ミステリー
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ミステリー 2018年08月12日 23時00分
【山口敏太郎の“妖怪ファイル”】「油すまし」は、行方不明になった老人だった?
大映の映画「妖怪大戦争」、「ゲゲゲの鬼太郎」で知られるメジャーな妖怪「油すまし」。油すましの「地元」と言われる熊本県栖本町に、油すましの墓と言われる石像が現存するのが確認され、2010年10月1日に町文化財に指定された。地元では、その石像を「油すましどん」と呼んでいるという。 この「油すましどん」は、首のない石の仏像が両手を合わせている。この石像は、栖本町河内地区の山中にあったのだが、40年ほど前の町道拡張工事の際、私有地に移転されたという。 山口敏太郎事務所も2回熊本県栖本町に足を運び、町役場関係者の案内のもと現場で「油すましどん」を撮影し、東京スポーツに掲載した。なお「油ずまし」が正しい発音とする見解もあるが、伝承者を含め同地では「あぶらすまし」と発音されている。 この「油すましどん」が柳田国男が「妖怪名彙」で報告した妖怪「アブラスマシ」と同一かどうか完全には確定することはできない。ただ、場所と名称は一致しており、関連のある妖怪であることは間違いないだろう。 郷土史家の浜田隆一氏の著書『天草島民俗誌』には、峠道で老婆と孫が歩いている時、老婆が油すましのことを思い出し、「ここには、昔、油瓶を下げた妖怪が出たそうだ」と言うと、「今も出るぞ」と言って油すましが出てきた、という言い伝えがあるという。 また、『天草島民俗誌』にある「うそ越」という場所の話によると、2人の旅人が夜遅くに同所を通りかかり 「昔はここに、血のついた人間の手が落ちてきおったそうだ」 と言って、お互いにぞっとして顔を見合わせた瞬間に 「今も――」 と声がして、血のしたたる手が坂を転び落ちてきたという。二人は驚いて思わず早足になり、少し先に行ってから、また 「ここには生首が落ちて来おったそうだ」 と口にすると、すぐにまた上の方から 「今ああ……も」 と声がして、生首が目の前にころころと転げ落ちてきたという。2人はもう、たまらず一生懸命に駆けだしたそうだ。 出現場所は違うのだが、油すましの言い伝えと酷似した言い伝えだ。こちらのほうがやや残虐な話ではある。この話は「イマモ(イマモー)」という妖怪の仕業とされているが、この話を基にして「油すましどん=イマモ」と考える人々もいるよう。ただ、イマモの出現場所は熊本県天草諸島下島。油すましの出現場所とは異なっており、その真偽は不明のままだ。 なお、この「油すまし」とは、地元の方言で「油を絞る」という意味らしい。もともとは”すべりみち”という子供の遊び場付近で菜種を採集しにいった老人が行方不明になったことが、伝説が生まれたきっかけという。 老人を供養するために地蔵が建てられ、その後、言うことを聞かない子供をしつけするために「油すましが出るよ」と諭されるようになり、その話が発展して妖怪「油すまし」という伝説が成立したようだ。(山口敏太郎)妖怪「油すまし」の墓?:天草宝島観光協会https://www.t-island.jp/p/spot/detail/367
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ミステリー 2018年08月11日 23時00分
【山口敏太郎が語る“オカルト秘話”】心霊写真がかなりの確率で撮影できる?!華厳の滝
日光名物と言えば華厳の滝だ。この「華厳」は仏教の経典のひとつ、華厳経から名づけられたと言われる。 華厳の滝で写真を撮影すると、高い確率で心霊写真が撮れるという噂が数多く存在している。 ある程度以上の年齢の方なら、故・中岡俊哉氏がブームを巻き起こした心霊写真本を覚えているだろう。学級文庫には必ず何冊か、心霊写真本があったものだ。その本の中で、華厳の滝の心霊写真を見た思い出もあるだろう。 また、華厳の滝と言えば自殺の名所というイメージがある。このイメージはそもそもどこから来たものだろうか。 自殺のイメージを強くしたのではないかと思われる事件として、夏目漱石(当時は夏目金之助)の教え子であった藤村操の自殺騒動がある。藤村は東大教養学部、千葉大医学部・薬学部の前身に当たる旧制第一高等学校の生徒。ある意味エリート学生だった藤村操の死は、世の中の若者に厭世(えんせい)観を植え付け、彼の後を追うかのように滝から身を投げる者が相次いだという。 その人数は藤村の自殺から4年間で185人にも上っている。この事件のせいで夏目漱石は神経衰弱の症状を悪化させたのではないかという説もあるぐらい、当時は衝撃的な事件であった。 現在では滝の周囲にフェンスが張られるようになり、ここ20〜30年では自殺者もいなくなったと言われているのだが、2009年には妻子殺害の容疑者として殺人容疑で指名手配された夫がこの華厳の滝でその足跡を絶っている。報道によると、滝の上流の地面に容疑者が着ていたとみられる上着が残されており、そこには現金とカードが入ったままの財布もあったという。 さらに警視庁は、上流ダムの水門を閉じ、滝の水を止めてまで捜査を続けたという。その結果、滝つぼから容疑者のものと思われるシャツを発見したのだが、肝心の容疑者の姿は見つからなかったという。偽装自殺とも疑われているのだが、いずれにせよ容疑者の行方は分からない。 華厳の滝の怨霊たちは、今も自殺願望を持った人間や、罪を犯して逃走している人間の心の奥底にアプローチしてくるのだ。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年08月05日 23時58分
【山口敏太郎が語る“オカルト秘話”】東尋坊と雄島、反時計廻りは死の世界への入口
福井県坂井市にある崖「東尋坊」は景勝地であるとともに、自殺の多い箇所として知られている。この東尋坊で自殺した遺体は潮流の関係なのか、北に約1.5キロメートルほどの距離にある雄島によく流れ着くと言われている。 この雄島へ入るには、朱色に塗られた長い雄島橋を渡る必要がある。この島には、大湊神社、雄島灯台、昔は北朝鮮からの不審船を監視していたであろう雄島監視所が存在している。 遺体が流れ着くだけでも不気味な気になるものだが、さらにこの雄島には「島を反時計回りに回るとたたられる」「反時計回りに回ると死の世界に入ってしまう」などと言った不気味な言い伝えがある。もちろん近年、話が作られ、Webで拡散されたアーバン・フォークロア、すなわち都市伝説にすぎないという説も強い。 雄島にある大湊神社に参拝するのであれば、本土側から橋を渡った場合左側に行くことになる。すなわち自然と時計回りの動きになるのだ。そして言い伝えの通りに「雄島で反時計回りをしてはいけない」となると、神社にお参りした後にそのまま引き返すわけにはいかない。島の遊歩道をぐるりと一周させられることになるのだ。 余裕のある観光客ならまだしも、参拝目的の人々にこのような手間のかかることを強要させてしまう噂があるのはいったい、なぜだろうか。 神道に関する儀式には、神に玉串を捧げる「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」というものがある。この作法の中で、神社による差異はあれども玉串を扱う際には時計回りに回転させることが多い。このような動作や作法からインスパイアを受け、反時計回りは正しくないものであり、すなわち神にたたられる、という発想をした人物がいたのかもしれない。 もちろん、この雄島を反時計回りに周っても何も起きないかもしれない。ただ、そのような噂を聞くと気になってしまうものだ。ちなみに山口敏太郎事務所には地元出身の者がいるが、地元住民でさえも夜間は恐ろしくて近づけないという。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年08月04日 23時00分
【山口敏太郎が語る“オカルト秘話”】癒しの滝に心を洗え!「吹割の滝」夜間は魔性のモノが…
いよいよ夏休み本番。暑い日々が続いており、熱中症にも気をつけたいところだが、やはり夏と言えば海や山のレジャーだろう。今回紹介するのは群馬県の『吹割の滝』だ。 『吹割の滝』は、高さ7メートル、幅30メートルの滝。落下する水が凝灰岩や花崗岩で構成された川床を割り、派手に水しぶきが上がる様子から、『吹割の滝』という名前が付いた。 沼田市利根町にある滝は観光名所となっており、シーズンを通して多くの観光客が押し寄せている。昭和11(1936)年12月16日に天然記念物に指定され、古くから人々に愛されてきた。筆者もこの夏、猛暑を避けるために家族と訪問したのだが、岩盤の中をぬうように清水が流れ、漂う清らかな空気と圧倒的な景観の良さにほれぼれした。何時間でも見ていたい絶景とはまさにこのことである。 映像にしても”絵になる名勝”であり、先日、テレビ朝日系の『報道ステーション』で生中継され、日本中に清涼感を振りまいた。2000年のNHK大河ドラマ『葵 徳川三代』のオープニング映像にも採用された、日本でも有数の滝である。三方から豪快な水が流れ落ちるさまから『東洋のナイアガラ』とも呼ばれている。 この滝には、竜宮の椀(わん)貸し伝説が残っている。村で冠婚葬祭があった時、村人がお椀を貸してほしい旨と、必要な数を記した手紙を滝に投げ込むと、当日の朝には滝に必要な数のお椀が浮いていたという。だが、ある人物がお椀の数を勘違いし、返し忘れた。その後はいくら頼んでも、二度と貸してくれなくなったという。 これはあくまで筆者の推論にすぎないが、滝や川の淵に残る”貸し椀伝説”は山の民と関連があるのではないだろうか。どちらにしても、『吹割の滝』の流れが滞留する深い淵をのぞいていると、まるで竜宮につながっているような錯覚に陥ってしまいそうだ。 なお、夜間は近づかないほうがいい。なぜならば、同所も深夜になると『鱒飛の滝(ますとびのたき)』と同様に、心霊スポットのような不気味な場所になるからだ。 昼間に関して言えば、都会で疲れた心を洗うことができる素敵な場所だ。仕事や学業などで抱え込んだストレスや悲しみは、この滝に流してもらおう。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年07月29日 23時00分
【オカルト界の権威・山口敏太郎の“実話”怪談】神奈川名物?小坪トンネル 空中に浮かぶ死者
神奈川県民なら誰もが知っている心霊スポットに小坪トンネルがある。新、旧あるこのトンネルは「両方やばい」という説があるのだが、特に霊感の強い人は、旧トンネルにはなるべく近寄らない方がいいと言われている。この小坪トンネルには数々の幽霊伝説が残されている。 トンネルの出入り口を「さっ」と影のようなものが横切るとか、キャシー中島の体験に代表されるように、車のフロントガラスにびっしり霊の手形がつく事態も発生しているという。 筆者も以前、雑誌「ベッピン」の取材でスピリチュアルアイドルの疋田紗也ちゃんと同所を訪問したことがあるが、なんともいえない不思議な空気を感じた。 また、興味本位でこの小坪トンネルに向かった若者たちが死傷事故に遭う痛ましい事故も発生している。 2008年11月26日午前1時ごろ、神奈川県藤沢市内の県道を走り、心霊スポット「小坪トンネル」に向かっていた乗用車が道路左側の電柱に激突。乗車していた5人のうち運転者以外の4人が死傷する事故が発生した。 運転していた19歳の少年は無傷であったが、後部座席にシートベルト未着用のまま乗り込んでいた17歳の少年が頭部を強打し死亡した。残る男女3人も、骨折や打撲などの重軽傷を負う惨事となった。 このトンネルにおいて、筆者の友人で、徳島県で家庭教師をしているTくんが不思議な体験をしているのだ。当時、Tくんは友人の女性を車で自宅に送った帰り、この小坪トンネルに差しかかった。 「なんだぁ、あれは」 Tくんは思わずつぶやいてしまった。半透明の人間が横向きに寝たまま空中に浮かんでいるのだ。しかも、着ている寝巻きの柄さえも鮮明に見える。 (俺はおかしくなってしまったのであろうか) Tくんはそう思いながら、当時住んでいた世田谷の自宅に帰宅し、翌日さっそく筆者に電話をよこしたのだ。このTくんは高校時代からの親友なのだが、昔から霊の存在などは一切信じない合理主義者であった。Tくんは開口一番こう言い放ったのだ。 「やっぱり、幽霊っているんだね」(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年07月28日 23時00分
【山口敏太郎が語る“都市伝説”】天狗やUFOが飛び交う!?パワースポットでもある「高尾山」
いよいよ夏休み本番。暑い日々が続いており、熱中症にも気をつけたいところだが、やはり夏と言えば海や山のレジャーだろう。今回紹介するのは、パワースポットと評判の高尾山だ。 高尾山は日本百景の一つであり、2007年からは連続してミシュランガイドで最高ランクの「三星観光地」に選ばれている。今では、全国から若い女性が押し寄せる人気スポットになっている。 この修験道には、昔から天狗が住んでいると言われている。高尾山が開山された頃は現在のように山道が整備されておらず、足腰の弱い者は山頂付近にある薬王院まで行くことが困難だった。 高尾山に住む天狗は人間たちの苦心を見て、山を登りやすいように道普請(道の整備)を行うことに決めた。天狗たちは神通力を用いて道を作っていったため、みるみるうちに参道が整備されていったという。 だが、薬王院直前にさしかかったとき、大きな杉の木が道を遮断していることに気付いた。思案した結果、天狗たちは大杉を切ろうと計画したのだが、それを聞いた杉は大慌てで身をすぼめ、参道整備の邪魔にならないように根をどけた。身をすぼめた杉の姿はタコに似ており、「たこ杉」と呼ばれるようになった。 ちなみにこの杉は”道を開いた”ことから、「将来の道が開く」、すなわち「開運のご利益がある」と伝えられている。 他にも高尾四滝伝説が残されており、スピリチュアルなパワーにあふれた山である。休日は高尾山を散策し、フラボノと霊的なパワーを充填してみてはどうだろうか。 また、最近でUFOが頻繁に飛行するポイントとして有名になりつつある。都内では明治神宮上空と同様、高尾山はかなりの確率でUFO撮影ができるスポットだと噂されている。女性週刊誌の企画で2012年の秋に、弊社事務所の霊感アイドル・真田愛華(当時・正木愛香)と、撮影現場でいつも心霊写真が写ってしまう心霊写真アイドルのみちりが、記者たちと一緒に高尾山でUFOを呼んだところ、見事にUFOが出現。カメラマンが撮影した過去もある。 気になる方は一度足を運んでみてはいかがだろうか。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年07月22日 23時00分
【オカルト界の権威・山口敏太郎が語る“都市伝説”】危険な男
A子さんは30代の主婦である。 ある夜のこと、A子さんは郊外の深夜スーパーに買い物に出かけた。 車を駐車場に停め、買い物を済ますと、妙な男の存在に気がついた。 駐車場の入口付近から凶悪な男がこっちを見ている。 (なんなの、あの男。危険な奴だわ、きっと犯罪者よ) 身の危険を感じたA子さんは、車を急発進させた。 すると男は慌てた様子で追いすがった。 「おっ、奥さん待ってくれい!!」 「きゃー!」 悲鳴をあげながら、A子さんは男を振り切った。 もんどりうって倒れる男。 すると男は自分の車に乗り込み、A子さんの車を追跡し始めた。 (だめよ、ここままでは追いつかれてしまう) A子さんは必死に車を飛ばした。 (もう少しだわ、自宅にはうちの夫がいるはず。早く自宅まで逃げなきゃ) A子さんは自宅まで猛スピードで走り抜けた。 そして、自宅に到着するとクラクションで夫を呼んだ。 緊急事態だと察知した夫が飛び出してくる。 A子さんは車の窓から身を乗り出して叫んだ。 「あなた、変な男が私の後をつけてくるのー」 「よし分かった。今、後から来た車だな」 夫は、A子さんの車を追跡してきた男に猛然と抗議した。 「君はいったいなんなんだ」 「私はただ…」 「ただ…なんだ!!」 「ただ、奥さんの車の後部座席に刃物を持った男が乗り込むのを見たので、知らせようとしただけですよ」 はっとして、振り返るA子さん。 そこにはよだれを垂らし、刃物を持った男がうすら笑いで座っていた。 本当に危険な男は自分の車の中にいたのだ。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年07月21日 23時00分
【オカルト界の権威・山口敏太郎が語る“都市伝説”】「天空の城ラピュタ」には“もう一つのエンディング”が存在していた?
夏場になると、スタジオジブリのアニメ映画が放映されることが多い。 スタジオジブリの制作するアニメの評価は世界的にも高い。そのためか、ジブリ映画に関する都市伝説も多い。「風の谷のナウシカ」は、風に乗って主人公が飛行するときにノーパンであったとか、「風の谷」は近未来の北海道にある「アイヌコタン」が舞台であるとか、「ナウシカ」はアイヌの血を引く未来の日本人だとか、「トトロ」は実在する妖怪であるとか…。根拠のない都市伝説は、際限なく増え続けている。 「天空の城ラピュタ」にも不思議な噂がある。実は、2種類のエンディングがあると言われているのだ。「天空の城ラピュタ」は1986年に劇場公開されたが、その時使用された通常のエンディングと、テレビ放送第1回目のエンディングには違いがあるというのだ。 通常のエンディングは、パズーたちと海賊たちが別れ、ラピュタが空に上がり続け、そのままエンドロールが流れる、という形で終わっている。これとは違って、ちまたで噂になっている「幻のエンディング」では、シータの故郷・ゴンドアに2人が降り立ち、握手をして別れるという。 スタジオジブリはこの噂を否定しているようだが、それでも噂は拡大している。実は、映画公開の直後に宮崎監督が新しくエンディングを制作し、テレビ放映してみたものの、あまり夢のある最後ではなく封印したという新しい噂も広がっている。また、同人誌で勝手に制作された後日談が流布したとか、同人ゲームにそのようなシーンがあるとか、1回目のテレビ放送(劇場版放映時という説もある)で「天空の城ラピュタ」とのタイアップCMがあり、視聴者が握手するCMのシーンを映画のシーンだと勘違いしたという説もある。1回目のテレビ放映時のビデオテープが出てこない限り、議論は決着しそうもない。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年07月15日 23時00分
【オカルト界の権威・山口敏太郎が語る“都市伝説”】〜かえってくる人形〜
ある女の子が、幼児の頃から大切にしていた人形を捨てた。 「あたし、もう赤ちゃんじゃないから」 という理由であった。 しかし、いつの間にか、机の上に戻っている。 「なぜかしら?ママが戻したの?」 「あら、ママは知りませんよ」 母親はいぶかしげに答えた。 女の子は、気味悪く思ったものの、再び人形を捨てた。 今度は隣り町のゴミ捨て場に捨てた。 これだけ離れると大丈夫だろう。 だが、再び人形は女の子の部屋に戻っていたのだ。 女の子は戦慄した。 手にした人形がやや笑ったように思えたからである。 ある時、女の子は自宅の引っ越しの日にその人形を捨てた。 こうすれば、人形が返ってくることはないだろう。 女の子はそう思ったのだ。 動き出す車の窓から女の子は、ゴミ捨て場に置かれた人形を見つめていた。 引っ越したその夜、留守番をする女の子が電話に出ると「もしもし、私よ。なんであたしを置いていったの?これから行くわ」 女の子は不気味に思いながらも電話を置いた。 すると、間髪を入れず再び電話が鳴った。 「もしもし、私よ。今ね、あなたの町の駅よ」 女の子ははっと驚き、急いで電話を切った。 人形が返ってくる。いや誰かのいたずら? そして、3回目の電話が鳴った。 女の子が恐る恐る電話を取ると 「もしもし、私よ。今ね、あなたの家の前よ」 女の子は恐怖でおののきながらも、玄関の扉をほんの少しだけ開けた。 誰もいない。 やっぱり誰もいない。 やはり誰かのいたずらだったのか。 女の子はママの「帰るコール」を待った。 そして、4回目の電話が鳴った。 「ママの電話かな」 女の子が受話器を取った。 「もしもし、私よ。今ね、あなたの”う・し・ろ”よ」(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年07月14日 23時00分
【オカルト界の権威・山口敏太郎の“実話”怪談】〜そっくりな男〜
Jさんには、そっくりな男が存在するという。 「お前さあ、昨日見かけたよ」 「おとといJさん、新宿にいたでしょう」 自分に身に覚えがないのに、Jさんはよくこんなことを言われる。あまりに頻繁に言われるので、 (ひょっとしたら、俺と同じ顔をした奴がいるのかもな〜) 最近ではそう思うようになっていた。 そんなある日、仕事帰りのJさんは駅から自宅までの道で、自分にそっくりの男を見かけたのである。よく見ると背広や歩き方も似ている。 「確かに俺に似ているな。あいつが、噂の偽物か?」 Jさんはそっとその後をつけた。 (くそー、化けの皮をはいでやる) Jさんは懸命に男の後を追った。するとだんだんとJさんの家の方に向かっていく。 (こいつ、いったい何をするつもりだ) 不安になるJさんをよそに、ついにその男はJさんの自宅に入っていったのである。 (そうか、分かったぞ。俺になりすまし、家族を油断させる強盗なのか!!これはいけないぞ!!家族が危険だ) Jさんは必死になって家へ駆けこんだ。それを見た奥さんはこう言った。 「あれっ、さっき帰ってきたと思ったのに、いつまた出ていってたの?」 呆然とするJさんが、家中どこを探してもその男はいなかった。 果たして、あれはJさんの分身だったのであろうか?幻覚であったのだろうか? その日以来、Jさんは自分より分身が先に帰宅したら、家族を乗っ取られるのではないかと不安でいたたまれないという。(山口敏太郎)
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