ミステリー
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ミステリー 2019年09月21日 23時00分
稀代の大泥棒・石川五右衛門、伝説と史実の狭間に生きる闇の住人
数多くの漫画、アニメ、ゲームに登場するにも関わらず、実在した人物か曖昧であると言われ、その半生に関しても諸説ある石川五右衛門。一番古く確実な記録は、スペイン人貿易商アビラ・ヒロンが記した「日本王国記」である。文禄4年(1595)、都を荒し回る盗賊団があり、その中で15人の頭目が捕らえられ、京都三条河原で生きたまま油で煮らたという内容である。 この記事に対して、イエスズ会の宣教師のペドロ・モレホンが「この事件は1594年のことで、油で煮られたのはIxicava goyemon(石川五右衛門)とその家族9人か10人であった」という注釈を加えている。また、公家の山科言経の日記「言経卿記」の文禄3年8月(1594年10月)の条には、「一、盗賊スリ十人、子一人釜ニテ煮ラル。同類十九ハ付(磔)ニ懸之、三条橋南ノ川ニテ成敗ナリ、貴賎群集云々」とある。ペドロ・モレホンの注釈と時期が同じではあるが、頭目の名が記されていない。 石川五右衛門の名がはっきり出てくる日本国内の資料は、林羅山が寛永19年(1642)に幕府の命で編纂した「豊臣秀吉譜」である。だが、この記事は事件後約50年経ってから書かれたものなので、史料価値が低い。 このような理由から、石川五右衛門の実在が疑問視されてきたのだ。 さまざまな石川五右衛門像が生まれた背景には、浄瑠璃や歌舞伎などの芝居で脚色されてきたことが挙げられる。その始まりは、浄瑠璃「石川五右衛門」である。 石川五右衛門は元遠州浜松の大名・大野庄左衛門の家臣で、真田蔵之進であったという。君主の死後、先妻の子藤若と後妻の子の妹の柳の前の間に家督相続争いが起こり、藤若に味方した蔵之進は柳の前の後継人・進藤団右衛門に陥れられ、浜松を追われ河内に逃れる。ところが、国許では進藤が専権を奪い、藤若を暗殺しようとしていた。藤若は柳の前と共に遠州を逃れる。一方、蔵之進は河内で生活に窮迫し、大阪や京都で強盗を働いていた。そして、京都の豪商の家に押し入り、偶然やってきていた柳の前をそうと知らず殺してしまう。盗品を改めたところ、主家大野家の家系図が出てきて、君主の姫と知らず殺してしまった事に気付き悲嘆に暮れ、神妙に縄目を受けるのである。奉行所で石川五右衛門と妻、息子が取り調べを受け、妻は無罪放免となったが、五右衛門と息子の小源太は京の市中を引き回しの上、七条河原で釜煎りの刑に処されたのだ。有名な辞世の句「石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」は、この時に五右衛門が詠んだものとして初めて現れる。 この五右衛門伝説に、井原西鶴や近松門左衛門といった元禄上方文化の有名な作家たちが脚色を加え、ますます伝説は巨大化していった。秀吉の甥、関白秀次の家臣から秀吉暗殺を依頼されるが、香炉が鳴って捕らえられてしまう話、伊賀忍術の開祖、百地三太夫について伊賀流忍術を学んだ話など、盗賊から義賊へ、そして忍者の性格付けもされていく。南禅寺の三門に上り、「絶景かな、絶景かな」と大見得を切る有名なシーンも、三門の建立時期と五右衛門の活躍した時期が合わず、作り話である。それらの作品のラストは釜茹で、または釜煎りの刑であるが、そのエピソードも様々だ。子供と一緒に処刑されることになったが、釜の中で自分は息絶えるまで子供を持ち上げていたという説と、苦しまない様に一思いに釜に沈めた説、そして子供を下敷きにした説がある。どれをとっても残酷なラストである。 五右衛門の出身地について、興味深い説がある。丹後の与謝郡野田川町では、代々石川五右衛門はこの土地の出だと語り伝えてきたとう。丹波・丹後の境である大江山は鬼の伝説で有名であるが、鬼とは時の政府に反旗を翻したアウトサイダーの隠語である。政治的に厳しい抑圧を受けていた庶民たちのはけ口として、反逆のヒーロー・石川五右衛門が誕生したのである。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年09月15日 23時00分
卑弥呼の宮殿を発掘したのは、西部警察だった! 研究活動開始のきっかけは石原裕次郎?
研究者といえば、大学にて教鞭を執りつつ現地に赴くような人ばかりではない。ジャンルによっては、在野で研究活動を行い、成果を上げている人も存在するのだ。 西部警察で人気を博した俳優・苅谷俊介氏(72)は、俳優になる前から考古学が好きだった。考古学との出会いは、高校2年生の時。「学校をサボる」ため、発掘場所に立ち寄ったのがきっかけだったそうだ。だが、今から約40年前、事務所の看板俳優・石原裕次郎さん宅の建て替え工事の際に遺跡が出土した。その際に行われた発掘調査を見て、考古学への情熱が再燃。俳優の仕事の合間に、アマチュア考古学者の活動を開始したのだという。後に考古学研究に集中するため、石原プロを退社。現在も俳優活動と考古学の研究の両方を続けており、論文も発表している。多くの遺跡に調査で訪れているが、中でも纒向遺跡の調査・研究は30年以上の長さになるという。 纒向遺跡は奈良県桜井市の三輪山の北西麓一帯に広がる、弥生時代末期〜古墳時代前期にかけての集落遺跡であり、魏志倭人伝にも記された邪馬台国ないしは、その中心にあたるものではないかとみられている。なお、近くには卑弥呼の墓とする説もある箸墓古墳など、6つの古墳が存在している。 纒向遺跡は1937年(昭和12年)に土井実氏によって、「太田遺跡」として「大和志」に紹介されたのが最初となる。その後、2009年(平成21年)には大型建物跡が発掘されるなど、次第に巨大な集落であった事が明らかになった。その後も、桃のタネ約2,000個や魚の骨、イノシシなどの動物の骨が遺跡より出土しており、恐らく何らかの供え物として用いられたものだったと見られている。つまり、纒向遺跡では一種の宗教が重要視されていたこととなり、鬼道を用いて国を治めていたという卑弥呼の記述とも一致する。 苅谷氏は20年前に考古学の著作「まほろばの歌がきこえる」(エイチアンドアイ)を発表。同書において、纒向石塚古墳の後円部が国内最初の前方後円墳と推定、更に太陽祭祀の祭壇ではないかと推理を推し進め、東へ延びるラインを中心軸として宮殿域地を指摘した。因みに、飛鳥時代(7世紀)以降の宮殿は南北軸が基本であり、今回の東西軸は珍しい事例である。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年09月14日 23時00分
極度の風呂嫌い!?日本騎兵の父・秋山好古
日露戦争にて、陸戦でロシアと相対し、敵の騎兵を打ち破った秋山好古。彼は日本陸軍における騎兵の強化に尽力、フランスへ騎兵の用法を学ぶために留学も果たしている。その成果は日露戦争の勝利と、後に陸軍騎兵学校を参観に訪れたフランス軍人の評価に現れている。 「秋山好古の生涯の意味は、満州の野で世界最強の騎兵集団を破るというただ一点に尽きている」 また、彼は自分の指揮する騎兵の特徴について熟知しており、陸軍大学校で学生らに騎兵の特徴を説明する際に、素手で窓ガラスをたたき割って見せている。当然、そんな事をすれば手を怪我してしまうわけだが、彼は血まみれの拳を学生らに見せると、「騎兵とはこれだ」と言ったという。騎兵は高い攻撃力を誇るが、防御力は皆無に等しい。僅かな油断が命取りになるということを身をもって示してみせたのである。 彼が日本騎兵の父と呼ばれる所以だ。 なお、日露戦争の日本海海戦で先任参謀を務め丁字戦法を考案、バルチック艦隊を撃滅した秋山真之は実弟である。兄は陸で、弟は海で活躍した軍人兄弟であった。 文武両道の秋山好古であったが、同時に非常に逸話の多い人物でもあった。 彼は極度の風呂嫌いであり、日露戦争中には2回しか入浴しなかったという。軍服も洗濯しなかったのでシラミが沸き、異様な臭気を漂わせていた。だが、これには理由があり、「軍人たるもの、戦場においてはいつ何時でも敵に対処出来る様にしなければならない」という考えによるものだったようだ。ある意味、プロ根性である。 そんな彼だが、実は目鼻の整った濃いめの顔立ちをした美形であった。長身で色白でもあったため、陸軍大学校時代には、教官だったドイツ人のメッケル少佐からヨーロッパ人と間違えられたというエピソードがある。事実、若い頃は地元・松山どころか留学先のフランスでも女性に人気だったようだが、本人は「男子に美醜は無用」という考えを持っていたため、容姿を鼻にかけることはしなかったという。逆に、この価値観を持っていたからこそ風呂に入らなかったり、身なりを全く気にしなかったのかも知れない。 彼は晩年、軍を退役した後は中学校の校長を務めるなどしていたが、自らの功績を語る事は無かったという。校長時代には「学生は兵士ではない」いう考えのもと、学校での軍事教練を極力減らす方向で授業を組んでいた。秋山の業績を知った生徒やその親から「日露戦争の話をして欲しい」「陸軍大将の軍服を見せて欲しい」と頼まれても、その一切を断っていたという。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年09月08日 23時00分
「天空の城ラピュタ」のモデル ガリヴァー旅行記に登場する学者たちの国「ラピュータ」
ジョナサン・スウィフトが医師レミュエル・ガリヴァーの手記という形式で上梓した文学作品が、有名な「ガリヴァー旅行記」だ。 特に有名なものが小人たちの国を訪れる話だが、実はこの小人国の話はガリヴァー旅行記の中でも一部だけであり、実際には巨人の国や、空に浮かんだ学者達の国「ラピュータ」、魔法使いの国や馬人間の国など多くの国へ赴いている。他にも伝聞という形で不死の人間達が暮らす国の様子が描かれたりするなど、実に多くの異国と文化が登場するのだ。なお、ガリヴァーは日本にも訪れている。彼はアジアの島国を経由した後に日本にたどり着き、長崎からオランダの船に乗って故国のイギリスに帰るのだ。 空に浮かんだ学者達の国「ラピュータ」は、日本の遙か東にある島国「バルニバービ」の首都かつ国王の住む宮廷であり、底部の巨大天然磁石の磁力によって磁鉄鋼の豊富な自国内の空を自在に移動できるという。ラピュータ人は皆純然たる科学者で、常に沈黙思考をしているため上の空であり、まともに道を歩いたり会話できるよう、常日頃から傍らの「叩き役」に頭や目を叩いてもらって目を覚ますのだという。 一方で、地上のバルニバービ本土は荒廃し、国民にも生気がなくどこもかしこも荒れ果てている。それでいて首都ラピュータの搾取対象でしかないために、本土ではたびたび領主や農民等の反乱が起こるのだが、その都度ラピュータが投石などで反撃したり、農地への太陽や雨を遮って飢餓や病を罰として与えるために現状が好転することはないのだという。 なお、この国の名前は宮崎駿監督のアニメ映画「天空の城ラピュタ」のモデルにもなっている。そう言えば、ジブリ映画の方のラピュタも高度な科学技術を用いて地上を支配していたが、最終的には衰退してしまっていた。過ぎた科学、もとい力は滅亡への一歩ということを示しているのかもしれない。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年09月07日 23時00分
猿飛佐助は実在したのか?真田十勇士都市伝説
かの天下人・徳川家康が戦場で煮え湯を飲まされた武将は2人いる。猛将・武田信玄と知将・真田昌幸である。真田家の居城である上田城は、真田昌幸によって造られた名城ではあるが、関が原の合戦の前哨戦において、この上田城の攻防戦が徳川家と真田家の決戦の舞台となった。少ない手勢で策を駆使した真田勢は徳川勢を散々に打ち破り、徳川秀忠の軍を関が原に遅参させるという大打撃を与えている。 さて、真田幸村と言えば出てくるのが彼の側に控えていた真田十勇士だ。猿飛佐助を筆頭とする十人の家臣たちだが、彼らの実在には疑問符がつくという。十勇士の原型は、江戸時代中期の軍記物や絵本の『真田三代記』に見られるが、この名前で呼ばれるようになるのは明治・大正期の立川文庫から。モデルになった人物はいるのだろうが、主君のために超人的な働きを見せた十勇士は架空の存在だったとする見方が強いのである。 なお、猿飛佐助は木下藤吉郎の家来・猿飛仁助の子孫という説や、下柘植ノ木猿こと上月佐助がモデルとなったとされており、霧隠才蔵は真田家の家臣・霧隠鹿右衛門がモデルと言われている。破戒僧で人気のあった三好清海入道、伊三入道の兄弟も実在するが、清海入道のモデル三好政康は豊臣家の家臣であり、伊三入道のモデルである三好政勝にいたっては徳川勢に加わっていた。 由利鎌之介と火縄銃の名手・筧十蔵は、江戸時代中期の小説『真田三代記』に名前があるため、モデルとなった人物がいる可能性が高いが裏は取れていない。穴山小助に関しては真田家の家臣に穴山と名乗る人物がおり、海野、根津、望月の3人も真田家の縁戚に当たる滋野三家という一族。真田勢に同じ姓を名乗る人物が多々見られたため、ここからきている可能性が高いという。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年09月01日 23時00分
スフィンクス、指輪…火星に先史文明の痕跡? 異星人と古代文明には密接な関係が?
先史文明というと、かつては我々現生人類による四大文明から始まる今の文明より以前の文明を指してきた。それはレムリアであり、ムーであり、アトランティスであった。 だが、ここ数年、先史文明という概念が宇宙全体に拡大されつつある。つまり、火星や月に先史文明の存在がささやかれているのだ。8月29日発売の「新説! 超古代文明の謎 最新版」(TJMOOK)では、山口敏太郎も火星に残された先史文明について紹介している。 そもそも、地球に一番近い惑星である火星には、異星人の拠点となっているのか、知的生命体が存在していないにも関わらず、人工物や生命の痕跡らしきものが探査機からの画像等で確認されることがある。有名なところでは「人面岩」などがある。この人面岩は発見された当初から、エジプトのファラオが被っているかつらを着けているように見えていたため、エジプトのスフィンクスの原型となった?というトンデモな見解を出す人も存在していた。 だが、近年では、実際に「火星にもスフィンクスが存在した!?」という衝撃の報告が海外のUFO研究家から寄せられている。問題の画像は火星探査機ローバー(愛称・キュリオシティー)が搭載していたカメラが捉えていたもので、確かに地表に、エジプトのスフィンクスに酷似した形状の階段状になっている地形が存在している。他にも、火星上にはギザのピラミッドに酷似した四角錐の構造物などが存在しているため、「やはり古代文明は異星人によってもたらされたものではないか」とする意見が出てきているようだ。 また同様に、火星の探査機が送ってきた写真の一部を拡大すると、岩に半ば埋もれるようにして、奇妙な形状のものが存在している事が解る。この物体がなんと、世界中の遺跡で発見されている装身具、指輪やブレスレットに酷似しているというのだ。 果たして、火星で発見される数々のものは何を意味しているのか。もしかすると、火星の地下には高度な文明遺跡が埋もれているのかもしれない?(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年08月31日 23時00分
本当は怖い「崖の上のポニョ」? 大物漫画家と宮崎駿にまつわる都市伝説が
先日、夏場などになるとよく地上波で放送される、スタジオジブリの映画作品にまつわる都市伝説を紹介させていただいた。 先日の8月23日も「崖の上のポニョ」が金曜ロードショー(日本テレビ系)で放送された。以前紹介した「千と千尋の神隠し」然り、「崖の上のポニョ」もいくつかの都市伝説が存在する作品だ。 有名なものとして、「崖の上のポニョ」はクトゥルフ神話と関係性が深いのではないかというものがある。主人公の5歳の男の子、宗介が出会う魚の子、ポニョは人間になりたいと願い、次第に姿も人間に近づいていく。しかし人間の血をなめてから半魚人に姿を変える。その半魚人状態の姿がユーモラスでありながら、どことなくグロテスクな点もあるため、クトゥルフ神話に登場するインスマス人のようだとする指摘が当初から存在していた。 また、ポニョの母親であるグランマンマーレはあまりに巨大であり、やはり巨大な姿をした母なるハイドラとの類似が指摘されていた。また父親のフジモトはクトゥルフ神話に登場する魔術師の立場だと考える人もいた。このように話の要素一つ一つが似ているという指摘が多かったのだ。 また、筆者のコラムが都市伝説を生んだこともあったようだ。2008年10月6日に、当時のweb版・内外タイムズに、筆者は以下のような指摘を行った。 「まずポニョの父・フジモト。彼は人間を捨て、魔法を操る海の住人となった。フジモトは、ポニョが人間社会の醜い部分に染(ま)ることを嫌悪している。また、フジモトのキャラデザイン、乗り物、海中の家、全てが手塚治虫チックだ。つまり、このフジモトは宮崎監督の手塚治虫へのリスペクトの反映ではないだろうか。(中略)そのフジモトが作った結界を破り、外に飛び出たのがポニョであり、宮崎駿であった。宮崎駿は先人・手塚のようにロマンチックなものを魔法=アニメには求めなかった。『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』のようにリアルな人間の性(さが)を描写することも厭わなかった。宮崎駿、つまりポニョの偉大なる冒険であったのだ」 「さらに、明らかに海を越えてやってくる白人と思えるポニョの母親は、ディズニーではないだろうか。フジモトの、妻に対する『あの人』という呼称には、明らかに憧れがこもっている。手塚治が生前、ディズニーに憧れを持っていたのは事実だし、ディズニーは人魚姫という作品を制作している。つまり、ポニョの父・フジモトは、手塚治虫であり、ポニョの母である人魚は、ディズニーなのだ」 このように書いたのだが、これが裏設定ではないかと流布されている。 もちろんこれは作家・山口敏太郎の深読みでしかない。しかし、ジブリの作品からさまざまな読み取り方ができるということは、それだけ人々の脳内を刺激する名作ぞろいであるということの証左なのではないだろうか。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年08月25日 23時00分
近代オカルトのベースを創った『竹内文書』とは?
『竹内文書』がなければ、近代日本のオカルトシーンはさぞ退屈なものになっていたであろうと筆者は断言したい。別名『磯原文書』とも『天津教文書』 とも言われている同文書は、『カタカムナ文書』『上記(うえつふみ)』『秀真伝(ほつまのつたえ)』『東日流外三郡誌』『富士文献』と同様に、神代文字で記され偽史と認識されている。 同文書は、武烈天皇の命により平群真鳥が神代文字で記されていた古伝承を再編したものと言われており、平群真鳥の末裔である竹内家に養子に入った竹内巨麿が、1928年(昭和3年)3月29日に文書を公開したのが最初である。この内容は当時日本中で物議を呼び、1930年と1935年の二回に渡り、天津教弾圧事件を引き起こす結果となった。その論争は最高裁判所まで至り、無罪が確定したものの、一部の文献は返却されず、大部分の文献は東京大空襲により焼失してしまった。 幸い竹内巨麿が残していた写しやメモがあり、証拠押収の際に撮影された写真も残されていたことから、その内容はおおむね復元された。皇祖皇太神宮の神宝「モーゼの十戒石」を含む数千点に及ぶ資料は膨大で、戦後のオカルト界に大きな影響を与えた。 同文書によると、天皇家は『天神7代』から始まり、『上古25代』『不合朝(あえずちょう)72代』と続き、現在の天皇家は『神倭朝(かむやまと ちょう)』であるという。また、キリストやモーゼなど世界の指導者は一度は来日しており、天皇に仕えたとも記述されている。このあたりは日本中心主義の影響が見て取れる。 また、世界には五色人という人種がおり、黄人、赤人、青人、黒人、白人に分類されるという。さらに、アトランティス伝説に出てくるオリファルコンと関連あるのではないかと言われている謎の金属・ヒヒイロカネについても記述されているのだ。 特筆すべきは、ミヨイ・タミアラという未知の大陸が描かれた世界地図が含まれている点だ。この大陸こそが、伝説のアトランティス大陸やムー大陸だったのではないかという指摘もなされている。 さらに、聖書に記されている「モーセの十戒」は「表十戒」に過ぎず、「裏十戒」「真十戒」などが天津教に保管されていたというのだから凄い。 また、これは古代のUFOではないかと思われる物体が「天の浮舟」である。なんと、古代の天皇は「天の浮舟」を駆使して、世界中を飛行し統治したとされているのだ。高速で空を飛ぶ飛行物体が日本にあったとは俄かに信じがたいが、ロマンあふれる内容であることは言うまでもない。 筆者はこれらの偽書とされる文書が全く価値がないとは思わない。その成立背景にある社会背景や人間の心情など考えると、これもまた日本人の精神活動の記録だと思えてくる。『竹内文書』が退屈な現代人の心を救ってくれているのは事実であろう。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年08月24日 23時00分
幻のエンディング、為替相場との連動…スタジオジブリ作品と都市伝説
夏場などになると、よく地上波で放送されるのがスタジオジブリの映画作品の数々。先日の8月16日も、「千と千尋の神隠し」が金曜ロードショーで放送され、多くの人々が楽しんでいた……のだが、放送後のTwitterでは「『千と千尋の神隠し』って、こんな終わり方だっけ?」という奇妙な感想が複数確認されたのだ。 問題のエンディングには諸説ある。普通に放送されるバージョンでは、現実社会に戻った千尋が再び車で父母と走り出して終わっているが、エンディングには以下のパターンがあると噂されているのだ。 まず、一つ目のパターンはこれだ。車が走り出し、自分の髪留めがいつものやつと違っており、あっちの世界でもらったものとすり替わっていることに気が付き、異世界での経験が幻覚ではなかったと自覚して終わりというもの。 また、こんなエンディングパターンもある。新居に着くと、既に引っ越し業者が来ており、引っ越し作業が始まる。新居の横には小さいが綺麗な流れの川があり、生まれ変わったハクの姿であることに気が付くというもの。 さらに、三つ目のパターンは、新しい学校での生活も数か月が過ぎ、転校生がやってくる。先生が連れてきた転校生を見ると、ハクそっくりの男の子が立っているという、ありがちなエンディングパターンもあるとか。 いずれも実際に放送されていたのか確認できないため、結局都市伝説の可能性が高いと考えられている。類似の都市伝説として、「『天空の城ラピュタ』には別パターンのエンディングがある」というものが存在しているため、今回もその別バージョンだと言えるだろう。ジブリの生み出す秀逸なアニメは、視聴者の脳内に新作ストーリーさえ生み出してしまうのかもしれない。 興味深いのが、相場好きの間で囁かれているある都市伝説だ。それは「ジブリ作品が地上波で放映されると、同じタイミングで為替相場は荒れる」というものである。単なる偶然と思いきや、放映される日に平均の2倍以上動いた日もあったという。 実はこれには論理的な説明が可能だ。ジブリ作品が放送されるのは月初に集中しており、夜9時からの「金曜ロードショー」(日本テレビ系列)が多い。つまり、世界の経済に大きな影響を与えるとされている、毎月第1金曜日の米国雇用統計発表と重なっているためではないかと考えられている。 ジブリの作品から様々な都市伝説が生まれるのは、それだけ人々の脳内を刺激する名作揃いであるということなのかもしれない。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年08月11日 23時00分
マンモスは今も生き残っている!? 復活プロジェクトと生きているマンモスの映像
現在、東京の日本科学未来館では、企画展として「マンモス展」が開催されている。(11月4日まで・休館日あり) 過去に愛・地球博で展示されたユカギルマンモスが再来日するほか、日本初公開の標本も多数展示されている。 マンモスは約500〜400万年前から氷河期の地球を闊歩していたゾウの一種である。なお、よく普通のゾウより巨大化して描かれることが多いが、サイズは普通のゾウと同じぐらいだ。恐らく、体に比べて不釣り合いに大きく立派な牙を持っていることから、普通のゾウに比べて体も大きいと連想されてしまうのかもしれない。 現在、凍土から発見された氷漬けのマンモスの死骸から抽出したDNAを用い、クローン技術によってマンモスを復活させられないかとする研究プロジェクトが行われており、日本でも近畿大学が最先端の生命科学研究を用いてマンモスの生態に迫ろうとしている。このような絶滅してしまった生物の研究については、先端医療や地球環境問題などの分野に活用できる可能性が考えられている半面、絶滅種を復活させることについては、倫理面の問題や生態系への影響などが問題視されてもいる。 さて、生物学上は氷河期末期の気候変動により衰退、絶滅への道をたどったマンモスだが、実は今もロシアに広がるシベリアの台地で生き残っているという伝説が、まことしやかに囁かれているのだ。 古くは1580年に毛の長いゾウの目撃証言が、1889年にはアラスカで体長9メートルものゾウが撃ち殺されたという話が残っている。そして、1943年にソ連軍の捕虜になっていたドイツ軍カメラマンがシベリアへ移送中に撮影したものとされる動画が近年インターネットに公開され、話題となった。さらに、2012年にはシベリアのチュクチ自治区で撮影されたものという、マンモスのカラー映像がネットにアップされ、話題を呼んだ。しかし、こちらの動画については、何者かがネットにアップされていた登山家のトレッキング時の動画に手を加えたフェイクであるとの結論が下っている。 果たして、シベリアの台地にマンモスは生き残っているのだろうか。多くの人々が「生きているマンモス」の調査にも、興味・関心を寄せている。(山口敏太郎)
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