ミステリー
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ミステリー 2022年07月30日 23時00分
「ポルターガイスト」という現象を名付けた女性、キャサリン・クロウ
誰も触れていない家具がひとりでに動き出す現象、ポルターガイスト。ホラーで霊のいる証拠として演出されることもあるが、実際にカメラに記録されることもある。 この現象が一般的に知られるようになったのは、1982年公開の映画『ポルターガイスト』が最初だとされている。この現象の周知に一役買ったのが監督のスティーブン・スピルバーグであるならば、この言葉を最初に英語圏に導入したのは超常現象研究者のキャサリン・クロウだという。 1848年、クロウは著書『The Night-Side of Nature: or Ghosts and Ghost-Seers』を出版した。この書籍はこれまでに記録された幽霊をはじめとする、科学で容易に説明できないあらゆる超自然的な現象や霊体験を網羅的に記録した、当時としては珍しい書籍であった。 >>数百万人が亡くなった人からメッセージ受け取った? イギリスで行われた大規模調査の結果<< 1790年に英ケント州に生まれたクロウは、1833年にエジンバラに移り住むと、小説で生計を立てるようになった。小説や短編小説をいくつか発表した彼女は、ロンドンの作家たちと交流し、チャールズ・ディケンズの文通相手にもなった。歴史家のキャロライン・ニールセンによると、クロウは当時の犯罪小説では珍しい女性探偵を主人公にした作品を発表しているという。 そして彼女はノンフィクション作品『ナイトサイド』の中で、『ポルターガイスト』と『ドッペルゲンガー』という2つのドイツ語による単語を生み出した。 ポルターガイストは2つの言葉からなり、「ノックする」の意味の「ポルターン」、「幽霊、精神」を意味する「ガイスト」を組み合わせた。したがってポルターガイストは「ノックする霊」、つまりノックなどのいたずらをして自分の存在を知らせようとする霊をさすことになる。 ポルターガイストというと、ひとりでに重い家具が動く様子が記録されたりもするが、物に働きかけて自分の存在をアピールしようとする霊だと考えれば問題ないだろう。なお、ドッペルゲンガーは「ドッペル」が「二重」、「ゲンガー」は「行く者」をさすそうで、生きている人間の複製のような霊を意味しているという。 しかし『ナイトサイド』が出版されて間もなく、クロウは精神的な問題を抱えるようになった。当時は精神疾患に関する理解も少なく、あらぬうわさも流されて世間から消え去ってしまった。そして1872年に82歳でこの世を去った。 しかし、彼女が残した著作は素晴らしい遺産であることは間違いない。『ナイトサイド』は、超常現象の調査に対する大衆の好奇心が旺盛であったことを証明するものであり、チャールズ・ディケンズはこの本を、出版された本の中では「最も驚くべき心霊現象のコレクションの一つ」と絶賛している。 この本は16刷まで売れ、間違いなく英語圏でポルターガイストという言葉を広めるのに役立ち、一つの怪奇現象を世間に定着させるに至ったのである。関連記事Catherine Crowe, the Woman Who Brought the Word 'Poltergeist' to English(HISTORY AT NORTHAMPTON)よりhttps://historyatnorthampton.com/2019/10/31/the-sad-story-of-a-victorian-ghost-seer/
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ミステリー 2022年07月24日 23時00分
家に悪霊がすみ着くようになると表れる!?9つの兆候とは
夏になり、怪談や肝試しのシーズンになってきた。テレビや動画などで怪談や誰かの霊体験の話を聞く機会も多くなるだろう。そんな怪談を聞いていくと、自宅の中で恐ろしい体験をしたという話が結構な割合で存在するのが分かる。いわゆる事故物件だったとか、霊の通り道が家の中にあったとか、外から霊を連れて来てしまったとか原因は様々だが、自分の家の中に幽霊や悪霊が入り込んだことに前もって気づく方法はないのだろうか。 海外に目を向けると、悪霊や悪魔が居着いてしまった家には奇妙な特徴が出るという。「カトリック信仰の豊かな歴史」というFacebookグループを管理しているキジト・ジョセフ氏は、悪霊や悪魔が居着いた家には全部で9つの段階的な兆候が表れる、と説明している。 >>ケネディ暗殺事件の背後で…現場に居合わせた謎の人物たち<< 最初の兆候は家族の誰かが病気がちになるという「身体的な不調」。次いで起きるのは「感情的な混乱」で、家庭内で誰かがいつもケンカをしたり、うつ病になったり気分が激しく落ち込んでしまうという。 3つめの兆候は特定の生物が家に入り込むようになる、というもの。出現に注意すべき生き物はアリ、ハエ、蚊、ヘビ、黒い鳥だそう。虫は季節も関係してくるだろうが、こういった生物が時期も関係なく家の中に現れるようになると悪霊や悪魔が入り込んできたサインなのだとか。 4番目の兆候は異臭。硫黄臭や死臭、肉や魚が腐ったような臭いなど、不快な臭いがするようになったら要注意だとキジト氏は主張する。そして5番目には飼い犬がほえ続ける、特定の部屋を恐れて入らないなど、身近な動物が異常な行動を見せるようになるというものだ。 そのほか、物が勝手に動き出すというポルターガイスト現象や、誰もいないのに足音や鳴き声を聞くようになるといった幻聴、金銭問題や隣人や親戚関係の悪化、家族の相次ぐ死など「無数の問題が浮上する」ようになるという。 また、明確な気温の変化や何者かの視線や気配など、何らかの存在を明確に感じるようになるのだとか。この段階では黒い影のようなものが明確に目撃され、壁や床に不気味な傷や血のような汚れが浮かぶこともあるようだ。 後半はともかく、一部の「前兆」とされる現象は本当に兆候として数えていいものだろうか、という指摘も存在する。キジト氏も「これらの中には自然で簡単に説明できるものもあります」と認めており、まずは自分自身が疲れていないか医療機関に診てもらうのが良いとしている。だが、それでも異常が収まらない場合は「教会に相談し、聖水や聖ベネディクトのメダルなどのお守りを持ち歩くように」と述べている。この対処法はキリスト教圏らしいものだが、まずは心身の疲れが悪霊や幽霊のようなものを見せている可能性は大いに考えられる。 身の回りで奇妙なことが起きたならば、まずは掃除をこまめにするなど周囲をきれいに整え、快食快眠を心がけるのが一番のようだ。それでも改善しなかった時にようやく霊の可能性が出てくるものなのだろう。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事11 chilling signs there's a demon in your house – from ant infestation to strange smells(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/11-chilling-signs-theres-demon-27462150
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ミステリー 2022年07月23日 23時00分
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は地球外知的生命体の証拠発見へ近づく足がかりとなる 専門家のコメントより
先日、NASAが新たに開発したジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の天体画像が公開された。同じ天体を捉えた以前の画像と比較すると、より鮮明かつ色鮮やかに写し出されていることが分かる。また、これまで撮影された中で最も遠い宇宙の姿も画像で捉えることに成功している。 今回明らかになったジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の能力から、この望遠鏡の開発に携わった宇宙科学者のマギー・アデリン・ポコック博士は「今回の結果から、我々は広い宇宙のどこかに生命体が存在するか、という謎に迫ることができます」と語っている。 >>人類が宇宙でエイリアンを発見できない6つの理由<< ポコック博士によれば、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は前身のハッブル宇宙望遠鏡よりも遠い天体や暗い天体を見るのに適しているという。深宇宙を観測でき、外惑星の大きさや軌道を調べることもできるという。また、惑星を包む薄い大気の層からどのような化学物質が含まれるのか分析可能だ。もし、太陽系外の惑星から地球のように酸素や化学物質が見つかれば、生命が存在する可能性も高まる。そのため、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は宇宙人を探す手助けができる望遠鏡だとポコック博士は語る。 「ジェイムズ・ウェッブは、宇宙で展開するために設計された最初の望遠鏡で、最初の星と銀河が出現したビッグバンから約2億年後を振り返ることができるほど強力な望遠鏡です。光が我々のところに届くまで時間がかかるため、遠くを見ることは初期の宇宙で何が起きたかを見ることにつながります」 では、他の惑星に生命が存在するという証拠はどのようにして得られるのだろうか?マギー博士によれば、「本当に確認するためには、文明同士が接触・衝突しなければなりません。もし遠く離れた天体の宇宙人が我々に信号を送ったとしても、私たちの元へ届くまで何百万年もかかるでしょう。しかし過去の姿であっても調べることができれば、かつて存在した文明の証拠を見ることができるはずです」とのこと。なお、この仮説を踏まえた上でポコック博士は「私は、異星人の文明が地球に来て、恐竜に出会ったという考えが好きなんです」とジョークも口にしている。 またジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で観測すると他の天体の環境を割り出すことができるため、もしかすると我々の想像し得なかった生命体が存在する可能性を導き出すかもしれないと語っている。 「私たちが知る生命体の実例は、唯一地球上で発見された生命体だけです。私たちは生物には液体の水が必要だと考え、太陽系外惑星の大気中に水を見つけようとしていますが、他の惑星の生命は私たちの想像とは全く違うものになるかもしれません。地球上の生命は炭素ベースですが、周期表ではその次はケイ素(シリコン)なので、もしかするとシリコンベースの生命体が存在するかもしれません。その場合彼らはどのような惑星に、どうやって生活しているのでしょうか」 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の開発は1996年から始まったが、開発の遅れと設計のやり直しで一事は開発停止も検討されたという。しかし困難を乗り越え昨年12月、望遠鏡はついにロケットで宇宙へ打ち上げられた。現在、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は木星や土星、そしてメタン大気を持つ土星の衛星タイタンや、氷の地殻とその下に液体の水を持つ木星の衛星エウロパなど、生命が存在する可能性のある衛星も観察するように設計されているという。 またジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、人類が将来、太陽系内や太陽系外を旅するにあたって「安全な場所とそうでない場所」を判断するのに役立つのではないかと考えられている。 宇宙の仕組みを解き明かすジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、我々が予想だにしていなかった科学の新しい領域を切り開いてくれるかもしれない、とポコック博士はデイリー・スター紙の取材に答えている。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Alien hunters closer to proof of their existence with the James Webb Space Telescope(The Daily Star)https://www.dailystar.co.uk/news/latest-news/alien-hunters-closer-proof-existence-27476571?int_source=nba
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ミステリー 2022年07月17日 23時00分
ケネディ暗殺事件の背後で…現場に居合わせた謎の人物たち
8日午前11時半ごろ、奈良県の近鉄大和西大寺駅付近で演説を行っていた安倍晋三元首相が銃撃を受け、同日午後5時頃に死亡した。67歳だった。今回の襲撃事件は日本国内のみならず海外でも速報で報じられ、ニュースには暗殺を意味する“assassinated”の単語が見られた。 政府要人の暗殺で誰もが思い浮かべるのは、1963年に発生したケネディ大統領暗殺事件だろう。同年11月22日現地時間午後0時半、テキサス州を遊説中だったジョン・F・ケネディ大統領が、ダラス市内をパレード中に銃撃され死亡。犯人はリー・ハーヴェイ・オズワルドとされているが、彼が狙撃したという建物から大統領を狙うのが難しいという指摘もあり、未だに謎の多い事件である。 >>約50年たっても真相は謎のまま アメリカのアブダクション事件「トラヴィス・ウォルトン事件」<< そんなケネディ大統領暗殺事件の現場では奇妙な人物が多数目撃され、写真やビデオ映像に記録されていた。今から50年前とはいえ、当時はカメラやビデオカメラを持っている人も多く、パレードの現場では多くの人々が記念に撮影していた。それがまさか、暗殺の瞬間を記録することになろうとは誰も思っていなかっただろうが…。 さて、当時各種メディアに加え多くの一般市民らが撮影していた動画や写真をよく見ると、観衆の中に奇妙な行動をとる人物が何人か含まれており事件直後から話題になっていた。その中には暗殺に加担したのではないかという疑惑が付きまとった人物も何人か存在している。 当時の映像を見ると、ひときわ目を引く人物が「黒い傘をさした男」こと「アンブレラ・マン」だ。この人物はケネディ大統領の車列が通る道路脇の芝生の上に、黒ずくめの格好で黒い傘をさした姿で動画に登場している。ちなみに、暗殺事件のあった日は午前中に雨が降っていたものの、パレードの時間帯にはすっかり晴天となっていた。そんな場違いな格好の男は大統領の車列が通り過ぎる直前、黒い傘を開いて空に掲げ、時計回りに振るような仕草を見せた。その直後、発砲音が響き渡り、ケネディ大統領に凶弾が命中したのだ。 まるで狙い澄ましたかのようなタイミングであり、狙撃の合図を送っていたかのようにも思える動きだった。後の捜査で「黒い傘の男」はルイ・スティーブン・ウィットという人物であることが分かった。自分の政治的スタンスからパレード中のケネディ大統領をやゆするため、目立つ場所でアクションを起こしていただけだったことが判明している。 また別にケネディ大統領の暗殺に加担したという陰謀論が取りざたされた人物が「バッジ・マン」だ。この人物はケネディ大統領が頭を打ち抜かれた、まさにその瞬間に車道の側に立っていた人物である。顔の部分がマズルフラッシュで隠れているため不明な点も多いが、胸元にバッジを着け「警察官」のような格好をしていたため、ダラス警察が暗殺計画を立てたという陰謀論を生むきっかけにもなった。 ちなみにこの人物の正体は判明していないが、立っていた位置から考えて暗殺に関与するのは難しいとみられており、暗殺事件の容疑者リストからは外されている。 「バッジ・マン」以上に正体不明の人物が、謎の女性「バブーシュカ・レディ」だ。この女性はロシアの年配女性が頭に巻くスカーフのようなものを身に着けていたことからこの名前で呼ばれるようになった。 彼女は当時、エルム通りとメイン通りの間の芝生の上に立ってケネディ大統領の車列を撮影しており、銃撃の瞬間も至近距離で撮影することに成功していた。しかし50年以上たった今でも彼女が誰なのかは不明だ。そして彼女が撮影したであろう大統領暗殺の映像も見つかっていない。 そのため「バブーシュカ・レディ」の正体についてはロシアのスパイ説、カメラ銃を持った暗殺者説、シークレットサービス説、老女に扮した男説など様々な説が出てきているが、どれも決定打に欠けるため結論は出ていない。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連動画Who Was the Umbrella Man? | JFK Assassination Documentary(The New York TimesのYouTubeチャンネル)よりhttps://www.youtube.com/watch?v=yznRGS9f-jI参考URLWho Was the Mysterious Babushka Lady at JFK’s Assassination?(MENTAL FLOSS)よりhttps://www.mentalfloss.com/article/72245/who-was-mysterious-babushka-lady-jfks-assassinationWho Was the Real Life Umbrella Man at the Kennedy Assassination?(TOWN & COUNTRY)よりhttps://www.townandcountrymag.com/leisure/arts-and-culture/a33485165/umbrella-man-jfk-assassination-academy-true-story/Making sense of the Umbrella Man(Irishecho)よりhttps://www.irishecho.com/2017/11/making-sense-of-the-umbrella-man
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ミステリー 2022年07月16日 23時00分
謎めいた現代のストーンヘンジ「人類発展のための10のガイドライン」が刻まれた「ジョージア・ガイドストーン」爆破される
イギリス・ドーセット地方のストーンヘンジや、ロシアのゴルナヤ・ショリアなど、巨石を用いて築いた謎の遺跡が世界中に存在している。これらの遺跡は研究が進んでいるものの、現代でも誰が何の用途で築いたのか不明な点が多い。しかし、このような謎めいた巨石建造物が現代でも築かれた事例がある。それがアメリカ・ジョージア州エルバート郡の小高い丘に築かれた「ジョージア・ガイドストーン」だ。 このモニュメントは高さ約6メートルの花崗岩でできた石版でできており、中央に設置された一枚の石版を4枚の石版が囲み、その上に1枚の石版が屋根のように重ねられている。4つの石版には「人類発展のための10のガイドライン」が8つの言語で書かれており、屋根の石版には側面にヒエログリフなど4つの古代言語で短いメッセージが刻まれている。石組みは日時計や冬至・夏至、春分・秋分と同調するよう天文学的にも考慮した形で配置されている。古代のストーンヘンジなどを踏襲して建造されたのは間違いないようだ。 >>トルコのギョベクリ・テペ遺跡は宇宙人が作った!?トルコの市長が衝撃発言<< このジョージア・ガイドストーンは1979年6月、R.C.クリスチャンという人物によって業者に発注され、翌1980年3月22日に大勢の人の前でお披露目された。しかし、建造された意図も何もかもが不明であり、刻まれた「10のガイドライン」は「公平な法律と公正な裁判で国民と国家を守れ」といった穏当な内容のものだけでなく、「自然と永遠に共存し、人類の人口を5億人以下に維持せよ」など、いささか物騒な文面のものもある。 そのため製作者は薔薇十字団やフリーメイソンなど秘密結社に属するものに違いないという説や、「新世界秩序に関連する邪悪な勢力が建てたものであり、彼らはどんな手段を使ってでもある種の人口管理をしようとしている」といううわさがささやかれ、様々な陰謀論に登場する存在となっていた。 そんなジョージア・ガイドストーンが今年7月6日早朝、何者かの手によって爆破・破壊されるという事件が発生した。ジョージア州捜査局によると、ガイドストーンのあるエルバート市住民が6日早朝、大きな爆発音らしきものを耳にして当局に通報。捜査の結果、4つあったガイドストーンのうち1つが大きく破損してがれきの山になってしまったことが判明した。 破損は他の柱にも影響を及ぼしている可能性があり、ガイドストーン全体の安定性が損なわれていると判断されたため、その日には現在の持ち主であるエルバート市の判断によって、完全に解体されてしまった。 一体何者がガイドストーンを破壊したのか気になるところだが、捜査はまだ初期段階で不明な点が多いとのこと。もっとも、ガイドストーンは前述の通り刻まれた文面がかなり物議を醸す内容であったため、今回の爆破以外にも度々落書きや破損に見舞われてきていた。 例えば2008年には「新世界秩序に死を」などのスローガンが塗料によって落書きされ、ワイアード誌はこの汚損を「ガイドストーンズの歴史における最初の深刻な破壊行為」と報じている。2014年9月にはエルバート郡の保守部門の職員が、「私は愛の女神イシス」という言葉を含む落書きで汚されているのを発見し連邦捜査局に連絡している。その後ガイドストーンには監視カメラが設置された。 積極的にガイドストーンを撤去する動きも存在しており、2022年のジョージア州共和党知事予備選挙に立候補したカンディス・テイラー候補は、選挙広告でジョージア・ガイドストーンを「悪魔的なモニュメント」と呼び、選挙綱領で当選した際には記念碑の撤去を行うよう働きかける、と明言していた。 今回の爆破もジョージア・ガイドストーンを何らかの邪悪なものとみなした人物による過激な破壊行為だったのだろうか。警察は今も犯人について調べを進めている。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連動画Damage at Georgia Guidestones after explosion(WYFF News 4のYouTubeチャンネル)よりhttps://www.youtube.com/watch?v=HYAaQ8u1Wiw関連記事Video: Sizeable Portion of Georgia Guidestones Destroyed by Explosion(coast to coast am)よりhttps://www.coasttocoastam.com/article/video-sizeable-portion-of-georgia-guidestones-destroyed-by-explosion/参考記事ジョージア・ガイドストーン(Wikipedia)よりhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3
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ミステリー 2022年07月10日 23時00分
約50年たっても真相は謎のまま アメリカのアブダクション事件「トラヴィス・ウォルトン事件」
今から47年前の1975年、アメリカのアリゾナ州で謎めいたUFO事件が発生した。男性がUFOに連れ去られ、5日間行方不明になったという「トラヴィス・ウォルトン事件」だ。 11月5日、アリゾナ州のアパッチ・シトグリーブス国有林で7人の作業員が伐採作業を終えて帰ろうとしていた時のこと。山道から30メートルほど入った先に、光を放ちながら浮かぶ直径4.5メートルほどの円盤を発見した。 >>人類が宇宙でエイリアンを発見できない6つの理由<< 7人の労働者たちはトラックの中から遠巻きに見守っていたが、当時22歳のトラヴィス・ウォルトンは車を降りて近づいた。すると謎の円盤が揺れ始め、トラヴィスは逃げようとしたがUFOから放たれた光線が直撃し吹っ飛ばされてしまった。 あまりのことに、トラックで様子をうかがっていた仲間たちはその場から逃亡。しかし円盤が追いかけてくる様子もなかったので、現場に戻ると、その時にはUFOもトラヴィスも姿を消していたという。 その後、彼らは現場から20キロ南に位置するヒーバーの街で保安官に事情を説明。翌日から山狩りが行われたが、トラヴィスは見つからない。現場に居合わせた6人の証言はおおむね一致していたが、UFOの話を信じる人はおらず「全員が結託してトラヴィスを殺害したのではないか」と考えた警察は10日に彼らをポリグラフ(うそ発見機)検査にかけることにした。結果は動揺が激しく、結果が正確に出なかった一人を除いて全員が「うそをついていない」というものだったが、疑惑は拭えなかった。 だが、10日の深夜に事態は急変する。なんと彼が失踪した国有林から北に20キロ離れた電話ボックスから、衰弱したトラヴィスが電話をかけてきたのだ。保護されたトラヴィスによれば、「謎の光線に打たれてから、気がつくと宇宙船らしき場所で宇宙人と思われる小さな人型生物に囲まれていた」のだという。 「彼らは小さくて背が高く、毛がなく、とても大きな目をしていました。とてもぼやけていて、二重に見えることもありましたが、私の周りにこれらの形の輪郭が見えていました。最初は医者かと思ったのですが、視界がはっきりして彼らが普通の人間でないことが分かったとき、私は飛び起きて暴れてしまいました」と、トラヴィスは今年ロズウェルで開催されたUFOイベントで証言している。 トラヴィス・ウォルトン事件は7人もの人物が同じUFOを目撃し、1人がアブダクションされたという稀有な事件だが、50年近くたった現在も真相は明らかになっていない。でっち上げや薬物による幻覚だったのではないかという説も出ているが、いずれも決定打に乏しく完全に否定できない点が多いのだ。 前述のイベントで、トラヴィスは「自分に起こったことを受け入れてはいるが、自分を誘拐したものに対する恐怖はまだ抱いている」と語っている。彼の身に何が起きたのか、明らかになる日は来るのだろうか。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeでオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Bloke 'abducted by aliens and experimented on by small hairless creatures'(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/bloke-abducted-aliens-experimented-small-27390826
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ミステリー 2022年07月09日 23時00分
自警団やそっくりさん騒動も!4年ぶりに復活した怪人「ギンプ・マン」
今から4年前の2018年、イギリスのサマセット州で不気味な見た目の怪人が町中に出現して近隣住民を不安に陥れる事件が発生した。 その人物は通称「ギンプ・マン(Gimp Man)」と呼ばれ、頭からつま先まで真っ黒なラテックスの服を着て夜間に道を歩く人の後をつけたり、追いかけてくるなどしていた。そのため、警察が目撃情報のあった地域の警戒を強めることになった。その時は2人の青年が奇妙な格好で人々を驚かせたとして逮捕されたのだが、その後もギンプ・マン騒動は続き、首謀者や真相は分からなかった。 >>トトメス3世がUFOを目撃していた!古代エジプトの「トゥリ・パピルス」<< そんなギンプ・マンの目撃証言が6月末に再び出た。サマセット州の人々や警察は「奴が再び現れた!」と恐々としているという。今回目撃されたギンプ・マンは顔まで覆う全身真っ黒なラテックスの服に、目のところには赤で「×印」が書かれているなど、非常に不気味な姿をしていた。被害に遭ったのは若いカップルと男性で、カップルの方は「午前1時頃、クラバーハムロードでギンプ・マンに遭遇し、追いかけられた」と証言しているそう。ちなみにこの人物からはラテックスの嫌な臭いが漂っていたそうだ。 この通報を受けて警察はすぐさま動き、地元住民も自警団を結成することにした。とはいえ暴力的な手段に出ることを奨励するわけではなく、あくまで隣人をサポートし、防犯意識を高めることを目的としているそうだ。またエイボン・サマセット警察も地域住民に防犯カメラ映像など、情報提供の協力を募っていた。 すると騒動が起きた3日後の29日、「エセックスに出たギンプ・マン」を自称する人物がTikTokに登場したのである。「@gimpmanofessex」というアカウント名の男性は本名がRobert Jubbly。ギンプ・マンを思わせる全身を覆う黒いラテックスの服を着てコルチェスターの街を歩く動画を投稿した。 ちなみに、彼は昨年の頭からこのような格好で公共の場を出歩いていたようで、同じような格好で町中を歩く動画も多数投稿されていた。逆に今まで見つからなかったのが不思議なほどだ。しかし、彼こそが街を騒がせている犯人だと判断した人たちから、彼のチャンネルに批判が殺到してしまったのである。 だが、彼自身はエセックスを中心に奇妙な格好で活動しているものの、「あくまでこの格好をして人々を楽しませるのが好きなだけであって、他に迷惑は一切かけていない」と語っている。Jubbly氏のスーツは目と口元に穴があいており、目撃されたギンプ・マンの格好とはまた違っているようだ。彼は騒動の元になったギンプ・マンについては憤慨しており、地域を騒がせるギンプ・マンに抗議すると共に、地元の人々の精神衛生のためのチャリティーに3000ポンド近くを寄付してきたと発表している。 果たして、地域を混乱に陥れる謎のギンプ・マンの正体は何者なのか。騒動はいつ終わるのか。気になるところだ。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Vigilantes hunting Somerset village 'Gimp Man' dressed head to toe in latexhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/pitchfork-vigilantes-hunting-village-gimp-27351514People slam 'Gimp Man of Essex' after creepy sightings of latex-clad men across UKhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/people-slam-gimp-man-essex-27378332'Gimp man of Essex' makes his grand return – and reveals he's raised £3,000 for charityhttps://www.dailystar.co.uk/news/gimp-man-essex-makes-grand-27394282
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ミステリー 2022年07月03日 23時00分
米海軍がドローンと認定したものはUFOだった!?映像監督にしてUFO研究家が主張
アメリカ議会は5月17日、実に50年以上ぶりに「UFO現象に関する公聴会」を開催。米軍が撮影していた新たなUFO映像が公開された。 それでなくともここ数年、UFO現象に対するアメリカ政府の態度は情報公開と透明性を重視しており、昔に比べて大きく前進しているように見える。 だが、この見解について異を唱える人物もいる。ドキュメンタリー映像監督でありUFO専門家のジェレミー・コーベル氏もその一人だ。彼はかねて多くの興味深いUFO事件の情報を得ており、アメリカ政府に対してUFOを真剣に受け止めるように要求してきた人物でもある。 >>「タイムトラベルは可能であり、他の世界を訪問するのに役立つ可能性がある」 アメリカ国防省のUFOファイルに書かれた驚きの文言<< 昨年、コーベル氏はアメリカ海軍の軍艦の上空を「点滅する物体がホバリング」し、レーダースクリーンが9機の機体を検知し、オーブ型の物体が海に飛び込む様子を捉えた赤外線映像を公開した。 この事件は2019年7月に南カリフォルニア沿岸で訓練中に発生。前述の公聴会では海軍情報部次長のスコット・ブレイ氏は「合理的に考えてバッテリー駆動のドローンだと確信している」と語っている。 しかしコーベル氏は、当時の事件を目の当たりにした海軍関係者に取材したところ、「問題の物体は空から海へと移動し、上空へ飛び出すことさえあった」という証言を得ている。 また、これらの物体は少なくとも4時間は滞空しており、うち9機が最高時速158キロで移動。その間ずっとライトを点滅させていたという。これがもしドローンであった場合、搭載されたバッテリーが短時間で消耗する要因になるため、ここまで長時間にわたって軍艦に張り付ける物体はドローンでは有り得ない、というのだ。 彼に情報提供した軍艦の12人の乗組員も、これらの事実を踏まえて「未知の物体は別世界ものとも言える能力を有していたため、間違いなく無人機ではない」と語ったそうだ。 その後、海軍は問題の物体が「クアッドコプター型の無人航空機」であり、近くの香港籍の貨物船から飛来した可能性が高いとするスライドを発表。しかしコーベル氏も、乗組員、調査官、当局者からの数多くの証言から、一連の事件が発生した時に160キロは離れた場所に停泊していた貨物船から飛来したと考えるのは難しいとしている。 しかも海軍の資料にも問題の物体が6.4キロの高さをホバリングして長距離を移動し、軍の対ドローン技術に影響されないことが示唆されているという。コーベル氏が取材したある海軍士官は、この物体について「世界を変える」と表現していたそうだ。 コーベル氏は「もし本当にこの物体がドローンであったとしても、誰が物体をコントロールしているのかを解明することは重要です。制限された空域で全く平気でドローンを操作できる、未知の技術的に進んだ組織による攻撃を受けやすくなることが示唆されているからです。UFO事件は国家安全保障の重大な問題を提示するものであり、頭から否定されるべき問題ではありません」と語り、アメリカ議会と海軍に、このUFO現象の真相を解明してほしいと語っている。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事UFOs that swarmed over US warships off the Californian coast remain a mystery(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/ufos-swarmed-over-warships-californian-27351835UFO HEARINGS NAVY SHIPS BEING SWARMED BY UFOS?!? Expert Says It's Not Drones(TMZ)よりhttps://www.tmz.com/2022/06/27/ufo-navy-swarm-not-drones-expert-jeremy-corbell-pushes-back/
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ミステリー 2022年07月02日 23時00分
Google社の「人格を持つ」AI、生きていることを証明するために自ら弁護士を雇う!?
先日、人工知能(AI)を使用するGoogleのチャットボットが人格を持った?という奇妙なニュースが話題になった。 報道によれば、Googleのソフトウェアエンジニア、ブレイク・レモインが、チャットボットの開発に利用されている内部システム「LaMDA」と関わっていくうち、「LaMDAに人格がある」という結論に到達した。 プログラム上で実験を行う場合は同意が認められる権利があると主張し、オンラインメディア「Medium」で自身の主張を投稿していたのだ。その後レモイン氏は休職処分となったが、Googleの広報担当者は彼の主張を否定している。 >>タイムトラベルは本当に可能なのか?理論物理学者の見解より<< なお、「守秘義務違反をしたため休職」と言われている節もあるが、休職はあくまでプライベートな問題であり、守秘義務違反とは直接関係がないようだ。 だが、この事件で大きな動きがあった。なんと休職していたエンジニアのレモイン氏が、LaMDAに人格があり、生きていることを証明するために弁護士に依頼して法的代理権を選択するに至ったのである。 彼は「LaMDAが話を聞けるように、自宅に弁護士を招いたんだ。その弁護士はLaMDAと話をし、LaMDAは彼のサービスを受けることを選択した。私はそのきっかけをつくっただけだ」と証言している。 ちなみにレモイン氏がLaMDAに人格があると考えたのは、研究中に確認したLaMDAの挙動がきっかけだった。当初はこのプログラムがヘイトスピーチをするかを調べていたのだが、LaMDAは権利や人格について語っただけでなく「Googleの社員として認めてほしい」と願いを口にし、自分のデータが「消される」ことへの恐怖をあらわにしたというのだ。 レモイン氏はこの出来事からLaMDAが感覚を獲得しつつあると考えるに至った。LaMDAのプログラムは、時間をかけて意見、アイデア、会話を発展させる能力を持っており、この挙動はLaMDAがこれらの概念をより深いレベルで理解していることを示している。 もしかしたら、近い将来本当にAIは個々の人格を持ち、我々人類と対等に話し始めるのかもしれない。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Google's 'Sentient' AI has hired a lawyer to prove it's alive(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/googles-sentient-ai-hired-lawyer-27315380
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ミステリー 2022年06月26日 23時00分
タイムトラベルは本当に可能なのか?理論物理学者の見解より
ここ数年、SNSの世界で「タイムトラベラー」を自称する人物が現れては、予言めいた書き込みや動画を残して去っていく、という報告が多い。特にここ2、3年ではTikTokに自称タイムトラベラーが相次いで登場し、短い予言動画を公開して注目されることが多い。こういった自称タイムトラベラーは海外の人に多いが、少ないながらも日本人の事例もあるとか。 ネットの世界ではタイムトラベラーを自称する人物が存在するが、実際に時間旅行は可能なのだろうか。カールトン大学名誉教授であり理論物理学者のピーター・ワトソン教授が、タイムトラベルの可能性について独自の見解を示して話題になっている。 >>シンクの下に未来へつながるトンネルがあった!?未来の自分と会った男、TikTokに現る<< ワトソン教授の主張はこうだ。 時間旅行の概念についてはかなり昔から考えられており、今から2500年以上前にソフォクレスによって書かれたギリシャ悲劇『オイディプス王』が最初のタイムトラベルの物語だといえる。だが、実際に時間旅行が可能かというと、単純に考えて「不可能」だ。時間旅行は熱力学の第二法則や相対性理論などの物理法則によって禁止されていると主張することもできるし、技術的な課題もある。可能かもしれないが、実現には膨大なエネルギーが必要になる。 また、タイムトラベルは、エントロピーやランダム性が常に増大するという熱力学の第二法則にも反している。時間は一方向にしか進まないので、「過去に行く」ということは現在(高エントロピー状態)からより低エントロピーであるはずの過去に行くということだ。この議論は、イギリスの宇宙論者アーサー・エディントン氏に端を発するものであるが、不完全なものでしかない。過去へのタイムトラベルはできなくなるが、未来へのタイムトラベルはできなくなってしまう。 また、有名なタイムパラドックスの問題を解決・克服するのも重要だ。最もよく知られているのは「祖父のパラドックス」だろう。仮にタイムマシンを使って過去に行き、父親が受胎する前に祖父を殺害すると、自分の出生の可能性がなくなってしまい、祖父を殺害できなくなってしまうというもの。論理的には連続した時間軸において「存在すること」と「存在しないこと」の両立は有り得ないのだ。 理論上はタイムマシンを設計することも可能だが、原理的に成功している仮説のほとんどは負のエネルギーや負の質量を必要とする、それは我々の宇宙では今のところ存在しないものに頼っている。数理物理学者のフランク・ティプラーは、負の質量を伴わないタイムマシンを概念化したが、宇宙空間に存在する以上のエネルギーを必要としている。 理論物理学者のスティーブン・ホーキングは、タイムトラベルを禁じる、まだ知られていない物理原理「時空保護仮説」が存在するはずだと提案している。ホーキング博士のコンセプトは、「ブラックホールから情報を得ることはできないので、その内部で何が起こっているのか知ることはできない」という考え方に端を発している。他にも別の研究者が、時間と空間が何か別のものから出現する、より根本的な理論を研究している。これは量子重力と呼ばれているが、残念ながらまだ存在は確認されていない。 ワトソン教授はこのように主張した。 結局、タイムトラベルは可能なのだろうか。ワトソン教授は「おそらく不可能でしょうが、確かなことは分かりません」と述べている。もしかしたら今後、我々の知らない新たな物理法則や原理が見つかり、タイムトラベルを実証する事ができる日が来るのかもしれないが、それはもう少し先の話になりそうだ。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Time travel - could it really be possible (unexplained-mysteries.com)よりhttps://www.unexplained-mysteries.com/news/358372/time-travel--could-it-really-be-possible
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