ミステリー
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ミステリー 2010年10月26日 17時00分
愛知県尾張地方の妖怪「紙舞」
紙舞は、風も無いのに何枚もの紙がひとりでに舞い飛ぶという現象である。ただし、その現象が起こるのは10月(神無月)、神様のいない時期に限られている。朝日文左衛門著『鸚鵡籠中記』では、白くて硬い紙が空中を舞い、その紙に顔を覆われた人々は寝込んでしまったという事件が愛知県名古屋市でも発生していたと記している。 元禄10年(1697)10月14日、大沢直三郎の下僕・平三がほろ酔い加減で伏見町(名古屋市中区)の柳並木を千鳥足で歩いていると、突然、目の前が真っ白になった。真っ白い硬い紙のような物が目の前に現れて、顔にへばりついたのだ。その衝撃で、平三は酒の酔いが一瞬に覚めた。声を出して、助けを呼ぼうにも声が出せない。しばらくすると、白い紙は平三をあざ笑うかのように、舞い上がり、夜空に消え去った。平三は恐ろしくなり、慌てて家に戻った。 翌朝、仲間達に昨夜の出来事を話しても誰も信じなかった。それから、平三は熱を出し寝込んでしまった。その後も白い紙に襲われ、病患する事件は相次いだ。 10月25日の月の無い晩、呉服屋の番頭・五郎兵衛は島田町にある強欲で有名なお仙という金貸しをしている老婆の家の前を通りかかった。家の中は真っ暗で人の気配も無い。その家の裏藪から、白いものが1枚、2枚と空に飛んで行く。町で噂の白い紙はお仙の家から出ていたのだ。五郎兵衛はガタガタ震えながら家に帰った。紙舞の正体は、お仙が裏藪に捨てた取り立て済みの借金の借用書で、それが欲や憤りが沁み込み、紙舞となって空を舞っていたのだ。11月になると寝込んでいた人々は不思議なことに元気になったという。(絵図:宙に舞う紙『稲生物怪録』より)(「三州の河の住人」皆月 斜 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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ミステリー 2010年10月25日 18時00分
怪談作家 呪淋陀の怪奇エッセイ 最強の都市伝説ガール:口裂け女へのオマージュ
「わたしきれい…?」 突然、女性にそう問いかけられたら貴方は何と答えるだろうか? 1980年代初頭。日本中の子供達を震撼させ大人達をも巻き込んで騒動になった恐怖の都市伝説。 『口裂け女』 そして今もなお彼女の噂は衰えることなく語り継がれている。 口裂け女の主な外見的特徴、年齢は20歳ぐらい、長身でロングヘアで色白、顔には大きなマスク。 トレンチコートにハイヒール、そして手には刃物を持っている。 口裂け女は、学校帰りの児童に「わたし、きれい?」と訊ねてくる。 「きれい」と答えると、「これでもかあ?」と言いながらマスクを外す。 するとその口は耳元まで大きく裂けており、追いかけて来るというもの。 「ぶさいく」などと答えると包丁などで斬り殺される。または口裂け女のように口を耳まで裂かれてしまうという残酷な結末。 しかも口裂け女は100mを3秒で走るので逃げても無駄。 しかし、口裂け女はなぜそのような口になってしまったのか? 交通事故にあって口が裂けた、整形手術の失敗…等々と諸説ある。 撃退するには「ポマード、ポマード、ポマード」と3回唱えれば良いらしい。 なぜなら彼女に整形手術を施した時の医者がポマードベッタリの頭だったので、それ がトラウマになっているのだとか…。 まさに口裂け女ブームとでも言おうか。 当時、学校では毎日口裂け女の話題で盛り上がり、ホームルームでも議題になったぐらいだった。 実際に口裂け女を見たとか追いかけられたとかいう者もいた。 ある地域では集団下校になったり、パトカーが出動する騒ぎになったところもあったらしい。 テレビ、漫画や雑誌などのマスメディアでもで口裂け女特集。 ガチャガチャ(今で言うところのガシャポン)では“口裂け女の口”という赤いゴム製の唇マスクのおもちゃまで発売される始末。子供達は口にかけて遊んでいたのだった。 私に強烈にインパクトを与えた口裂けムーブメントから来たと思われる漫画がある。 巨匠・好美のぼる先生の『眼裂け女』 ギャグー! と奇声を発して目玉を抉り奪いまくる眼帯をした眼裂け女。私の中では傑作ホラー漫画だ。 全国を恐怖のずんどこに落としいれ、今なお衰えぬ恐怖を保ち続けた彼女こそ怪談界のミューズなのかもしれない。(怪談作家 呪淋陀(じゅりんだ)山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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ミステリー 2010年10月21日 12時30分
空間を越えた救助要請
命の危機に瀕した時、助かりたいと強く願い続けて叶う。それは偶然ではなく、強い思いが、認知を超えた力を発揮したのかも知れない。 一等航海士ブリュースは、その日も船室で作業をしていた。顔を上げると前方に船長室があり、船長が机に向かっているのが見える。特に用があるわけではないが、声をかけたところ反応が無い。聞こえなかったのだろうと気にも留めず作業を終え、船室を出て改めて船長室を見た時、船長が顔を上げた。が、その顔は船長ではなかった。船上という限られた場にいるにも拘らず、全く見覚えの無い男だ。気味が悪くなり逃げるように甲板に出ると、船長がいたので男のことを尋ねた。しかし船長にも心当たりが無い。二人で船長室に行くと、そこには誰もいなかった。納得がいかないブリュースは、男が机に向かっていたことを思い出し、船長に机の確認を促した。すると、机の上のスレート板には「北西に進路を」と書かれていた。急遽、乗員全員の筆跡を調べたが、該当者はいない。 この時、船長の心に去来したものは何だったのだろうか。船長は、北西に進路をとるよう命じた。しばらくすると、氷山が現れた。見ると、衝突し船体を激しく破損しながらも、やっとの状態で浮いている船があった。すぐに救助を開始し、全員をこちらの船に乗り移らせた。 その中の一人に、ブリュースの目は釘付けになっていた。船長室にいた男だったからだ。船長に伝えると、男にスレート板を渡し、「北西に進路を」と書くように言った。書かれた筆跡は、一致した。男は、先のプレート板と二枚並べて見せられて混乱するばかり。ブリュースが船長室での件を話していると、難破船の船長が興味深い話を始めた。 男が船長室で目撃されていた頃、当人は難破船で仮眠中だった。その時、見知らぬ船が自分達を救助するため、進路変更して向かってくる夢を見た。目覚めて船長に夢の内容を話し、ひょっとすると助かるかもしれないと、付け加えたと言う。男の強い願いが届いたのだろうか。七海かりん(山口敏太郎事務所)山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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ミステリー 2010年10月16日 18時45分
偶然と必然
死神が仕事をやり損ねる。そんなことがあるのだろうか。リベンジするべく同じ状況が再現される。シンクロニシティ ‐意味ある偶然の一致‐ 当人たちにとっては偶然でも、死神にしてみれば必然なのだ。 バミューダのとある路上。二人乗りしていた兄弟のバイクと、客一人を乗せたタクシーの衝突事故が起きた。幸い、命を落とした者はいなかった。 一年後。その日も兄弟はバイクの二人乗りを楽しんでいた。一方、タクシーの運転手は客を求めて走っていた。と、少し前方で手が挙がった。客である。しかし、先に別のタクシーが走っており、拾われてしまった。仕方なくそのまま走っていると、再び手が挙がった。今度は、自分以外のタクシーは無い。路肩にタクシーを寄せ、ようやく客を拾うことができた。しかし、行き先を尋ねても返事が無い。もう一度尋ねながら振り返ると、驚いた表情を浮かべた男が座っていた。そして運転手もまた、驚いた。一年前の衝突事故の時に乗せていた客だった。双方、苦い記憶が蘇る。ようやく客は行き先を告げ、タクシーは走り出したが、どうしても衝突事故現場を通らざるを得ない。気まずい空気が流れる。間もなく件の場所に差しかかるというその時、客が声をあげた。前方から衝突事故の相手であるバイクの兄弟が、こちらに向かってまっすぐ突っ込んできた。その瞬間、各人の心に飛来した思いは何だったのか。まるで見えない力に引き寄せられるように、再び両者は衝突した。 同じ場所、同じ人たちが一年前の衝突事故を再現した。だが、結果まで同じとはならなかった。バイクの兄弟は揃って死亡してしまったからだ。七海かりん(山口敏太郎事務所)山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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ミステリー 2010年10月11日 13時00分
幽霊を創造する人間の蛮行
この夏も各地の心霊スポットと呼ばれる場所では、怖いもの見たさの人々で賑わったことだろう。運良く(?)怖い体験ができたとしても、それは、もっと怖ろしい生きた人間の所業があってのことかも知れない。 造船業が盛んな、ウクライナの港湾都市オデッサ。この黒海北岸のオデッサ湾では1910年代、幽霊が出るという噂が広まっていた。よくある幽霊話と特異だったのは、港周辺ではなく海底に出るという点だった。潜水夫が海底で作業していると、幽霊が団体で列をなして迫ってくると言うのだ。 1917年、オデッサ湾に入港したイギリス駆逐艦の錨が海底深く埋もれ、切れてしまった。駆逐艦の乗員達が手をこまねいていると、潜水夫のマラディが錨を引き上げてくれると言う。海底の柔らかい泥に足をとられ、困難を極める作業になることはもちろん、幽霊の噂も承知の上だ。海底で重い鉛の靴を履くマラディの足は、容赦なく沈んでいく。それに逆らい、捜索を続けていると視界が何かを捉えた。錨ではなく人だった。普段着のままの男が何人も立っている。異様に白い顔をした、その男達は、二列に並んで近づいてきた。恐れをなしたマラディは、慌てて合図を送り船に引き上げてもらうと、恐怖のあまり気を失い入院した。 しばらくして退院したマラディは、故郷アメリカへ帰り、少しずつ恐怖を癒していき、30年の時が流れた。ある日、若い頃にオデッサで勤務経験のある、ロシア人老医師と知り合った。その病院もまた、幽霊の噂があった。マラディは、海底の幽霊と何か関係があるように思い、自らの体験を話した。そして医師から聞かされた話に、改めて戦慄を覚えた。 当時のロシアでは、ロシア共産党と帝政ロシア派が激しい抗争を繰り返していた。ロシア共産党は帝政ロシア派の捕虜を二人ずつ鎖で繋ぐと次々に射殺し、そのままオデッサ湾に投げ込んでいった。オデッサ湾沿いに建てられた化学工場の廃液は、そのまま垂れ流しにされ海底に沈殿していた。それが防腐剤となったうえに、酸素が乏しく微生物が存在し難いオデッサ湾の特殊性が加わり、死体を腐らせずに生前の姿を留めさせていた。 若きマラディが見たものは幽霊ではなく、生きた人間の蛮行による産物だったのだ。七海かりん(山口敏太郎事務所)山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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ミステリー 2010年10月04日 12時00分
超高層マンションに建設作業員の自縛霊
高級マンションでありながら、自縛霊スポットになってしまった物件がある。 問題の物件は東京都中央区内の超高層タワーマンションである。完成間近のマンション建設現場で、建設会社社長が作業員の男性の頭を蹴り、死亡させた事件が起きた。社長は安全靴でヘルメット越しに作業員の頭を蹴り、作業員は頭部打撲で死亡した。 引渡し後のマンションの敷地内には、ヘルメットを被った作業員の自縛霊が現れるという。大規模工事で人柱にさせられた人物や事故死した人物が幽霊となって現れる話は全国各地に存在するが、これもその一種になる。作業員死亡事件との関連性は不明だが、今年7月に大阪のスピリチュアル・カウンセラーが出張霊視鑑定も行っており、霊的スポットと化している。 新築の超高層マンションは人工物の極致であり、一見すると魑魅魍魎の闇の世界の対極に位置するように思われる。しかし、実は超高層マンションには怨念が集まりやすい。 第一に、建設作業員にとって超高層マンション住民は怨念の対象になる。人柱が幽霊になる話は多いが、自らの村を洪水被害から守るための堤防建設で人柱に志願したようなケースでは霊になることはない。 反対に自分とは無関係な工事受益者の利益のために犠牲にさせられた場合、怨念となり、幽霊になる。高層マンション住民と現場作業員は、ある意味で現代の格差社会の両極である。報われなかった作業員の怨念が「勝ち組」的生活を謳歌するように外部からは見える高層マンション住民に向かっても不思議ではない。 第二に、高層マンション住民は強いストレスに晒されている。そのために高層マンション住民自体が幽霊を呼び寄せ、幽霊を見やすくなる心理状態にある。住民の抱えるストレスは生理面と心理面の両面が存在する。 まず生理面である。高層マンションの居住は生理的な影響を強く受けている。高層階は揺れが大きく、騒音も伝わりやすい。また、コンクリートで囲まれた高気密な室内は外気が入らず、ダニやカビが発生しやすい。そのために超高層マンション住民は、自覚の有無を別として生理的なストレスに直面している。実際、高層階居住者ほど流産や死産の確率が高くなるという研究結果もある。 次に心理面である。高層マンションでは住人が事実上、序列化される。高層階ほど分譲価格や家賃が高くなることは誰でも知っている。住民は暗黙のうちに居住階によって他の住民と比較される。「馬鹿と煙は高いところに上る」の言葉通り馬鹿げた話であるが、高層マンションに好んで居住する層は経済面での比較意識が人一倍強い傾向がある。 社宅暮らしは会社の序列が近所付き合いに持ち込まれるからストレスになると指摘される。それでも社宅には同じ会社の従業員という帰属感や連帯意識があった。ところが、高層マンションでは帰属感も連帯意識もなく、経済的序列だけが厳然として存在する。声に出せない住民のストレスは社宅の非ではない。 第三に、高層マンションは周辺住民の怨念を集めている。高層マンションは周辺の住環境を破壊する。日照や眺望を奪われ、ビル風の被害に遭った周辺住民の怨念は高層マンションに向けられる。これは日々の生活で受ける被害であり、生活を続ける限り、継続する怨念である。 このように高層マンションでは怨念が渦巻き、蓄積されやすい。幽霊が実在するとすれば、中央区の高層マンションでは作業員が殺されるという明確な事件によって、怨念が具現化したと考えられる。(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者 林田力)
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ミステリー 2010年09月30日 18時00分
狐に化かされる。現代にも生きるもののけの世界
これは知人Bが体験した出来事である。その日Bは親類の法事のために、片道2時間あまり自動車を運転していた。道路は高速を使わずに国道で行ったが、大きな渋滞にも遭わずに帰路を急いでいた。その時自動車は、いよいよ帰路の終盤に差し掛かっていた。 Bが国道を走っていた時だった。その場所は高速道路の終点とつながっており、高速道路から降りた自動車と、国道を走っていた自動車が合流する地点があった。 Bは高速から降りた自動車と合流して、国道をしばらく進むと、Bの視線上では道路が事故渋滞に遭遇した感じがした。目の前が急に自動車の列で渋滞しだしたのだ。しかもその自動車の数は半端な数ではない。二車線の道路が延々と自動車の列になって渋滞していたのだ。しかも、先が見えないくらいの渋滞だった。その先数百メートルにも及ぶような自動車の数だった。その中には、警察署の事故応対用の車両が、ライトを点滅させながら二台ほど止まっていた。 この状況では、この道を通れるようになるのに、何時間掛かるか分からない。その時Bは、国道から脇道に逸れて走った方が、まだ家路に近いだろうと判断をした。Bは隣の自動車の男性運転手が、渋滞に苛ついた顔をしているのを見た。 Bは左に曲がる道へと自動車を進め、裏道に出ようとした。だが、道を間違えてしまい、自動車が入った道路は先が見知らぬ方向に伸びていた。そこでBは途中で自動車をUターンさせた。元来た道に戻って事故渋滞に遭うのも仕方ないと、半ばあきらめて走っていた。 やがて国道に差し掛かると、事故渋滞どころか自動車の数は僅かであり、先ほどまで数百台が渋滞で止まっていたという場所には、それこそ事故用の警察車両の一台も見当たらなかったのだ。 Bが脇道からUターンして戻ってくるまでの時間は、僅か1、2分であった。Bはまるで自分が狐にでも化かされたような気分になり、あのまま間違えた道を進んでいたら、大きな事故に出遭った気がした。彼は思わず背筋に冷たいものが走るのを感じた。その後家まで無事に到着できたようだが、彼はこんな奇妙な体験は初めてだったと言う。(藤原真)
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ミステリー 2010年09月30日 14時30分
実話怪談記者の除霊体験記(3)
除霊の儀式はかなり本格的なものだった。 まず、進学塾の廊下の入口に祭壇のようなものが作られた(写真参照)。 私を含めたその場にいるスタッフ全員に、住職より御札が渡され、両手に粉末状になっているお香を塗り込むように言われる。 そして、般若心経などが書かれている小さい経本がそれぞれに渡された。 本来なら儀式の最中はお香を焚き、塩や酒を撒くという。 しかし、生徒に儀式が行なわれたことを知られるのはまずいので、お香を焚かずに、雑居ビルの一室であるため、塩や酒を撒くこともなしで進められた。 儀式はまず、ほら貝を吹くことから始まった。室内ということもあり、もの凄い音が響き渡る。 その音の響きは強烈で、何もわからない私でも除霊効果がありそうな気にさせられる。 30分ほど続いた儀式の最中では、刀で空を切ったり、矢のない弓を撃ったりする場面もあった。 私は儀式の最中に何か異変が起きぬかと、いたるところに視線を送っていたが、残念ながら何も見ることはできなかった。 そのあと、施設内の生徒からは見えないところにお札を数枚張り、除霊の儀式は終了した。 今回の除霊の効果のほどは、正直なところ、私には分からない。 それ以前に、その進学塾で起こっている怪異現象が、本当に霊によるものなのかも証明する術はない。 建物の立地条件などにより、物理的になんらかの悪影響が起こり、それを敏感に察してしまう人間が、幻覚のようなものを見たり感じたりしただけなのかもしれない。 『幽霊の正体見たり枯れ尾花』という言葉もある。 しかし、このような儀式が実際に行なわれたのも事実である。 当日、塾講師の方から訊いた話によると、ほとんど同じ時期に全ての教室で設置した進学塾の看板が、除霊を行なった施設だけ裏が真っ黒になっているというので、私も見させてもらったのだが、確かに異様な汚れ具合であった。 そして私も、確かにその場所では『気持ちの悪さ』を感じた。 もしも本当に彷徨える霊たちがその場にいたのならば、成仏できていればよいのだが。 なお、今回取材に行った進学塾の名前や場所、除霊をした住職の宗派や名前などは一切公開できないため、表現が不足している描写があることに関してはお詫びいたします。(「実話怪談記者」へみ 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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ミステリー 2010年09月29日 14時30分
実話怪談記者の除霊体験記(2)
除霊当日、私は早朝に現地に赴いた。 8月といえば、進学塾では夏期講習の真っ最中である。そのために、生徒が来る前の早い時間に除霊を済ませてしまおうということだった。 私は約束の時間よりも少し早く現地に着いたため、雑居ビルの入口まで行ってみると、すでに中に入ることができた。 人気のない早朝の雑居ビル。 幽霊が出ると訊いていれば、不気味さを感じてしまう。 しかし、私は好奇心もあり、進学塾のあるフロアにエレベーターで行ってみた。 外光がどこからか漏れてきており、暗さはそれほどではないが、その雰囲気は異様であった。 私には霊感というものがあまりなく、霊の存在を感じるなどということも、今までにほとんど体験したことがない。 しかし、その場所は違った。 まだ施錠されたままになっている進学塾のガラス扉の中から、異様な気配を確かに感じた。 霊感のない私が感じたものなので当てにはならないが、それはひとりやふたりのものではなく、大勢の視線を一身に浴びたような感じであった。 一刻も早くこの場所から逃れたいと思い、今乗ってきたエレベーターのボタンを急いで押す。 早朝からエレベーターを使うものはそうそうおらず、エレベーターはそのままこの階にあるはずである。 それなのになかなか扉は開かなかった。 何度かボタンを押して、ようやくのろのろと開いたエレベーターに急いで乗り込み、私は雑居ビルを出て近くのコンビニで待機した。 やがて、合流した進学塾のスタッフと住職と共に再び雑居ビルに入ると、先ほど感じた強烈な気配はすでに霧散していた。 先ほど感じたものはなんだったのだろう。 ひとりきりという状況が、私の恐怖心を煽ったのだろうか。 それを確かめる術は、私にはない。 しかし、これから始まる除霊で、何かが分かるかもしれない。 私がそんな期待を密かに懐く中、除霊の準備が静かに整えられていった。(「実話怪談記者」へみ 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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ミステリー 2010年09月28日 14時30分
実話怪談記者の除霊体験記(1)
8月某日、私は山口敏太郎さんからの依頼を受け、ある場所へ取材に赴くことになった。 そこは雑居ビルの一室を借りている某進学塾であり、その日、除霊の儀式が行なわれるのだという。 テレビや書籍でそのような場面が紹介されることはままあるが、実際に民間の企業が除霊を依頼することは珍しいらしい。 当日、除霊に訪れた住職から訊いた話によると、土地や井戸などに対して屋外での儀式を依頼されることはあるらしいが、雑居ビルの一室での除霊は初めてということだった。 私はまず、その進学塾に訪れる前に、現場でどのような現象が起きているのか、どのような経緯で除霊をすることになったのかを取材した。 訊いたところによると、その進学塾は現地以外の場所にも多数の教室を持っているのだが、その雑居ビルに入っている進学塾の講師だけ、勤務が長続きしないのだという。 このようなことはそれほど珍しくもなく、どこにでもある話である。 しかし進学塾側としては多数の生徒を抱えており、講師が次々と辞めてしまうのは、時間割の都合上も、非常に困ることであるらしい。 そのために、スタッフが辞めてしまう原因を究明しようとしたところ『霊現象』にいきついたというのである。 夜遅く、事務所で残業をしていると、後ろを人が通る。振り返ると誰もいない。 そのようなことは講師陣の多くが体験している。辞めてしまった講師たちはもっと凄い体験をしているのかもしれないが、それを彼らの口から訊くことはできなかったという。 また、生徒が講師に向かって「そこに立っている人は誰?」と訊いてくることがある。 講師には『そこ』にいる人物は見えない。 何人かの違う生徒が、違う時間に、同じ場所を指して「そこに立っている人」と言う。 生徒の雰囲気からは、口裏を合わせていたずらをしているようには思えない雰囲気がある。 進学塾というのは、評判が非常に大事である。おかしな噂が立ち、生徒が減るようなことがあっては困る。 そのような背景からも、このたび、思い切って除霊を依頼することにしたのだという。(「実話怪談記者」へみ 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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