「モア」は史上もっとも背の高い鳥として知られており、そのなかでも巨大な「ジャイアントモア」はダチョウよりも大きい約3〜4メートルの身長があったとされる。モアは1800年代に絶滅したとされ、残された骨の太さなどから到底鳥のものとは考えられず、恐竜の名付け親でもある考古学者のリチャード・オーウェンはモアを「恐鳥」と名づけた。
モアはニュージーランドにしか生息しておらず、当時のことを残した資料は先住民であるマオリ族の伝承のみである。
モアは空を飛べない鳥で動きが鈍いこともありマオリ族の狩猟によって絶滅したと言われている。
モアの絶滅期は1700年代末〜1800年代中頃とされており、学者がニュージーランドに行き詳細な資料を残すには時間が足りなかったと言われている。
しかしなぜかモアとされる写真は現代に至るまで何点か残されている。右の写真はそのなかの一枚である。
いかがだろうか。太い足に卵型の体、そして人間の背丈ほどもある長い首はまさに「恐鳥」の名に恥じぬ大迫力である。
足には鋭い爪が付いているものの人を襲うことはなかったとされ、強靭な足腰はもっぱら走るためだけに使われたという。
さて、この写真であるが前述の通り、モアは1800年代の中頃には絶滅しているため当然、写真に収めることはできなかったはずだ。
しかもこの写真にはモアと一緒にマオリ族らしき原住民がポーズを決め込んで立っているが、「いかにも」すぎる原住民でかなり怪しいと断言せざるを得ないだろう。
他にもモアと原住民の写真はモア狩りをしている様子なども残されているが、どれも狙いすぎた構図が多いので信ぴょう性はかなり低い。
しかし、モアは現代に至るまで目撃がされており(モアには小さい個体も存在している)、未だ生存説が多く唱えられている動物の一種である。
モアは今も人間から逃げるため地面を走り回っているのだろうか…。
(山口敏太郎事務所)