ミステリー
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ミステリー 2011年08月29日 11時45分
進化する「言霊」
日本では、昔から言葉には霊的な力が宿るとされていた。この言葉に宿る力を指して「言霊」と呼ぶ。良い言葉を発すると良い事が起こり、不吉な言葉を発すると悪い事が実際に起こってしまう、と言う事を端的に現した物で、神社で神事などに奏上される祝詞やお寺でのお経に力があるとされるのも、この考え方による物である。 勿論、この「言霊」とよく似た考え方は欧米などの他国にもある。呪文や詔、ある種の音や楽曲には魔を払う力があるとされた物で、例えば中国の春節(旧正月を祝う祭り)の時にならされる爆竹などはその一例である。 しかし、この「言葉の力」が昔から信奉され、身近に感じられる国は日本が一番なのではないだろうか。もともと日本は言魂の力によって幸せがもたらされる国、「言霊の幸はふ国」とされていた。また、誰もが小さい時にお年寄りや学校の先生に教わった記憶があるだろう。「人の悪口を言ってはいけません。意地悪したら、自分に返ってくるよ」と。公共広告機構ACジャパンのCMでも有名になった、金子みすゞの詩「こだまでしょうか」にもあるが、こういった「言った言葉が跳ね返ってくる」という考え方は「言霊」が根底にないと出てこないものである。 最近では、若者言葉などを筆頭に誰もが発する言葉が概ね乱暴になってきているし、所詮は何の気無しに発している物だから、と昔ほど「言霊」は顧みられていないように見える。 ところが、この「言霊」はどうも近年になって進化してきたのでは、と思わせるような事例が多くある。近年の「言霊」は主にインターネットを舞台に猛威を振るっているようで、代表的な例がブログや掲示板での書き込みだ。天災や大きな事件・事故の起きる前に、それを予測したような言葉が書き込まれていたり、時には乱暴な呪いめいた書き込みが時を経て現実化したかのように思える事例も多くある。 ただの偶然、で片付けるには少々確率が高すぎる「書き込み」の「言霊」。「こだまでしょうか」のCMではないが、改めて自分の発言に注意すべき時代が来ているのかもしれない。
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ミステリー 2011年08月27日 17時59分
都市伝説・人身事故の多い路線は存在するのか?
通勤、通学など、人によって様々ではあるが、日々電車を利用して移動する機会が多い人は聞いたことがあるだろう。 「○○駅は飛び込みが多い」等の、人身事故にまつわる噂だ。 噂によっては「○○駅」ではなく「○○線」であったりと範囲が広がる事もある。中にはある駅の電車の到着を知らせるベルの音が自殺を促す、等とする荒唐無稽なものもある。しかし、これらはやはり何れも噂の域を出ないものでしか無く、証明することはほぼ不可能に近い。実際、国交省が開示する鉄道人身事故リストを集計してみても、利用者が多い駅では必然的に人身事故が発生する確率も高くなる、というごくありふれた結果しか出てこない。 しかし、鉄道関係の業務に就く、ある人はこう語る。 「ある駅で飛び込みが多いとか、そう言う事はあり得ない。でも、電車の運転士でやたらと自殺の現場にあう人はいる」…と。 電車の運転士という仕事をしていると、やはり一度はそういう現場に遭う事になるそうだが、人によっては何十年も電車を運行させてきたベテランなのに一度も自殺の現場に遭わない例や、その逆の例もあるのだという。 電車への飛び込み事故の場合、逸れる事の出来ないレールの上を走っている電車はとっさによける事が出来ないため、列車との事故で人命が失われた場合でも運転士には殺人罪などの責任は一切問われない。しかし、やはり事故のショックで自分から運転業務から離れ、駅構内などの電車そのものに関わらない仕事に就きたがる人もいるのだという。 「やっぱり、ショックなんですよね…向こうもこっちの電車の方を見ながら、タイミングを計ってから飛び込んできますから。様子はごく普通なのですが、大抵目が合ってしまうそうで「この人、自殺する」と直感でわかるそうです…だから、人の亡くなる直前の顔を見てしまったと言う事で、罪悪感にかられて続けていられなくなる人がいるんだそうです」 だから、いわくつきの駅や路線があると言うよりも、普通の人がこっち(運転席)を覗き込んでくるという自然な仕草の方が、よほど怖かったりしますね…と、彼の遣る瀬無い表情が印象的だった。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2011年08月26日 15時30分
錆びない鉄
インドのデリー郊外の世界遺産クトゥブ・ミナールに、アショカ・ピラーと呼ばれる鉄柱がある。直径44cm、高さ7m、地下部分2m、重さ10tの柱は99.72%の高純度鉄でできていて、表面にサンスクリット語の碑文が刻まれている。不思議なのは、鉄柱が1500年もの間、風雨にさらされながらも錆びないでいることだ。 鉄は不安定な物質で、酸素と結合し酸化鉄の状態で安定する。錆びはその過程で生じる。それを防ぐには加工が必要で、日本刀のように、熱を加えて叩く製法は確かに錆びにくいが、維持するためには手入れが必要である。 一説によると、柱が、地中を支配する蛇の王ヴァースキの首に刺さっていると云われ、現在のように柵で囲われる以前は、あやかろうとした多くの人々が素手で触れている。現地の習慣で、強い陽射しから肌を保護するために塗る油が付着し、錆を防いでいるのではないかと言われる。ただ、錆びない個所が、人々が触れたであろう低い位置に限られていないことから、疑問である。 また、最近有力視されている説は、現地で産出される鉄鉱石には多くのリンが含まれており、精製過程で加熱しながら叩くとリン酸鉄となり、錆に強くなると言うものだ。残念ながらこの説だと、他にも多くの錆びない鉄製品が存在するはずであり、やはりこの鉄柱の謎が解明されたとは言えないだろう。(七海かりん/山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2011年08月25日 15時30分
サムライvsボス妖怪 お江戸実録妖怪バトル絵巻『稲生物怪録』
心霊スポットに行き、うっかり「何も出ねーじゃん」「怖くねーし!」などと幽霊や妖怪を挑発するようなこと口走ってしまったがために『お持ち帰り』してしまって心霊現象や呪い、祟りに見舞われる…というのは、怪奇心霊実話系体験談で良くあるパターンだ。このような「若気の至り」系の怪談話は昔からあったようで、時を隔てた現代になってからは「曰くのある土地には近づくな」という教訓タイプの昔話として郷土に残っている事も良くある。 だが、心霊スポットで“お持ち帰り”するハメになった場合でも、昔の人は強かった!? 怪異心霊に遭った後に、正面からぶつかって退治してしまうというケースも多く残っているのだ。 そんな『お江戸の心霊騒動』をつぶさに書き記した絵巻が存在する。その名も『稲生物怪録(いのうもののけろく)』。江戸時代中期に今で言う広島県に住んでいた藩士、稲生武太夫の体験した一か月にわたる妖怪たちとのバトルを書いた体験記である。 稲生武太夫が16歳の時、親しい友人等と百物語の後に「触ると物の怪が憑く」という古墳のある山に肝試しに行った。その時は何も出なかったのだが、やがて怪異が身の回りで起こるようになる。7月1日に毛むくじゃらでひとつ目の大男に襲われたことを皮切りに、逆さまになって飛ぶ女の首、壁に現れた大きな顔や今で言うポルターガイスト現象などを経験するが、武太夫は全く怖がらない。そして7月30日に怪異の主、“妖怪の頭領”山ン本五郎左衛門が現れて、一か月間怪異にひるまなかった武太夫の勇気をたたえ、木槌を与えて去るのである。 一見空想かとも思える話であるが、稲生武太夫の子孫は今も広島市に在住しており、『稲生物怪録』原本も当家に伝わっているという。また話に出てきた山ン本五郎左衛門の木槌は広島市の国前寺に現存し、稲生武太夫を祭神として祀る稲生神社も存在する。気になる方は、お参りに行ってみるのも良いのではないだろうか。
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ミステリー 2011年08月24日 15時30分
聖徳太子の地球儀
兵庫県太子町にある聖徳太子開基の斑鳩寺には、太子ゆかりの宝物が多数所蔵されている。その一つに、地中石というソフトボールほどの大きさの土で作られた地球儀がある。 当時の日本では、地球が丸いという概念さえ無かったにもかかわらず、1000年後まで発見されない南北米大陸や南極大陸まで、正確に形作られている。更に太平洋の中央には、12000年前にあったと言われるムー大陸の一部と思われる三つの陸地まである。いったい何故このような地球儀が存在し得るのだろうか。 海藻糊を混ぜた漆喰で作られた地球儀の南極大陸には、「墨瓦臘泥加」(メガラニカ)と書かれている。これは紙に書いて埋め込まれており、完成後に書き足すことは不可能だ。メガラニカとは、地球球体説を説く古代ギリシアの知識人等が、南極を中心に南半球に大きく広がると推測した仮説上の大陸である。1520年にマゼランの艦隊が南米南端のフエゴ島を、件の大陸の一部と誤認したことに由来する。 このように、地球儀作成の技法とメガラニカの表記から、江戸時代中期に作成され斑鳩寺に奉納されたのだろう。有力な説は、日本初の百科事典「和漢三才図会」に掲載されている「山海輿地全図」と一致することから、「和漢三才図会」の編集者、寺島良安が作成したというものである。 ただ、「山海輿地全図」にムー大陸は記されていない。ジェームズ・チャーチワードが「失われたムー大陸」を出版するのは、200年経ってからである。(七海かりん/山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2011年08月23日 15時30分
終末の『音』
まず、以下のURLにある動画を見て欲しい。曇天の町に響き渡る、低い金属的な響きをもった異様な音。機械音と獣の遠吠えやうなり声が混じったような奇妙な音が、どこからとも無く聞こえてきている。カメラは音の主を探して高層マンションの窓からあちこちズームなどをしてみるが、この奇怪な音は延々音量も変わることなく、ほぼ一定の長さと間隔を保って流れ続けている。 これらの異様な『音』が町中に響くという謎の現象が、世界中の国で起きているという。先の音はウクライナの首都のキエフで撮影された物であるが、他にもベラルーシやアメリカのフロリダ州やミシガン州、メリーランド州、北欧はスカンジナビア地方などでも報告されているという。海外では、この音を“apocalyptic sounds”、『終末の音』と呼んでいるという。 この名前は、聖書などで語られる終末神話に基づいている。北欧神話では、世界が終末の日を迎えると、ある神の持つホルンの音をきっかけに神々同士の大きな戦争が起きるとされた。 また、キリスト教は新約聖書の『ヨハネの黙示録』では、“最後の審判”が始まる時に天使がラッパを吹き鳴らすという。“最後の審判”とは、世界が終わる時にイエス・キリストが再びこの世に現れ、あらゆる死者をよみがえらせて裁きを行い、永遠の生命を与えられる者と地獄に墜ちる者とに分ける事を言う。このラッパは7回吹き鳴らされるのだが、1回鳴るごとに地上に天変地異が起きるとされた。 また、イスラム教でも世界の終末にアッラーが審判を下す『審判の日』には、大天使ガブリエルの吹き鳴らすラッパによって死んだ人が皆蘇ると信じられている。復活後に神アッラーの審判があり、神を信じて善行を積んだ人は安らぎを得られるが、信仰が足りなかったと判断された者は永遠の苦しみを味わうのだという。 世界のあちこちで経済不安や情勢不安が広がり、未来に対して先行きも見えず、不安感が世界中を覆っている現在。『最後の審判』が本当に来る日も、実はそう遠くないことなのかも知れない。ただそれは、聖書で語られるようなファンタジックなものではなく、通貨危機や大規模な戦争と言ったものになるのだろうが。 ちなみに海外では、この音がリメイク版『宇宙戦争』に出てきた宇宙人の乗る巨大なトライポッドが出す咆哮のような異音に似ているため、実際の音や映像とコラージュしたフェイク作品もYouTube上にはアップされている。<参考動画>http://www.youtube.com/watch?v=vcUDYBIrWio&feature=player_embedded#!
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ミステリー 2011年08月20日 17時59分
地獄の声が聞こえる穴
旧約聖書の逸話「ジェリコの城壁」で、ジェリコを征服しようとするモーゼの後継者ヨシュアは神から伝授された秘策を実行する。町を7日間周回した後、祭司の笛の音を合図に兵士たちが鬨の声を上げた。すると城壁は音を立てて崩れ落ちた。事実かどうかはともかく反響音の威力が凄まじいのは確かで、スペースシャトルの打ち上げ時には16秒前に消音システムが作動、機体下に110万リットルもの放水をして、エンジンの反響音による機体損傷を防いでいる。 インドネシアのスマトラ島メダン。標高2145mのシバヤック山の中腹に、すり鉢状の穴がある。直径2000m、最深部300mの巨大な穴はスアラ・ナラカ(地獄の声)と呼ばれ、地元の人々は決して近づかない。昔から「命が惜しければ近づくな、悪魔が住み地獄の声が聞こえ、恐ろしい死を遂げる」と伝えられているからだ。現に動物も怯えたように近づかず、植物さえ生えていない。 1956年。アメリカの探検隊がスアラ・ナラカに初めて挑んだ。地上で7人が待機すると、測量士が穴の底へと降りて行った。穴の斜面は砂地で、毒性の物質は含まれていない。底近くには、蜂の巣状に横穴が並んでいた。すると突然、測量士が悲鳴を上げた。調査を中断し、地上に戻された測量士は顔面蒼白で、そのまま、頭を抱え込むようにして倒れた。現場は言いようのない不安感に包まれたが調査は続行、もう1人待機していた地質技師が底へと降りて行った。5分後、ついに穴の底へ辿り着いた地質技師だが、測量士と同様、悲鳴を上げた。すぐさま地上へ引き上げられたが、既に気絶していた地質技師は三半規管が全く駄目になっており、意識回復後も、気がふれたまま正気に戻ることはなかった。 付近では遭難や航空機墜落が多かったため、周辺を調査し穴で録音されたテープを分析したところ、低周波音が検知された。低周波音が底付近の蜂の巣状の横穴や、すり鉢状の穴に反響し合い、異常な変化を起こしているのではないかと言われている。(七海かりん/山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2011年08月19日 15時30分
戦場の怪談
太平洋戦争における日本軍は広大な地域に大量の軍を派遣しており、戦争後期は拡大しすぎた地域への兵站は伸びきり、戦局の悪化に伴い物資の補給もままならない状態が続いた。兵士達は、食料などを現地調達せざるを得ない状況であった。 戦場における怪談の中でも、硫黄島では未だに心霊現象が絶えないと聞く。 硫黄島の戦いとは、1945年2月19日から3月26日までの、約一か月における戦いであり、日本軍は栗林中将以下、ほとんどの兵が玉砕して果てた。 硫黄島における日本軍の戦法は巧妙であり、地下30メートルの場所に、長さ18キロにも及ぶ地下壕で結び、今までに例のない粘り強い戦いを繰り広げた。米軍は当初5日間でこの島を落とせると見ていたが、思いの他の激戦となった。更に地下壕内では高温多湿で絶えず硫黄が沸いており、飲料水が絶えず枯渇していた。おまけに、40度にも達する暑さの中、日本軍兵士達は劣悪な環境の中を戦ったのである。日本軍守備隊2万2千786名に対してアメリカ軍は11万の兵力を投入し、アメリカ軍は2万8千686名の死傷者を出し、日本軍の死傷者1万8千375名を上回った唯一の戦線であった。 硫黄島は戦後、アメリカに管理されていたのが1968年に日本に返還された。だが、日本兵の遺骨収集は手付かずの状態であり、洞窟内では無数の日本兵の遺骨が終戦時の状態で残っていた。彼等が使っていたベッドや注射器なども、そのままの状態で残されていたと言う。現在でも硫黄島には1万2千以上の兵士の遺骨が眠っていると聞く。 同島が日本に返還後に、現在は海上自衛隊と航空自衛隊の基地が置かれているが、民間人の立ち入りは禁止されている。 そんな硫黄島は、夜になると霊の支配する島となると言う。昼夜を問わずに聞こえる行軍の音は有名であり、戦死した日本兵が集団となっては自衛隊兵士が眠る宿舎の窓の外に立っているのだそうだ。中には体の一部がない兵士や、黒焦げな状態の兵士などの姿も見られるとのことである。 自衛隊員は慰霊碑の水を毎日取り替え、更に宿舎ではコップに水を入れて毎晩置くそうである。そうしないと「水をくれ、水をくれ」と言いながら、日本軍の霊が宿舎内に入って来てしまうのだと言う。 また、硫黄島からは一粒の砂すら内地に持ち帰ることを禁止していると言われている。以前、小石を記念に持ち帰った自衛官が変死したり、病気になるなどの事件が相次いだそうである。それから硫黄島の砂には、生きて帰れなかった日本兵の血が染み込んでいると信じられる様になり、内地に戻る自衛官はズボンに付いた砂すら、全て払い落とす習慣がついたのだと言う。 それでも、内地に帰りたい兵士の霊が自衛官に憑いて来るのだという。そんな場合、内地に向かう途中に自衛官は激しい頭痛や肩こりなどが続くが、内地に着いたとたんに痛みは消えてしまうのだと言う。(藤原真)
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ミステリー 2011年08月17日 15時30分
地方に伝わる海洋奇談
海は、海辺で暮らす人々にとって、生活の糧を与えてくれる大切な場所である。一見、穏やかに佇む海も、突如一変して牙を剥き、人々に襲い掛かることがある。幾多の哀歓を重ね形成されてきた海への畏敬の念は、長く語り継がれる伝説を生む。 伊豆大島の泉津村。海難法師の伝説が残るこの村では、毎年1月24日の夜になるといつもより厳重な戸締りをする。明かりを外に漏らさないようにして、物音を立てずに一夜をやり過ごすのだ。 昔、村人たちは酷薄な悪代官に苦しめられていた。ある時、業を煮やした若者達25人が相談の末、悪代官を殺すことを決意し、暴風雨に紛れて決行した。そして造った丸木舟に乗り込み、島から逃亡した。ところが、どの島へ行ってもかくまってもらえなかった。全ての村が、かかわりあうことを拒んだのだ。皆のためを思い、決死の覚悟で挑んだ彼らの思いは如何程だったであろうか。疲労と喪失感に打ちひしがれた彼らは、ただ、荒れ狂う波間を漂流するしか術はなく、やがて丸木舟は転覆し海の藻屑と消えた。以来、1月24日になると丸木舟に乗った彼らが、五色の旗を翻し島々を巡るという。 また昔、志摩の海女は海底へと潜っていくと、自分と瓜二つの海女に遭遇したという。気味の悪い笑みを浮かべ近付いてきて、アワビ等をくれ、手を引いて海底深く潜ろうとする。アワビがたくさんいるのかとついて行くと、息が続かず溺れてしまう。必死の思いで手を振りほどき海上へ浮上しても、辺りに人影はない。ところが、潜るとどこからともなく現れ近付いて来る。 それは、共潜(ともかつぎ)と呼ばれる妖怪で、一人の海女が遭遇すると、全ての海女も数日海に潜るのを控え、共潜が去るのを待ったという。(七海かりん/山口敏太郎事務所)画像は「絵本百物語」より、同じく海に出る「船幽霊」の図。
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ミステリー 2011年08月11日 15時30分
船幽霊
海では水難事故で世を去った彷徨える魂が、航行する人々を自分たちの世界へ引きずり込もうとしている。 船幽霊と呼ばれる彼らについては、多くの資料が残されている。江戸時代の奇談集には、壇ノ浦の戦いで滅びた、平家一門の亡霊とされる船幽霊の記述がある。関門海峡に甲冑姿で現れ「提子をくれ」と言って船に取り付いてくる。しかし、柄杓を渡すと海水を汲み入れ、船を沈められてしまう。したがって、この海域を行く船乗り達は底の抜けた柄杓を備えておき、それを渡す。亡者たちはひたすら海水を汲み入れ船を沈めようとするが、諦めて去っていく。この平家の船幽霊は、法師が行った法会により治まったという。 現代でも船幽霊は目撃されている。暗闇でも明るく全体がはっきりしていて、浅瀬を座礁することなく、音を立てずに岸へと近付いてくる。また、遭難防止にかがり火が焚かれる悪天候の夜には、沖に火を灯し船乗り達を誘い込む。その炎は陸のそれとは違い、上下左右にぶれるという。それを見極めんとする間にも、暗礁に乗り上げ転覆してしまう。 だが、船乗り達も、ただ手をこまねいていたわけではない。難を逃れるあらゆる術を試みてきた。船幽霊が現れると船を止め、睨み付けると消えるという。竿で水をかき回す方法もある。海に物を投げ込む説は多く線香、団子、米、水、灰、餅、豆、苫、薪等、地方によって様々ある。高知には、自分は土左衛門だと言い張って船幽霊の仲間だと思わせる、剛胆な方法が伝承されている。(七海かりん/山口敏太郎事務所)
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