ミステリー
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ミステリー 2018年06月03日 23時20分
【オカルト界の権威・山口敏太郎の“実話怪談”】ぎんぎんぎらぎら夕日が沈む
戦時中、激戦地となった沖縄には、戦争で亡くなった多くの人の霊がさまよっているという。 そのため、霊感のある人が沖縄に行くのはあまりおすすめできない。普段は霊感のない人でも、沖縄では不気味な体験をしたり、奇妙なものを見る経験をしてしまう人もいるという。 これはYくんが昭和50年頃に体験した話である。 当時沖縄に住んでいたYくんは信じがたい体験をした。 ある日の夕方、小学校でYくんが帰宅の準備をしていると歌声が聞こえてきた。 「ぎんぎんぎらぎら夕日が沈む、ぎんぎんぎらぎら日が沈む」 (あれ、こんな時間に誰だろう) 声を聞く分には女の子のようである。 (誰か、居残りで歌でも歌わされているのだろうか) そう思いながらYくんは、校庭を通り、自宅に帰ることにした。 「ぎんぎんぎらぎら夕日が沈む、ぎんぎんぎらぎら日が沈む」 「…んんっ」 また歌声が聞こえてきた。声は校庭にある木から聞こえてくる。 見ると、何かボールのようなものが木の周囲を回っていることに気がついた。 「ぎんぎんぎらぎら夕日が沈む、ぎんぎんぎらぎら日が沈む」 防空頭巾を被った女の子の首だった。 「ぐるぐるぐるぐる」 女の子の首は、歌いながら回り続けている。 恐怖に耐えられなくなったYくんは、自宅まで走って逃げた。 その木はどうもいわく付きの木だったらしく、後に学校側が供養したという。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年06月02日 23時00分
【オカルト界の権威・山口敏太郎の“実話怪談”】狐と老婆〜徳島唯一の稲荷?〜
筆者の友人にNくんという人物がいる。 自然豊かな四国の徳島で、小学校から高校までともに過ごした旧友の一人だ。エネルギッシュで、「スポーツはなんでもござれ」の男だったと記憶している。特にテニスが上手な男で、大学にもテニスのおかげで入学したほどの腕前であった。 このNくんから聞いた話である。 Nくんは中学の時、私に妙な話を語ってくれた。 その怪談は今も忘れることができない。 「おい、稲荷が徳島にあるの、知ってるか?」 「…?どういうことだ」 意外な話であった。 広く知られているように徳島は「化け狸」の町で、狐の祠(ほこら)やお稲荷さんにはあまりお目にかかれない。伝説では弘法大師が四国から狐を追い出したことになっているという。 不審に思う私を横目に見ながらNは続けた。 「○○に稲荷があって、そこは婆さんが一人で守っているんだ」 「婆さんが…」 「そう。しかも、目が片方しかない婆さんだ。俺らはその婆さんを『狐ばあさん』と呼んでいる」 Nは珍しい話を披露できたからか、少しばかり得意げに見える。 「ある時、その婆さんの枕元に狐が出てきた」 「……」 周囲にはいつの間にかクラスメート数名が集まっていた。 Nはかまわず続けた。 「その狐が言うには、明日は油揚げが食いたいので用意しておけって言うんだ」 「それでどうなった」 周囲の友人は興奮気味だった。 「次の日の夜、稲荷の近くにある婆さんの家の戸をたたくものがいた。開けてみると一匹の狐が座っていたらしい。婆さんはお稲荷さんの使いだと思い、油揚げを差し出すとその狐は油揚げを口にくわえ、姿を消したというわけだ」 徳島唯一の稲荷のご利益や、狐ばあさんの現状など、詳しいことは分からなかったが、今も記憶に残っている青春の一幕であった。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年05月27日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎の“実話怪談”】〜瀬戸内の幽霊〜
これは、香川のX君から聞いた話である。 浅黒い顔でどこか精悍なX君は代々続く漁師の生まれだった。 「君は大網元に生まれながら、家を継ぐことは考えてないのだね」 そう聞くと、決まってこう言い返すのだという。 「よしてくれよ、僕は元来臆病者であって、『板一枚の下は地獄』なんてものを、家業にする勇気などとてもないよ」 かくいうX君はある資格を取得して個人事務所を開いている。日頃は面倒な雑務の間にミステリー小説を読むのが好きな普通の青年であった。当然、霊など信じないたちだったのだが、ある興味深いある話をしてくれた。 X君のおじいさんの弟、つまり友人にとっての大叔父さんから聞いた話だという。 その大叔父さんは、生涯独身で子供もいなかったので、X君を本当の孫のようにかわいがってくれたそうだ。 「僕にとってもう一人のおじいさんかな」 X君が大叔父を回想する瞳は、どこか優しい。 その大叔父さんは若い頃、腕の良い漁師だったという。だが一方で、喧嘩っ早く、飲み屋で大立ち回りをやったり、朝まで飲み続けそのまま漁に行ったこともあった。まあ典型的な昔気質の職人漁師である。そんな豪傑だった大叔父さんも一度だけ心底震え上がったことがあった。 それは大叔父さんさんがまだ20代だった、昭和の初期のことだ。 その夜は、思ったほど漁で成果が上がらず大叔父さんはむなしく帰路についた。 (いかんいかん、こんな夜はとっとと帰るに限る) すると、真っ暗な海上で人の声が聞こえてくる。 「おーい おーい」 何やら人を呼んでいるようだ。 ひょっとしたら仲間の船がトラブルに巻き込まれているのか。 「おーい、どうした、今行くぞ」 大叔父さんは声のする方に船を向けた。海は一面が暗く、どこに声の主がいるのか分からない。すると真っ暗な海に一隻の船が漂っているのが見えた。 「あの船か!!おーい、こっちだぞー」 その船からは、ただならぬ雰囲気が漂っていた。これは妖気というのがふさわしい。 (何かあったのか、妙な雰囲気だぞ) 大叔父さんがその船に近づいた。 すると 「ぷ〜ん」 と焦げた臭いが鼻をつく。 (なんだ、火災か、船舶火災か) 大叔父さんの背筋に冷たい汗が滝のように流れた。 よく見ると、船全体が焼き焦げているのが分かる。 そして、全身にやけどを負った船員が数人うごめいているのも見えた。死者なのか、生者なのかも分からない。その黒く焦げた人の形をしたものが叫んでいた。 「お〜い お〜い」 目玉だけが妙に白かったのが印象的だったそうである。 あまりの怖さに大叔父さんは港まで、わけも分からず逃げ帰った。 恐怖のあまり、大叔父さんはしばらく漁を休んだという。 その幽霊船は、それからもしばしば近海で目撃されたと伝えられている。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月26日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎の実録“怪”事件簿】床屋の鏡にうつるモノ
四国の某県に、一軒の古い床屋がある。この床屋、たびたび怪異が起こるという。 店頭では、今では珍しくなった縞(しま)のサインポールが回っており、レトロな店構えは逆にお洒落なムードを演出している。最近流行の昭和ブームというやつであろうか。今の親父さんは2代目で、先代は10年以上前に他界している。 「先代も腕が良かったが、2代目もなかなかのもんだ」 40年以上も営業している老舗の床屋らしく多くの常連さんがいるのだが、2代目の評判も悪くはなかった。 2代目のおやじさんは無口だが、おばさんは話好きであった。ライターのUさんは帰省するたびにこの店を訪問し、散髪してもらうのが常であった。 「あら、帰ってきたの?仕事は忙しそうね。ライターさんだよね」 「そうでもないよ、プライベートの人付き合いの方が大変だよ」 ややおばさんのおしゃべりは「うざい」と思えるが、親父さんの腕前は一流。Uさん自身この床屋以外は考えられないのだ。 「どう?出来上がり、見てよ」 ぶっきらぼうに手鏡を見せ、後頭部の出来上がりを見せてくれる親父さんはなかなか粋な存在だった。 しかし、悲劇が起こった。 60才を目前にした親父さんが仕事中に倒れてしまったのだ。おばさんの懸命な看病もむなしく、親父さんはそのまま亡くなった。しばらく、店は休業中だったが、立ち直ったおばさんの手で再開した。 当然Uさんも、そこのお店に通った。 「いつも、ありがとうね」 「俺はこの店が好きだから、おばさんも頑張ってね」 気丈に振る舞うおばさんの姿は涙を誘うものだった。 おばさんは懸命に仕事をしてくれた。終わったあと、あの親父さんがしてくれたように手鏡を後頭部にあてて、仕上がりを見せてくれた。 「どう?出来上がり、見てよ」 (ええっ?) その時、あの亡くなった親父さんの声が聞こえたような気がした。 僕が気を取り直して合わせ鏡を覗くと、あの親父さんが (にや〜っ) と笑って映っていたのである。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月20日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎が語る“都市伝説”】〜彼女の写真〜
ストーカーや犯罪者に纏わる都市伝説も最近は多い。現実の話として、筆者は知人の女性から奇妙な相談を受けた事がある。「毎日、帰る時間が違うんです。ですが、家に帰ると同時に電話が鳴るんです」見ているのだ。都会の雑踏の中で、貴方をじっと見ている奴がいるのかもしれない。ある女性の体験である。女性が職場から帰ると、郵便受けに自分宛の封筒が入っていた。しかも、やけに重い。(なんなの、これ〜) 女性は訝しげに封筒を持ち上げ、部屋に持ち帰った。着替えると女性は、その封筒を開封し中身を確認した。写真である。しかも、数十枚…。全部、ぜんぶ、写っているのは わたし…。「いや〜、なんなの〜これ」 女性は悲鳴をあげると、写真の束を放り投げた。写真はここ2.3年の女性の姿を捕らえた写真であった。旅行中の彼女職場での彼女その写真には、あらゆる彼女が写っていた。(監視されている) ストーカーによる盗撮と判断した彼女は近所の警察に相談した。彼女の相談に対し、警察は非常に好意的であった。現場検証や時々パトロールにも来てくれた。 ある時、担当の警察官が自宅を訪問した。「大丈夫です。犯人は本日捕まりました」 警察官はにっこり笑ってそう述べた。彼女は礼を述べると、警察官は満足げに立ち去った。 警察官をマンション1Fまで見送った彼女が、ふと郵便受けを見ると、何やら封筒が入っている。(何かかしら?) 彼女が恐る恐る開封すると、そこには彼女の写真が数十枚入っていた。現場検証中の彼女被害を相談中の彼女 彼女は声にならない悲鳴をあげると、写真を放り投げた。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月19日 23時00分
【TVでおなじみ山口敏太郎の“実話怪談”】〜亡者が帰ってくる〜
これは某県で聞いた話である。 某県下のとある村では、毎年お盆になると海難者のために陰膳というものをするという。海で亡くなった亡者が帰ってくるのだから、ゆっくりご飯が食べれるようにと、離れとか、仏間に、食事を置いておくのだ。時々、そのご飯が少しだけ無くなっているとか、誰かが食べている影が見えたとか、奇妙な話があるらしいが、大概は、猫の仕業か、誰かのいたずらであろう。僕の友人W君の家でも、亡くなったおじいちゃんの為に、お膳を仏間に、毎年置いてあったそうだ。(おじいちゃん、還ってくるといいな、また僕に海の話、聞かせてくれれば良いのにさ)おじいちゃんっ子だったW君は、亡くなったおじいさんに一目会いたいと思っていたそうだ。ある年の夜、仏間で奇妙な音がした。まるで何かを奥歯ですりつぶすような音である。「くちゃくちゃくちゃ」目覚ましたW君は音のする仏間に向かった。「おじいちゃん、還ってきてくれたんだね」興奮気味に顔を赤らめたW君は、仏間の障子を開けた。そこには大きくて猫背気味の黒い影がしきりにご飯を食べていた。しかも、ご丁寧な事に、チロチロと赤くて長い舌でお椀をくちゃくちゃとなめまわしているのだ。「おまえ、誰だよ。それは、おじいちゃんのご飯だぞ」怖くなったW君は大声で叫んだ。その影が、ゆっくりと振り向いた。「……」その化け物の顔は生きているはずの父であった。「どうして、どうしてなんだよ」恐怖と驚いたので気が遠くなった友人は朝まで失神してしまった。翌朝目がさめてみると誰もいない上、仏間のご飯もそのままであった。何より驚いたのは、彼の父親も普通どおりであった点である。(あれは、真夏の悪夢だったんだな)W君は安心して、学校に行った。そして、夕方彼が学校から帰ってくるやいなや、突然彼の父が職場で亡くなったという悲報が入った。このW君は全てがわかったような気がした。つまり、あれは死神が見せてくれた予言であったのではないだろうか。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月13日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎の実録“怪”事件簿】水死の霊視
今から30年近く前の話と聞いている。 東京の下町に一組の夫婦がいた。夫は粋な人形職人で、伝統人形の工房で腕を振るっていた。また、妻は質素ながらも、しゃれた着こなしができる良い女であった。 二人の住む家はお世辞にも綺麗とは言えなかったが、妻の祖母の代から使われている日本家屋であった。時代がかった住まいに、ばりばりの江戸っ子夫婦は妙にマッチし、地元で評判のオシドリ夫婦であったという。 だが、世の中そうそう、うまくはいかないもの。夫婦仲は良かったのだが、不思議に二人の間に赤子が生まれてこなかった。 「子供がほしいもんだねえ、お前さん」 「まったくだ、何でおいらのとこには赤ん坊が来ないんだ」 いつしか、子供がいないことを嘆くのが、夫婦の口癖になっていた。 ある時、日本橋の水天宮にお参りすることになった。二人はいつものように子供が授かるように必死に祈りを捧げた。すると、不思議な事に10カ月後、二人には玉のような男の子が誕生した。 「さすが、水天宮さまだ、御利益があるぜい」 「本当ですね。退院したら、お礼参りに行かないと…」 夫婦の幸せはいつまでも続くかに思えた。 が、初七日の神社にお参りに行った帰り、街角に座る老人の占い師から不吉な予言をされた。 「かわいそうにのう、この子は7才までに水の難に遭い、死ぬだろう」 その話を聞いた両親は顔色を変えて、聞いた。 「どうっ、どうしたら、この子は助かるのでしょうか」 「そうさな〜。水の難で死ぬんだから、私が親なら水、つまり、海やプールには連れて行かないよ。それしか方法はないね」 この死の予言を恐れた両親は子供を海、川はおろか、プールや釣りに行くのも禁止した。また、池がある公園で遊ぶ時には、母親が常に見張る徹底ぶりであったという。 「どうして、僕はいつもそうなのさ」 「これも全ておまえのためなんだよ」 不満を述べる息子に両親は、ただただ頭を垂れるばかりであった。 しかし、ここまで厳重に注意したにもかかわらず、息子は7才になろうとする頃、水死してしまった。 現場は、あの愛すべき自宅であった。しかも、自宅の風呂や庭の池ではない。何と家庭の洗面所で死んでしまったのだ。 ある朝、息子が顔を洗おうと、洗面所に張った水に顔をつけたところ、男の子の顔がすっぽりと、はまってしまった。 ちょうど、蛇口と洗面所の水受けの間にロックされる形で頭を固定され、わずか数リットルの水で水死してしまったのだ。(監修:山口敏太郎)
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ミステリー 2018年05月12日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎の実話怪談】〜身代わり人形〜
これはAさんから聞いた話である。 「東北のある霊能者の方が、作ってくれるありがたいヒトガタ(人形)に、身代わり人形というものがあるんですよ。それも誰にでもくれるもんじゃないんです。一部の選ばれた方にしかあげないんです」 Aさんは、興奮気味にお茶を飲み干すと、鼻の穴をひくひくさせながら話を続けた。 「私もいくつか持ってるんですがねえ。でも普通の人形なんですよ。和紙でできているもので、特別な素材じゃないし」 「なるほど、それでどんな効果のある人形なんですか」 私の冷静なツッコミに、Aさんは神妙な顔で答えた。 「命が危ない時に、身代わりになってくれるんですよ」 話はそれから、Aさんの祖母の話に移っていった。 もともと、Aさんの祖母がその霊能者の熱心な信者だったそうだ。 その祖母が孫のために3体の身代わり人形をもらってきてくれたのが、奇妙な事件の始まりであったという。祖母は震える手で人形をつかむと、こう言った。 「この人形はな、おまえたちの命が危ない時に身代わりになってくれるんじゃ」 「まさか、そんなことが」 「信じないというのか、この罰当たりめが」 「婆ちゃん、そんなこと、迷信だよ。それかその霊能者にだまされてるんじゃないの?」 当時、Aさんは一切霊など信じない主義で、この人形も笑って押し入れにしまい込んでしまった。 半年ぐらいたったころだろうか。 深夜、仕事で疲労困憊のAさんは、帰宅後シャワーも浴びず、ベッドに倒れ込んでしまった。深い眠りに落ちていく中で、Aさんはかすかな音を感じた。 「ワサワサ ワサワサ」 まるで紙がゆらぐような音が聞こえてくる。これはいったい何だ。 すさまじい眠気の中でうっすらと目を開けたAさんの視界に、あるものが飛び込んできた。押し入れが音もなく 「すーっ」 と開くと、その隙間から 「ひらひら ひらひら」 と、あの紙人形が空中をふんわりと漂いながら、Aさんの寝ているベッドの方に飛んでくるのだ。 (ややっ、、これは幻覚だろう。いやそうだ、絶対幻覚に決まってる) Aさんは何度も自分に言い聞かせた。 そのうち、3体の紙人形はAさんの枕元にすくっと立ち、歌い始めた。 「@*%#&=♪」 何やら奇妙な歌で意味が分からない。 リズムも変で、普通の歌ではないようだ。 だが、不思議になんとなく意味は伝わってくる。 (明日、会社は休まないといけない) Aさんはそういう意味に思えて仕方ならなかった。 そしてそのまま、深い眠りに落ちていったのである。 翌朝Aさんは風邪を理由に会社を欠勤した。すると会社では仕事がらみの刃傷(にんじょう)沙汰が起こった。乱入してきた刃物男に事務所にいた社員2人が刺されるという大事件であった。幸い2人とも傷は浅かったが、「もしあの場に自分がいたら」と思うとAさんは震えが止まらなかったそうである。 こんな事が3〜5年に1回ぐらい続いている。Aさんはもう3度も人形たちに命を助けてもらったそうだ。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月05日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎が語る“都市伝説”】呪われた村〜後編〜
※前編からの続き Hが大学3年の夏休みの時、某県の廃村で一人、野営した夜のこと。奇妙な野獣のような声がテントの外から聞こえたため、彼はその声のした方向に探索に行くことにした。 (おかしいな、ちょうど昼間にうろついていた村の家屋群のあたりから声が聞こえている。あそこに何か獣が入りこんだのか) Hは懐中電灯を持ち、その場所までたどり着いた。 その時。ふと目の前を見ると、人影のようなものが動いているのだ。 (なんだ、廃村と思っていたけど、人間がいるじゃないか。あの人も声を聞いて駆けつけたんだな) そう思うとH君は急に強気になった。そして前方の人影に駆け寄り、声をかけた。 「こんばんわ、あのー」 Hの声に反応し、その人が振り返った。 するとその人の顔は、どろどろに溶けている。半ば腐っているようだ。 さらに、その化け物は 「ああーっ ああーっ」 と何やら、うめきながらHにつかみかかろうとした。 「やっやめろ、放せ〜」 その右手がH君の腕をつかんだ瞬間、いやな臭いが鼻をついた。物が腐敗した匂いである。Hは強引にその男の手を振りほどいた。すると、その腕は「ばさっ」ともげてしまったのだ。 (こいつら、死人なのか。亡霊なのか) もげた腕は地面に落ちて、ぴくぴくと動いている。 (ヤバい、早く逃げないと) いつの間にか周囲には数人の化け物が集まってきていた。 この死人は一体だけではなかったのだ。いや、それどころか数十匹の化け物が廃村のあちこちから姿を現した。 Hは、恐怖のあまりパニック状態となり、発狂しそうになった。 Hは脱兎(だっと)のごとく走り出した。化け物達は、臭い息を吐きながら、よたよたと追っかけてくる。 (捕まったら、殺される) Hは、ラグビーで鍛えた脚力で、村中を走り抜けた。しかし、逃げる途中の物陰や廃屋から新手の化け物が飛び出てくる。Hは、果敢なタックルとフットワークで死人をかわしながら、無我夢中で走り山中まで逃げ込んだ。 そして、物陰に潜み、ようやく恐怖の一晩を過ごし、朝を迎えた。 翌朝、Hは考えた。 (村中に死人、亡霊があふれていた。しかも、奴らは全て肉体のようなものを持っていた。あれは自分の夢でなかったのだろうか。あんなことは現実にはありえないし、全ては寂しい山中で出てきた幻覚だ) Hは勇気を持って、もう一度あの廃村に行ってみることにした。 村には特に変わりはなかった。昨日の昼間に見た状況と一緒であった。 自分のテントもそのままであった。 (やはりあれは、悪い夢だったのだ) Hは荷物をまとめ、この場所を去ることにした。 そして村はずれに来た時、昨夜、化け物の「つーん」とした臭いが鼻をついた。 「んんっ!!」 Hが振り返ると、そこは墓地であった。 かつて、この地方で土葬が行われていたその村の墓地であったのだ。 Hが、墓石の隙間や地中の穴からじっと見つめる無数の視線を感じたのは言うまでもない。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月04日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎が語る“都市伝説”】呪われた村〜前編〜
私の大学時代の友人Hは高校時代、ラグビーでならした猛者であった。と言っても、ラグビー馬鹿というわけでもなく、万能のスポーツマンであり、性格の素直な良き友であった。私とはバイトが同じで、趣味や考え方が違ったにもかかわらず、私とは妙に気が合った。 その好漢Hが震撼した、恐怖の体験がある。非常に興味深い話であり、筆者としてはさらに詳細を聞き出したいのだが、今まで頑(がん)としてその話をしようとしなかった。「しゃべるとまた奴らが来るんだよ。どこまでも、どこまでも追いかけて来るんだよ」「そんな馬鹿な話があるか、俺がついてるよ」「山口、あの場所のヤバさをお前は知らないからだよ。あそこは呪われている」「呪われているだって?」「そうさ、死人(しびと)の村、死人村だよ」そう言って、教えてくれなかったのだ。 数年前、断片的に聞き出した時は、大変な騒ぎであった。酒の勢いで話し始めたのだが、その後が大変であった。何を呼びかけても答えず、半分失神したようになって病院に入院してしまったのだ。病院では急性アルコール中毒という診断ではあったが、あれは明らかに何かに怯えた様子だった。Hは、30代後半となった今でもその時のことを思い出したくないという。思い出すことを、脳が拒否しているのだという。 数年前、聞き出した怪奇談をここで紹介しよう。当時、Hは寝袋と小型テントを片手に日本中を旅するのが大好きだった。ヒッチハイクで移動し、気楽な旅を続けていた。今で言う廃墟探索ブームの「はしり」とでも言えようか。Hは、さびれた山中の廃村などで野営するのを趣味としていた。 そして、Hが大学3年の夏休みの時、例の村に出くわしてしまった。Hは、もうひとつの趣味である高山植物の写真を撮りに、某県の廃村で一人、野営したことがあった。 その夜、事件は起こった。 深夜テントの中で熟睡していたHは、奇妙な声を聞いた。 (まるで、野獣じゃないか。あの声は何だ?) 恐る恐るテントから出たHは、その声のした方向に探索に行った。※後編へ続く(山口敏太郎事務所)
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