アルコール
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その他 2023年07月17日 20時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ プリマス・ジン編
さて、今回は《プリマス・ジン》を紹介したいと思います。ジャンルとしては《スピリッツ》の中の代表格《ジン》でございます。更にその中でも《DRY GIN/ドライジン》です。今更ながらの説明ではございますが、ベースとなるスピリッツに《ジュニパーベリー》を中心に、色々なボタニカルを浸したものでございます。さて、このプリマスジンですが、製造している蒸留所は《ブラックフライアーズ蒸留所》と言います。結構有名なジンだとは思うのですが蒸留所名は、あまり知られていません。とは言え、現在イギリスで稼働しているジンの蒸留所の中で最も古いと言われ、設立は1793年となってます。200年以上の伝統をもつジンで、イギリスの港湾都市で、海軍の軍港地であるプリマスでうまれ、当時海軍の軍艦は必ずこのジンを積み込んでいたとされている海軍御用達のジンです。当時のイギリス海軍は給金の他にお酒(ジンやラム)も現物支給されていました。ちなみにジンは将校にのみ許された酒でした。詳しく調べたわけではないので眉唾かもしれませんが、この制度は割と最近まで行われてましたが、《原子力潜水艦》を導入してから禁止になったとか。。。なんかあったら洒落にもならないですからねwプリマスに使われているボタニカルは公表されている物は以下の通りとなります。ジュニパーベリー(杜松の実)/コリアンダーシード/オレンジピール/レモンピール/グリーンカルダモン/アンジェリカルート/オリスルート(ニオイアヤメの根をパウダー状にした物)です。このジンを語る上で、皆様にも覚えておいて欲しい事が。《カクテルブックの原典》と呼ばれている「サヴォイ カクテルブック」と言う物が在ります。ロンドンの超有名老舗ホテルのバーが発行したものです。このカクテルブックに紹介されている物で、ジンベースの殆どが「プリマス」を指定しております。《ドライマティーニ》や《ギムレット》はこのジンから生まれたようです。1900年初頭は世界最大の売上だったようなので納得です。ちなみに当店ではギムレットを作る場合はこちらのプリマスを使用しております。本当は昔有った「ネイビーストレングス57」が良いんだけど、終売になっちゃいました・・・残念。現在は、ペルノーリカール社の物件ですので安定供給されております。バーでは、何故か置いて無い所も多いのですが、何でだろ???押さえておきたい一品です。是非お試しくださいませ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年07月15日 20時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ リキュール編
今回ご紹介しますと言うか解説しますのは《リキュール》です。前回チョロっと紹介した通り、リキュールとは《ベースとなるスピリッツにハーブや果実などを漬け込んだもの》です。現在のリキュールの原型、すなわち蒸留酒をベースとしたリキュールの原型が作られ始めたのは、11世紀から13世紀にかけてで、当時の《錬金術師》により、《エリクサー》として作られたのはご承知の通り。14世紀に入り、黒死病(ペスト)がヨーロッパで猛威をふるった時に、リキュールは病の苦しみを和らげると信じられ、修道院がリキュールを扱うようになったようです。修道僧達は、近隣から薬草や香草を収集、独自リキュールの調製に励みました。現代においても、ヨーロッパで薬草を副材料としたリキュールの開発が盛んなのはこれが背景となっています。*エギュベル修道院などが有名さて、今のように、リキュールが嗜好品として扱われるようになったのは15世紀になってからです。ここからは一寸細かい事柄が多いので色々調べながら書いていきます。北イタリアの医師ミケーネ・サボナローラが、「ロソーリオ」というリキュールを開発しました。ミケーネは匂いや味が苦手な人の為にスピリッツにバラの香りをつけて患者や人々に振る舞いました。美味しくて健康になれると言う事で、ロソーリオは、やがてイタリア全土に広まっていきました。イタリア全土に広まったリキュールは、16世紀、フィレンツェの名家メディチ家の娘《カトリーヌ》がアンリ2世に嫁入りした際、同行したシェフが、《ポプロ》という酒(ブランデーにムスク、アニス、シナモンなどで香りをつけ、甘味を添えたもの)を紹介し、フランス宮廷内で人気を博しました。ここからルイ14世の17世紀にかけて、「液体の宝石」と呼ばれるほど、色合いの美しいリキュールが開発されるきっかけの一つになりました。また、最古のリキュール・メーカーであるボルス社は、1575年にオランダで誕生しました。近代になると、医療技術の進歩によって、リキュールは薬としての役割こそ失われましたが、嗜好品として風味や色を重視したものが作られるようになり、19世紀後半、連続式蒸留機の開発・普及によって高濃度のアルコールが生成できるようになると、それをベースとしたリキュールが次々と開発されていきました。このような技術の革新や向上は、現在においても行われており、これまで困難とされてきたクリームなどの動物性原料を使用したものなど、新しいタイプのリキュールが開発されています。とまぁ、こんな感じでございます。ベースとなるスピリッツは何でもよく、ウォッカやラム、ブランデー等が主流となってますが、最近だとテキーラベースのリキュールなども展開されてます。割と自由に作ることが出来る物なので、これからも続々と面白いお酒が出来て来ると思います。新しいお酒が出来ればそれだけバーの楽しみが増えるってもんです。面白いリキュール作りたいなぁ。。。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年07月13日 20時00分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ フィリップ・ド・ブルゴーニュ・カシス編
さて、今回は珍しくリキュールについて書いていこうかと思います。《フィリップ・ド・ブルゴーニュ・カシス》です。数あるカシスリキュールの中で自分的には不動の地位を築いています。色々語る前に、まずリキュールとは何ぞや?と。簡単に言うとベースとなるスピリッツにハーブや果実などを漬け込んだものです。リキュールの原種と言われるのは、古代ギリシャ時代にワインに蜂蜜や薬草を漬けたものとされています。しかし、現在ではその製法だと違うお酒のジャンルになってしまうので、この説は外されています。現在のリキュールの原型、すなわち蒸留酒をベースとしたリキュールの原型が作られ始めたのは、11世紀から13世紀にかけてで、当時の《錬金術師》によって、「生命の水」(アクアヴィテ / Aquavitae)と呼ばれる蒸留酒が作られました。アクアヴィテには薬酒としての効能があると伝えられ、重宝されたことから、薬酒・錬金術の薬液《エリクサー》としてのリキュールの開発が始まりました。ロールプレイングゲームとかに出て来るアレですw初期のリキュールには薬酒としての性格が強かったので、以後これらのリキュールの製法は修道院に伝えられていきました。。。んー、書きたい事がありすぎて収まらないので次回に回すこととしますwさて、このフィリップ・ド・ブルゴーニュカシスはフランス産のリキュールです。カシス(Cassis)とは、フランス語であり、日本語では黒すぐり、英語ではブラックカラント(Black Currant)と呼ばれています。カシスの木は、1.5メートルから2メートルくらい。幼少期に住んでいた長万部の我が家では、カシスの木が何故か垣根代わりに使われておりました。実が付くとムクドリが大量にやってきて五月蠅かった事を覚えてます。カシス・リキュールのフランスでの言い方は、リキュール・ド・カシス。その中でも、容量1リットルに対し、砂糖を400g以上含むものが、《クレーム・ドゥ・カシス/CREME DE CASSIS》とラベルに表記する事ができます。ちなみにカシス以外のフルーツのリキュールは、砂糖の量は250g以上で「クレーム・ドゥ・~」と名乗っても良い事になってます。更に、AOC( アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ/Appellation d'Origine Contrôlée)である《クレーム・ドゥ・カシス・ドゥ・ディジョン/CREME DE CASSIS DE DIJON》と書いていれば、ブルゴーニュ地方コート・ドール地区で採れたカシスだけで造られたということです。とまぁ、このカシスを知ってしまうと他のカシスだとシャバシャバで物足りないのですよ。お酒の初心者でもカシスは馴染みが有る物なので、BARとしては味の違いを解らせてやりたいところですwたまにはカシスのカクテルでもいかがですか?本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年07月11日 21時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ガイアフロー編
国産ウイスキーを語る上で外国産の材料を使って国産ウイスキーを名乗ってるのって微妙だよね?って話しが出る事もあります。「要は日本のウイスキーってスコッチのジェネリックなんじゃね?」とか言う厳しい意見が出る事があります。極論なので議論の価値もないのですが、感覚的には解らなくも無いなと。そんな中で、原材料を国産で!と言う話しが出るのは当たり前、ほんとにやっちゃうのは、ど変態wはい、やっちゃいましたw 純国産大麦100%使用です。素晴らしいです。さて、静岡蒸留所の初留用ポットスティルは《W》と《K》があります。《W》はフォーサイス製の特注品で、何と薪を使って高温(850°)で蒸留します。今回の商品と対をなす形で純外国産大麦100%のモルトでWを使用した物もリリースされております。残念ながら、こちらは手に入りませんでした。。。一方、《K》は、今は無き日本の、あの蒸留所《軽井沢》のポットスティルでございます。2012年に完全閉鎖されて多くのウイスキーラヴァーを悲しみのどん底に落としてしまった軽井沢です。当時キリンの担当者にすげぇ文句言った記憶がありますwその後、2015年に軽井沢蒸留所の蒸留設備一式が長野県北佐久郡御代田町から競売にかけられ、ガイアフローのグループ会社であるガイアフローディスティリング株式会社が505万で落札致しました。この件はお酒業界の中でも大変話題になり、また期待されておりました。そしてガイアフローはこの期待に十分なほど答えてくれました。そしてこれからも期待に応え続けてくれる事でしょう。素敵な物語を持つ蒸留所はやはり魅力があります。実際に飲んだ感じとしては、えぐみが物凄く少ないと感じました。あきらかに違いが判ります。これが純国産大麦の力なのでしょう。品種が解ればなお良いのですが。。。こちらは、国内分として2500本限定ですので、中々入手は難しいかもですが、出来れば飲んで欲しい一品です。その価値はあります。他の蒸留所でもこのような動きが始まっているのも聞こえてきています。来年は国産ウイスキー生誕100周年です。その歴史の中で、ひとつの節目として、更に新しい展開が生まれているのは、非常に喜ばしい事だと思います。皆で応援していきましょう!本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年07月09日 22時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ DEAD SEA編
さて、今回紹介致しますのは《M&H》です。ん?この前紹介しなかったっけ???そうです。ついこの間紹介したイスラエルのモルトの《M&H》です。実は早速新しく、面白い物がリリースされました。その名も《M&H APEX シリーズ》です。 全部で4種類発売されました。ちなみにAPEXとは「頂点」の意味でございます。2回目のリリースで既に頂点をうたったこのお酒、けして伊達や酔狂では無く、革新と創造性への探求がもたらした文字通りブランドの頂点を極めるスモールバッチシリーズとなります。 蒸留責任者は《Tomer Goren/トメル・ゴレン》。バッチごとに樽と熟成場所を厳選しています。それでは今回も輸入元の情報を紹介していきましょう。*M&Hシングルモルトウイスキーのスモールバッチ商品「APEX」シリーズ①『M&H APEX DEAD SEA』 700ml ALC56.5%海抜マイナス423mという世界で最も低い場所で熟成された唯一無二のシングルモルトウィスキーです。死海のほとりに建つあるホテルの屋上に熟成庫を設け、日中は季節により最大50℃まで上昇する過酷さは熟成の初年で約25%ものエンジェルシェアとなります。一方で死海というワードとその激しい環境からは想像もつかないまろやかさと深い熟成感の獲得に成功しました。蒸溜日:2018年11月4日、ボトリング日:2021年12月22日②『M&H APEX Peated Fortified Red Wine Cask』 700ml ALC55.3%厳選したピート麦芽を蒸留した原酒をポートスタイルのイスラエル産酒精強化赤ワイン樽で熟成したこだわりのシングルモルトウイスキーです。そのため商品名がピーテッド酒精強化赤ワイン樽(熟成)となっております。M&Hのラインナップではまだ少ないピート麦芽(Elements Peatedはピーテッドウイスキーが熟成された樽のみを使用)が使われたウイスキーとなります。蒸溜日:2018年5月8日、ボトリング日:2021年10月12日*M&H日本市場限定シングルカスク③ 『M&H SINGLE CASK ex-Bourbon』 700ml ALC66.6%日本市場限定のシングルカスク・カスクストレングス商品。蒸留所の個性がつかみやすい1stフィルバーボン樽熟成品。熟成庫の中でも最も気温の変化がダイナミックなエリアから選定した一樽のため、樽入れ時のアルコール度数(63.5度)を超える66.6度というハイプルーフとなりました。蒸溜日:2018年8月13日、ボトリング日:2022年3月15日④『M&H SINGLE CASK STR』 700ml ALC68.0%日本市場限定のシングルカスク・カスクストレングス商品。故ジム・スワン博士と言えばSTR樽。同博士のコンサルティングを受けたM&HもSTR樽を得意としております。熟成庫の中でも最も気温の変化がダイナミックなエリアから選定した一樽のため、樽入れ時のアルコール度数(63.5度)を超える68.0度というハイプルーフとなりました。蒸溜日:2017年12月21日、ボトリング日:2022年3月15日と言うラインナップです。全部欲しいのですが「グッ!」と我慢して1種類だけ入荷しました。《M&H APEX DEAD SEA》です。3年間のエンジェルズシェアは驚異の40%!きっと《天使の巣》で熟成したんでしょうねw ぜひお試しください!本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年07月07日 22時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ワイルドターキー編
今回はバーボンを紹介します。《ワイルドターキー》です。12年です。復活です。最初にこのお酒(12年)に出会ったのはバブル真っ盛りの頃。たしかシンガポール土産に、これとメーカーズマークゴールドとシーバス・インペリアル18年を頂いた記憶があります。ラベルが金色でターキーが飛んでました。ワイルドターキーは50.5°のハイプルーフバーボンとして有名です。当然今回の12年もこちらの度数となっております。ちょっと前に13年ってのも在ったのですが、度数が低くあんまり人気も無かった記憶があります。さて、一応ワイルドターキー自体についておさらいしたいと思います。1869年トーマス・リピーが創業した《リピー蒸留所》が前身となります。その後所有者が転々しますが1905年に息子のリピー兄弟が買い戻し、暫くは順調に経営を続けていきます。ワイルドターキーの名前にするのは1940年から。現在の体制になったのは1970年になってからで、《オースティン・ニコルズ社》が買収します。それまでは《JTSブラウン》から樽買いして販売してましたが、この時から製造工程を一貫して行うようになり、その名声は高まっていきます。・・・が、1980年に《ペルノ・リカール社》が買収。2009年に《カンパリグループ》がブランドと蒸留所を収得し、現在に至ります。それと、このバーボンを語る上で欠かせないのが《ジミー・ラッセル氏》でしょう。彼は1954年に3代目のマスターディスティラーとして参加しました。1981年には息子の《エディー・ラッセル氏》も参加します。2000年にはジミーが、2010年にはエディーがケンタッキーバーボンの殿堂入りを果たします。驚くことにエディー、ジミー共に未だ現役です。素晴らしい!と、まぁざっくりこんな感じなのですが、ここの蒸留所も色々ありました。世界的ニュースにもなっていたので覚えている方もいらっしゃるでしょうが、2000年5月に貯蔵倉庫が火災に合い300万リットルが駄目になってしまいました。たしかその少し前位にターキーの偽物が流通した事が有ります。しかも世界的に流通した為、本物偽物に拘わらず回収し、ボトルデザインを一新してました。新聞に一面広告を出していた記憶が有ります。そんなこんなで今回の12年復活は概ね歓迎されている印象です。箱もカッコイイですしw樽の内側を焼く作業の事を《チャー》と言います。その中でも最も焼きが強い物を《アリゲーターチャー》と呼びます。その名の通り、ワニの皮膚のように成っている物です。この12年にはアリゲーターチャーを使っており、箱のデザインにもそれを流用しております。実はターキーのニュートラルスピリッツは55°~65°位で業界的にはかなり低めの設定です。*(通常80°とかにするそうです。)ですので加水をほとんど行わず、それにより独特の柔らかな口当たりが生まれるそうです。気になった方は是非お試しくださいませ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年07月05日 22時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ カサノブレ編
今回紹介しますのは《カサノブレ クリスタル》です。こちらビアンコタイプの《プレミアムテキーラ》でございます。さて、皆様テキーラの事をちゃんと理解してますか?映画テキーラの楽曲で、チャンプスと言うバンドがやってる曲(*掛け声にテキーラ!って入るあの曲w)が思い浮かぶでしょうか?それとも若いお兄ちゃんやお姉ちゃんが《うぇぇーい!》とか言って《テキーラショットォォォ!!!》とかうるせー感じでやってるイメージですか?そんな扱いしても良い酒じゃないんですよねぇ。。。いやマジで。安酒のイメージや、あちらのアル中が昼間っからラッパ飲みしているイメージが有るかとは思いますが違うんです。厳しい規定が有るのです。それではテキーラとは何ぞや???テキーラはメキシコを代表する蒸留酒です。1994年に原産地区呼称を導入しました。内容は結構厳しいです。では、さわりだけ・・・・主原料は《アガベ・テキラナ・ウェベル・バリエダ・アスル》でなくてはならない。また、主原料が総原料に占める割合は51%以上でなくてはならない。*ブルーアガヴェと呼ばれる物です。・主原料のアガベは、ハリスコ州、グアナフアト州、ナヤリ州、ミチョアカン州及びタマウリパス州の特定地域で生育されたものでなくてはならない。材料の《AGAVE/アガヴェ》の和名は《竜舌蘭/りゅうぜつらん》と言います。この《アガヴェ》は別名《マゲイ》とも呼ばれております。よくサボテンのお酒と言う方が居りますが間違いです。蒸留は2回以上行わなければならず、度数は35°~55°の間。水以外の添加物は1%以下にしなければなりません。熟成度合いでクラス分けがされてます。【ビアンコ(シルバー)】は蒸留したものをそのまま瓶詰したものです。【ゴールド】はビアンコとレポサドやアネホをミックスした物。【レポサド】は樽で2カ月から1年未満熟成させた物。【アネホ(アニェホ)】は最低600ℓのオーク樽で1年から3年未満熟成させた物。【エクストラアネホ】は3年以上熟成させた物。と言った感じです。製造地区も限定されており、テキーラ村が有るハリスコ州周辺で、その他の地区は《メスカル》と呼ばれてましたが、こちらも原産地区呼称を導入した為、他地区の物は《アガヴェスピリッツ》と呼ばれています。・・・と、まぁざっくり書いてもこんな感じですので中々深いお酒です。あ、カサノブレについて何も書いてないwここの共同オーナーは、かの有名なギタリスト《カルロス・サンタナ》です。通常は6年位のアガヴェを使用しますが、10年から14年の物を使用してます。今回はカサノブレからテキーラを考察したと言う事でご勘弁をw本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年07月03日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ アードベッグ編
さて、年末に向けてなのかお酒の業界も色々と新商品を出してきております。この度出て来たのが《アードベッグ8年》。アードベッグ コミッティー会員限定ボトルでございます。とは言えモルトマニアでしたら多分ほとんどの方が登録してるのではないでしょうか?まぁ損はしませんよ!無料ですしwオフィシャルのコメントも聞けるし。さて、今回のアードベッグ8年ですが、こんなコンセプトで仕上げてます。もし、アードベッグ 最高蒸留・製造責任者であるビル・ラムズデン博士のフラグシップである「アードベッグ 10年」が存在しないパラレルワールドで、フラグシップとなるウイスキーを造るとしたら何だろう、という思考実験から始まった「アードベッグ 8年」は、シェリー樽熟成のバランスのとれた若々しく、好奇心をそそるウイスキー。アードベッグの無料ファンクラブ「アードベッグコミッティー」メンバー限定に販売する本商品は、コミッティーメンバーの貴重な意見を聞くための「For Discussion(議論を呼ぶ)」シリーズとしてリリースされる。・・・との事です。だいぶ余裕が出来たのでしょうね。。。感慨深いですw今でこそアイラを代表するヘビーピーテッドの雄であるアードベッグですが、色々大変な時期を過ごしてまいりました。これはホームページにも書いてある事ですが、本当に色々大変な事がありました。1815年に創業されたアードベッグは昔から高い評価を得ていましたが経営は中々良くならず何度も閉鎖の憂き目にあい遂に80年代には閉鎖してしまいました。転機になったのは1997年 グレンモーレンジの傘下に入ってからでした。ハッキリ言って商売が下手くそ過ぎたのですね。しかしここからアードベッグの実力は世間へ浸透していきます。まず2003年、コミッティー向けに《ベリーヤングアードベッグ・フォーディスカッション》をリリースします。これを期にROAD TO ARDBEGを標榜し、2004年に《ベリーヤング6年》、2006年に《スティルヤング8年》、2007年に《オールモストゼアー》を、2008年に《ルネッサンス》を限定物としてリリースしました。そして2008年8月、遂に《TEN》を発売。個人的にもアードベッグは昔から大好きで色々飲んできましたが、初めてこれを飲んだ時には何だか嬉しかったことを思い出します。今じゃ普通に女性も飲みますしね。とても良い事だと思います。ウイスキーを勉強しようとする方も随分増えましたしね。お酒は貴方の人生をより良く彩ってくれるものです。しかしながら、それはどんなお酒でも良い訳ではありません。どうぞバーテンダーをご利用下さい。佃煮にするぐらい居ますのでwあ、お酒のこと以外はダメ人間だったりする割合が高いのでプライベートでは拘らない方が良いですwwwと言う事で、本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年06月29日 20時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ キャパドニック編
今回紹介致しますのは《CAPERDONICH/キャパドニック》です。最近出てきてますね。実はオフィシャル物としては初のリリースと言われてます。・・・と言いたいところですが2回目ですw初のリリースは2005年。1988年蒸留の16年の《シーバースブラザーズ・カスクストレングスエディション》を発売し話題になりました。このお酒取れなかったんですよねぇ・・・残念。実は、ここの蒸留所、チョット可哀想な蒸留所だったりします。このキャパドニックですが、創業は1898年。グレングラントの第二蒸留所として作られました。名前もそのままグレングラント№2と呼ばれていたようです。創業して直ぐにウイスキーの大不況がやってきました。そのせいで創業から3年後の1901年に操業停止、その後1965年まで再開されることはありませんでした。蒸留所自体は2003年に閉鎖され、2010年には完全に解体されてしまいました。跡地はポットスティルメーカーの《フォーサイス社》が買い、組み立て途中のポットスティルが置いてあるようです。なので全くウイスキー業界から姿を消してしまったと言う訳でも無いような???グレングラントの№2と言う事で、原材料、仕込み水など全く同じものを使ってましたが出来上がるモルトは全くの別物で80年代からのモルトマニアの中でも評判は良かったことを記憶しています。この先決して増える事は無いお酒ですので何処かのBARで見かけたら飲んでおくことを是非お勧めします。今回、ノンピートの21年、25年、30年とピーテッドの18年、21年、25年の計6種類がリリースされてます。お値段もそこそこ致しますがこの先出てきたとしても相当お高いお宝になってしまいますので今がギリギリなタイミングかと。まぁポートエレン、ブローラ、ローズバンクなど復活する蒸留所もありますが、流石に完全に解体されてしまうとどうしようもないですからね。。。軽井沢とか。一期一会だと思い飲める時には飲んでおいた方が良いですよ。マジで。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年06月27日 20時02分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ スプリングバンク編
今回紹介致しますのは《SPRINGBANK/スプリングバンク》です。写真は特級時代の陶器ボトル。80年代半ばの物でございます。この時期のスプリングバンクは色々なボトルを供給してまして、ペアシェイプと呼ばれるオーバルやブックタイプ、デカンタなどもこの時期に販売されております。現行型も、もちろん販売されてますが・・・手に入らない!人気があると言うか転売屋に狙われていると言うか・・・酒屋さんも困ってますね。物が入ってこないと。古いバーテンダーの間では「木下商事」のイメージが強いですが、現在では「Whisk-e」さんが代理店になってます。今の倍くらい引っ張ってきて頂けると助かります。回ってこないので。ところで、この時期(80年代)に販売されていたモルトに「アーガイル」と言う物があります。ちまたでは、これの中身がスプリングバンクとの噂があるのですが、違います。タリバーディンとタムナヴーリンをキャンベルタウンの貴族である12代アーガイル公が自分の名前を使って販売していたものなので間違えないようにして下さい。キンタイア半島を領地としていたキャンベル一族(ここがキャンベルタウンを作った)の一端ですので勘違いしがちですが気を付けましょう。さて、今更感が強いですがスプリングバンクを掘っていきます。創業は1828年。その前から密造をしていた「アーチボルト・ミッチェル」氏が現在の場所に合法な蒸留所を作ったことからその歴史は始まりました。20世紀の始めには32か所の蒸留所が在ったキャンベルタウン地方ですが、そのほとんどの蒸留所は品質が悪い物だったようです。*(不買運動がおこるレベル。)この時代にきちんとやっていた所が今現在も稼働中で、このスプリングバンクとグレンスコシアです。その他にここの蒸留所はピートタイプのモルトを2回蒸留した「ロングロウ」とノンピートモルトを3回蒸留した「ヘーゼルバーン」の3タイプを製造販売しております。ちなみにスプリングバンクでは2回半蒸留と言ってますが、ほぼ3回蒸留に近い方法です。① 1回目の蒸留(ウォッシュスチル)で得られた A液(ローワイン)② 2回目の蒸留(ファーストローワインスチル)で得られた B液③ 3回目の蒸留(セカンドローワインスチル)において使用する材料は、80%がB液、20%がA液。*《出来たC液のことをニューポットと呼びます。》全体の8割が3回蒸留で2割が2回蒸留って事ですね。まぁ細かい所はご自分で調べて頂くとして、このお酒を未だ試していない方は必ず飲んで下さい。出来れば古い物が良いのですが。。。現行型でも美味しいですけど、最近のは、ちょっと味が奇麗すぎる気がします。奇麗すぎて印象に残りづらいと言うかインパクトに欠けると言うか。。。ここで一時期ブレンデッドの「ミッチェルズ」ってのを出してましたが美味しくなかったなぁ・・・wスプリングバンクを飲むとモルトの凄さを体感出来ると個人的には思っております。マジで輸入量増やしてくださいw本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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