんが仕事を始めて3年程経った頃には、マグロにも、ゲロにも何の違和感もなく接する事ができるようになり、人肉の回収もほいほいと気軽にやれるようになったのだという。「まあ、客観的に人生を見れるようになりますよ。肉片になって線路の上に広く点在する人間を見ると、ある意味、人間の無力さを痛感しますよね。所詮、人間とはミンチにすぎないのですよ」 Wさんは、悲しそうに筆者にそう語った。 尚、Wさんによると、飛び込み自殺をする人はどこか独特のオーラを放っているらしい。まるで、死臭というか、全身から妙な磁場が出ているので、なんとなく分かることもあるという。「一度だけぞっとしたのは、飛び込む瞬間をもろに、見た時ですね。その時はたまたま休みで、乗客としてある駅のホームにいたんですが、中年のしょぼくれたオヤジが飛び込んだんですよ。でもね、オヤジの体がふわりと宙に浮いた時に、オヤジの背中に黒い小人のようなものがしがみついているのが見えたんです」 まるで、西洋の絵画にある夢魔のような黒い小人がしっかりとしがみついていたというのだ。 黒い小人、果たして…それは死神なのであろうか。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月18日 22時00分
怖い話 「怪談本」の呪い
2005年に、筆者はある版元さんから怪談に関するムック本を発売した。 複数のライター、漫画家が参加していたが、筆者はメインライターとして怪談記事の記述を行った。 だがこの本の周辺では次々と不思議なことが起こった。 このムックの企画のひとつとして筆者と著名なホラー漫画家の先生との対談があったのだが、その当日、奇怪なことが起こった。どうも編集を担当しているNさんの顔色が悪い。「なんかあったんじゃないの?顔色が変だよ」と筆者がしつこく聞くと、自分の周りで妙なことが連続して起こっていると説明し始めた。「正直、信じてなかったんですが、実はこんな事が…」 なんと、数日前にNさんのご身内が朝、布団の中で変死しているのが見つかったのだ。 そればかりか表紙を担当したデザイナーさんのご身内も当日緊急手術をすることになったというのだ。「これはやばいな、信じてない場合、報復される可能性すらある」 直感的にかなり危険な気配を察した筆者は、その漫画家の先生を見送った後、すぐその収録現場から霊能者に電話を入れ、祈祷の依頼をした。「次は、編集のNさんに来ますね」 霊能者のこの一言ですっかり震え上がったNさんは、この手の怪談本に対して全く信じてなかった自分を恥じ、深く考え入った。 結局、Nさんへの霊の怒りは凄まじく、NさんとNさんの上司が会社を辞めることになった。Nさんは最後にこう言った。「結局、偶然と言えば偶然ですが、怪談本が最後の仕事になりました。今後実話を取り扱う場合は要注意ですね」 Nさんはその後、転職していった。 しかし、その転職先は著者と長いつきあいのある出版社だったのだ。 「怪談本」の呪いはNさんを追跡する。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月14日 22時03分
あの童謡は亡くなった子供の魂をなぐさめるために生まれた?童謡にまつわる都市伝説
昔から子供たちの間で歌われ続けている童謡には、どこか物悲しい雰囲気や暗い内容を伺わせるものが多い。 例えば有名な「しゃぼん玉」の歌には、以下のような都市伝説が存在している。「このしゃぼん玉の歌は、魂の歌である。つまり、幼くして死んだ子供の魂がしゃんぼん玉という、はかないものに表現されているのだ」「しゃぼん玉は、子供を意味しており、『屋根まで飛んで、壊れて消えた♪』という歌詞は中絶、あるいは子供の死を意味している」 この不気味な都市伝説、実はまんざら嘘ではない。野口雨情は、この「しゃぼん玉」という名曲に、幼子の鎮魂の想いを込めている。 ではなぜ、雨情は子供たちにささげる童謡に悲しみを織り込んだのであろうか。それは、亡くしてしまった実子への鎮魂歌であったと言われている。雨情の娘は、生まれてまもなく亡くなっているのだ。 雨情は、童謡の歌声を天国にいる娘に届けたかったのだろう。子を亡くした雨情は、天国の娘のために、ただひたすらに童謡を作り続けたのである。そして、雨情の娘の魂は、しゃぼん玉になって淡く悲しく消えたのである。 同様に、女の子の死と鎮魂を願った歌に「赤い靴」がある。この歌は、赤い靴を履いた女の子が異人さんに連れられて、海外に行ってしまう悲しい歌詞となっている。だが、実際にこの歌のモデルとなった女の子は日本で病気のため亡くなっている。 この真相が明らかになったのは、昭和48年 (1973年)11月、北海道新聞の夕刊に岡そのさんという人が「赤い靴の少女は、会った事のない私の姉である」と投稿した事による。この投稿に興味を覚えた北海道テレビの記者・菊地寛氏の調査により、その真相が明らかになった。 岡さんの両親は北海道の開拓地に入植する事になるが、困難な開拓地での生活を懸念し、3才の娘をアメリカ人宣教師の養子に出す。だが、その女の子は、渡米直前結核に倒れ、孤児院に預けられ、明治44年9月15日に死亡する。この事を岡さんの両親は知らず、最後までアメリカで娘が幸せに暮らしていると思いこんでいたという。この話を岡さんの父親から聞いて歌を作ったのが、雨情である。なんと、「しゃぼん玉」に続き、「赤い靴の少女」も雨情の歌だったのだ。彼はよほど、少女との別離に敏感であったのだろう。 現在、赤い靴の少女が死亡した孤児院のあった麻布十番には、赤い靴の女の子の銅像がある。ある意味、都市伝説より事実の方が凄い事もあるようだ。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月11日 22時05分
都市伝説『フライドチキン』
C子さんは町のフライドチキン屋さんでバイトをしていた。その店のチキンは町でも美味しいと評判で、いつも売り切れになる程の人気店であった。開店前からお客が並び、午後5時にはほとんどのメニューが無くなってしまうのだ。「なんでもう無いの?楽しみにしてたのに」 買えなかったお客は嘆く事しきりであった。C子さんは、元々そのお店のフライドチキンの熱狂的ファンで、通い詰めた後にバイトを始めたのである。「流石うちの店は、いつもながら大人気だわ〜」「まあね、これだけおいしいと当たり前よね」「それもそうね」 C子さんは繁盛店のスタッフである事に誇りを感じていた。 しかし、奇妙な事があった。この店はニワトリをまるごと仕入れ、お店で調理するのが味の秘訣だったのだが、仕入れのニワトリの数と、チキンレッグ(ももの部位)の数が一致しないのである。普通100羽仕入れたら、ももは200ピースあるはずである。だが何故かいつも2倍の400ピースあるのだ。(何故かしら?何かからくりがあるのでは?) C子さんの不信感は日増しに大きくなってきた。 そしてある日、ついにバイトは立ち入り禁止になっているニワトリの加工室に足を踏み入れたのである。「ようし、ここで謎を暴いてやるぞ」 そこでC子さんは信じられないものを見たのだ。「ひいいっ」 なんと4本足のニワトリが無数に並んでいたのだ。 店長が言うには、バイオテクノロジーでももが4ピースとれる4本足のニワトリが開発され、それを仕入れているらしいのである。 C子さんは、その日以来その店を辞めた。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月07日 22時01分
実話怪談『佇む少女』
千葉県には多くの怪談が伝わっていますが、僕が聞いた話もそんな現代の伝説のひとつなのでしょうか。 僕の妻の父、つまり義父は、生まれてこのかた60年船橋市に住んでおり、船橋市内の事ならかなり細かい部分まで熟知しております。 日頃は無骨で無口な義父が、必要以上にやたらと恐れる場所があるのです。「あの場所だけは、行ってはいけない」 義父は怯えながら、繰り返し警告を発します。 ですが、現在ではなんの変哲もないマンションであり、僕は特に不審に思いませんでしたし、友人も住んでいたので度々訪問しておりました。「はいはい、わかりました」 義父の警告に、僕は適当に合わせながら、友人の家に遊びに行っていたある日の事、友人が妙な話をしました。「このマンションさぁ、幽霊が出るんだよ」 この言葉に僕は一瞬、言葉を失いました。「まっ、まさか、今時、こんな近代的なマンションで」 友人は暗い顔のままでこう続けました。「でも、確かに出るんだよ、廊下にさぁ…、女の子がずっと立ってるんだ」 この話に僕は背筋に悪寒が走りました。(やはり、義父の言った事は本当だったんだ、やばいかもしれない) 帰宅した後、気になったので、あのマンションが建つ前に何があったのか義父に聞いてみました。 すると、こんな事を言いだしたのです。「昔、あそこには、大きな池があってな…」「そっ、それで」 僕は義父に喰らいつきました。すると義父は、言いにくそうな表情を浮かべ、こう続けたのです。「その池で溺れ死んだ女性の霊がなぁ、毎晩のようにひとりさみしく佇んでいたんだ」 そういうと、紙とペンを取り出し、敷地の中の様子や、池の場所、女の霊が佇んでいた場所を記してくれたのです。「こっ、この場所は…」 僕は震える手で紙を見つめました。 義父が記した女の霊が佇んでいた場所は、友人が霊が出ると言っていたマンションの廊下の場所だったのです。 時代が変わり、建物が建っても女は同じ場所に立ち続けているのでしょうか。監修:山口敏太郎事務所
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ミステリー 2017年11月03日 22時04分
【都市伝説】桃娘
アジアを舞台とした都市伝説は多く、その内容は「だるま」など猟奇的なものも少なくない。 ジャーナリストのLさんが楽しげに語ったのが、”桃娘”であった。「昔はさあ、アジアの金持ちは桃娘を買い求めたもんだぜ」 Lさんは、似合わない口ひげをさすりながら、話を続けた。「桃は仙人の果実とも言われるよね。そんな桃そのものの娘が養育された事があったらしいよ」 Lさんは、どうやら酔っているらしく、饒舌だ。私は、さりげなく反論してみることにした。「桃ですか、確かに桃の節句って言うように、日本だって縁起の良い食べ物さ。あと当然、桃はセックスを連想させるよね。桃の形態は、豊満なヒップを思い出させる。でもLさん、桃娘って話はいきなり飛躍しすぎだね」「そうさ、だから、昔のアジアの金持ちはこぞって桃娘を育てたと言われているんだ」「育てるんですか」「そうさ、女の赤子を買ってきて、桃を主食として育てるんだ。そうすると、その女の子は桃の匂いがするし、唾液や尿にも仄かに桃の匂いが混じるらしい。これが桃娘さ」 そんな事が本当にあったのか。私がしばし言葉を選んでいると、Lさんが続けた。「まあ、金持ちたちは、桃娘を妙薬として珍重してね。桃娘の尿や唾液を争って呑み、夜は性欲のはけ口にした。桃娘とのそういう交わりが長寿につながるとされたってわけよ。こうして、桃の香りのする娘達は金持ちの老人の道具として日々もてあそばれた」「ひどい話ですな」「そうだろうね。当然、赤子の頃から桃中心の食事しかしていない上に、老人に弄ばれる桃娘の寿命は短かった。大概が10代で命を落としたそうだ」 桃娘、そのかわいい言葉とは裏腹に暗く悲しい話である監修:山口敏太郎事務所
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