アルコール
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その他 2023年06月05日 21時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ AMAHAGAN編
さて、今回も日本の蒸留所を紹介します。その蒸留所は【長濱蒸留所】です。1996年に滋賀県内で設立された3番目のクラフトビール会社で、2016年よりウイスキー製造に参加したお酒好きの夢と浪漫がつまった蒸留所です。その名も「長濱浪漫ビール」です。ホームページによると、江戸時代の米蔵を改装したレストランを併設しており、広く支持を得ている様です。地元に愛されるのって素晴らしいですね!開業してから20年経ちウイスキー造りに本格参戦。日本で1,2を争う小ささのポットスティル(アランビック型)を導入し、100年後を見据えたウイスキーを造り続けております。施設の見学ツアーや製造体験ツアー等もやっているので興味のある方は是非参加してみてはいかがでしょうか?僕もその内に是非行ってみたいです。さて今回は、長濱蒸留所のフラッグシップウイスキーである「AMAHAGAN」について探りたいと思います。まずこのウイスキーですが「WORLD MALT」と言う表記がされています。これは原材料としてスコットランドから輸入したモルトと長濱蒸留所で造られたモルトをブレンドしているのでこの様な表記となっております。この事自体は全く珍しい事ではなく大手のウイスキーメーカーもこの手法を取り入れております。お値段も割とお手頃で色々なバーやパブなんかにも置いてありますので、未だの方は是非お試し頂ければと思います。あと、ここが有名なのは大人気コミックの「まどろみバーメイド」とのコラボ商品でしょう。知人は全種コンプリートしてましたがwあとタイガーマスクのボトルとかも有りましたね。若いスタッフさんが多いので柵に捕らわれず色々な事をやっている姿勢が多くのファンを更に引き付けております。国内の他蒸留所とのコラボウイスキーを展開したりもしています。そう!こういう事なんですよ!作り手が楽しんでこそなんだと思うんですよね。日本の蒸留所は次の段階に入っていかなければならないと思います。50か所以上の蒸留所が出来た今、以前とは状況が違う訳ですよ。歴史を、文化を、遊びを造っていかなければ、しょうもない疑似ビジネスが出来上がって業界全体が沈む事に成りかねないと思います。地元に愛され日本中で愛され世界でも愛されるウイスキーを造って欲しいものです。この辺の話しになるとついつい熱く語ってしまいますw残念ながらここのシングルモルトは未だ飲んでないので、なるべく早いうちに入手したいと思ってます。入手し辛いんだよねぇ。。。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年06月03日 22時02分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ 厚岸編
今回は、基本的に触らないでおこうかなぁとか思っていたのですが、無視する訳にもいかないのでご紹介します。《厚岸》です。写真は最新の「大暑」です。2016年に初蒸留が行われ、シングルモルトとブレンデッドのどちらも製造しているファンも大変多い蒸留所です。現在は24節気をテーマにして現在、《寒露》・《雨水》・《芒種》・《処暑》・《立冬》・《大寒》・《清明》・《大暑》の順番で8種類が発売されてます。モルト→ブレンデッドの順番で交互に出ております。全体的にピートを効かせたラインナップです。アイラ島を相当意識しているようでファンが付くのも納得です。蒸留器もフォーサイス社のポットスティルを使ってますし。*(フォーサイスを使うとそれだけで8割成功したと言われています)中々入手が難しいのと生産本数の提示が無いのが個人的には気になります。あと蒸留所が悪い訳では無いですが、転売屋にすっかり目を付けられているのでもう少しその辺り何とかならないかなぁ・・・とか思ったり。。。総じて評価は相当高い蒸留所です。上手にブランド化も出来ていると思います。色々なウイスキー評論家の皆様もそんな感じです。・・・が、逆張りする訳では無いのですが、率直な意見を書いてしまおうかとwぶっちゃけ知り合いのBAR界隈での評価は、そんなんでも無いです。美味いんですよ。本当に上手に造ってるし、デザインも良いし瓶も立派だし。。。でもね、「高い」ですw シングルモルトで19800円、ブレンデッドで13200円。もちろん割引値引きの類は一切ございません。いや、解るのよ。あれだけの設備揃えて従業員もいて、ブランド化にも力を入れて。シングルモルトは、まぁ仕方がないとして、ブレンデッドの方はもう少し何とかならないもんかなぁ。。。と言うかスタンダード品を出して欲しいです。スコッチでこの値段出せばジョニー青とかバランの21年とかローヤルサルートとか買えちゃうじゃん?下手すりゃお釣り出るよ?蒸留所が出来るって話題が出た時に、たぶん日本中のバーマンが期待したんですよ。北海道にアイラを目指すウイスキーが出来るって。まずニューポットを出すってよ!とかね。鼻の奥をぶん殴られるようなガッツリヘビーピートなのを期待してたと思うんです。若い時には暴れん坊な奴が熟成を重ねてどんな風に変わっていくのか?を楽しみにしていたのです。。。《行儀が良すぎる》これが率直な感想です。ビジネスとしては正解なのでしょう。厚岸だけに限った話では無いのですが、ジャパニーズウイスキーと呼ばれる国産ウイスキーが総じて高いです。高すぎです。一人のウイスキー好きとして言わせてもらえれば、一体何がジャパニーズウイスキーなの?って話しな訳ですよ。日本で作っているスコッチタイプのウイスキーって事ですか?たしかに竹鶴正孝さんの功績は解りますし尊敬もしております。問題はその後。原材料は?それは国産?熟成に使う物は?年数は?度数は?・・・見方によってはスコッチのジェネリックなんじゃないの?とかね。日本独自の法律が有って然るべきだと思うのですが。世界5大ウイスキー(この表現も怪しいw)の一角ですが、特色は何ですか?一応自主規制的な物は、つい最近出来ましたが忖度が見え隠れしていますしw私だってこんな事あえて言いたくないんですよ!今のウイスキー業界を只のブームにしたくないから苦言を呈している訳ですよ。昔と違って情報のやり取りが早いこの世の中で熟成と言うプロセスが大事なウイスキーを感じて欲しい訳ですよ。インスタントな感覚で文化を汚したくないんですよね。しかも他国発祥の。んー、何だかラーメンの歴史に似ている気がしてきたw丁度今がニューウェーブ系の辺り? 名物店主とかが出てきた辺り???その内~系とか言われんのかなw 国内蒸留所のこれからに期待します。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年06月01日 22時02分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ラフロイグ編
お酒の業界でチャールズ国王が《ラフロイグLOVE》なのは有名です。ラフロイグのラベルには《プリンスオブウェールズ》の《ロイヤルワラント》が付いているのはモルト好きには常識でしょう。(蒸留所の壁にも付いてます)。ちなみにチャールズ国王のボランティア団体である《ハイグローヴ》はチャリティーオークションでラフロイグを出品しておりました。ちょっと高かったけどメチャメチャ美味しかったことを覚えてます。樽の選定はもちろんチャールズ本人が行ってますwラフロイグとチャールズ国王の蜜月ぶりは前々から話題になっていた事ですが、ちょっとした疑問がありました。。。それはチャールズが国王になったらラフロイグにロイヤルが与えられるのか?と言う事です。これを書いている現在では未だ何も情報が入ってはいませんが、タイミング的にはエリザベスの国葬が終わった辺りか来年の戴冠式に併せてかで方向性が決まる気がします。ロイヤルラフロイグになるのかラフロイグロイヤルになるのか???一方、《プリンスオブウェールズ》は現在空位ですが、ウィリアム王子が就任する予定です。そうなると現行型の物はオールドボトルになるのでストックしておいても良いかもしれませんね。俺も一ケース買っておこうかな?ラフロイグ蒸溜所は、もともと農家だった《ジョンストン兄弟》により、1815年に創業されました。その後は、1970年にロングジョン社、1990年にアライド・ディスティラリー社、2005年にビーム・グローバル社へとオーナーが変わり、現在は2014年からビーム・サントリー社が所有しています。さて、ラフロイグの歴史上、欠かせない人物が二人いると言われます。まずは、《イアン・ハンター》氏。彼は創業者の末裔で、1908年に経営に参画しました。フラッグシップである「10年」をリリースし、アメリカへの進出も手掛けました。当時、ラフロイグの販売権は、隣の《ラガブーリン蒸溜所》の《ピーター・マッキー》氏が所有していましたが、これを取り返すことに成功。ラフロイグの発展、存続にこの上なく貢献した人物といえるでしょう。もう一人は、《エリザベス・ウィリアムソン》女史。愛称はベッシーだそうです。彼女は蒸留所に40年勤務し、前出のイアン・ハンター氏の死後、女性初の蒸留所所長に、そしてオーナーになった人物です。彼女は蒸留所大改修の陣頭指揮を執り、現在の蒸留所の礎を築いた人物です。ラフロイグの話しをしている中で「WILIAMSON/ウィリアムソン」と聞いてピンとくる方はかなりの変態ですwラフロイグの蒸留所名を表記することにNGを出されたボトラーズの多くは、この名前を使っています。それだけ重要な人物だったと言う事でしょう。これを切っ掛けにラフロイグの美味しさが少しでも多くの方に広がって行って欲しいものです。【本日のまとめ】・・・カミラ王妃はブスw本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年05月30日 22時02分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ スキャパ編
今回紹介しますのは「SCAPA/スキャパ」です。スコットランドのオークニー諸島にある蒸留所です。バランタイン17年のキーモルトとしても有名で、ノンピートならではのフルーティーな味わいが人気です。オークニー島は元々農業が盛んな場所でそれに伴い蒸留酒の製造も行われてきた歴史があります。ウイスキー造りが産業化した事で18世紀の後半には3か所の蒸留所が確認されておりその内2か所は現在も操業されてます。(スキャパとハイランドパーク)創業は1885年で、蒸留をスチームで行うと言う当時最先端の技術が使われていました。(他の蒸留所だと1960年代だそうです。)ウイスキーマニアを通り越して変態の方々にはお馴染みでしょうが、ここの蒸留所の特徴として「ローモンドスティル」があります。初留釜として現在もバリバリ使ってます。解らない方に簡単に説明いたしますと、通常のポットスティルと形状がかなり違います。通常のものですと《ハクション大魔王の壺》っぽいフォルムを思い浮かべる事でしょう。下部がデップリして首の様に上に向かい伸びている感じとでも言いましょうか。ローモンドスティルはこの首の部分にどーん!と柱が立ってます。この柱部分にからくりが有り、好みのタイプのモルトを作り分ける事が出来るそうです。ローモンドスティル自体は「インヴァーゴードン」が導入した物が初めてになりますが、実験的だったようです。その結果、「グレンバーギ」と「ミルトンダフ」に設置される事となりました。ローモンドスティルで造ったモルトは通常の物と分けて、それぞれ「グレンクレイグ」、「モストウィー」の名称で販売されてました。この二つは、今でも頑張れば入手可能ですが、ちょいとお高いですw結果的にこのスティルは外されてスキャパに落ち着きました。あ、このボトルの話しをしていませんでした。こちらのボトルはフルネームですと「スキャパ ジ オルカディアン グランサ/SCAPA THE ORCADIAN GLANSA」と言いまして、オフィシャル物のボトルとしては初のピートタイプとなっております。年数表記はありません。ちなみにイギリス国内向けの物です。スキャパは「ボート」、オルカディアンは「オークニーの住人」だそうです。ノルウェーのバイキングの子孫で他のスコットランド人とは一線を画してます。グランサは「輝き」の意味です。飲むと美味しいのに意外に勧められないのは何でだろう???ボトラーズが出てないのも原因なのかな?でも《シークレットオークニー》ってこれなんだけどねwどこかで見かけたら試してみて下さい。きっとファンになりますよ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年05月28日 22時02分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ タンカレー編
さて、都市伝説と言うか、根拠のない俗説と言うか、世の中には割とふわふわした情報が溢れております。当然お酒の世界にもその傾向があるのですが、その中でもまぁまぁ有名なお話からお酒を紹介したいと思います。その名は《Tanqueray/タンカレー》です。世界中のBARで愛されているこのドライジンですが、こんな話を聞いた事はありませんか?「タンカレーのボトルデザインは18世紀の消火栓をモチーフにしている。」・・・残念です。都市伝説でした。。。実はタンカレーのボトルは《シェイカー》をモチーフとしたものです。わたくしも昔は消火栓で覚えておりました。つか当時読み漁っていたお酒の本にはたしかにそう書いてありました。確認したらやっぱり書いてありました。なので、そういう風に覚えていたあなたは悪くないです。ですがそのままでは良ろしくないので《シェイカー》にアップデートしておいて下さいませ。さて、この「タンカレー」ですが、創業は1830年。創業者は「チャールズ・タンカレー」氏で、なんと20歳で創業しております。その後1958年に息子に会社を譲りますが、その時息子はやっぱり20歳。ロンドンのブルームスベリーで生まれたこのジンは、4回蒸留を行う事でクリアで爽やかな味わいを生んでます。1989年にはライバル会社であった「ゴードン」と合併し、更に洗練されたジンを造り続けております。タンカレーは年間450万ケースの売上でドライジン部門では世界第4位です。もう一方のゴードンは670万ケースを売上げ、世界第2位です。では世界1は?・・・実は世界一のジン消費国である《フィリピン》の「ヒネブラ・サン・ミゲル」です。その数何と2890万ケース!まさに桁違い!なんか意外ですよね!一人年間1.4ℓ飲んでいるそうです。話しをタンカレーに戻しますと、実は色々な物を作っております。有名どころだと「No.TEN」、「フロール・デ・セビリア」「ブラックカラント・ロワイヤル」、「ロングプール・ライム」。以前は「マラッカ」と言う物もありましたしウオッカも作っておりました。珍しいのが「0.0%」。ノンアルコールのジンだそうですが、フレイバーウォーターと言った方が良いかも?面白そうではありますが、日本には入ってません。残念。当店も基本的にはタンカレーを使ってます。ゴードンみたく度数を落としたり味を変えたりしないで欲しいなぁ。。。ん-、口の中がジンになった。後でジントニック飲もうw本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年05月25日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~アイルオブラッセイ編
今回はまた《島物》です。出来立てほやほやの新しい蒸留所です。その名は《ISLE OF RAASAY/アイルオブラッセイ》です。場所はヘブリディーズ諸島の一つである「ラッセイ島」。タリスカーで有名なスカイ島の隣、vol.56で紹介したジュラ島の北に有り、人口わずか140人の島でございます。この島に蒸留所が出来たのは実に150年ぶりだそうで今大注目の蒸留所です。創業は2014年。今のところ限定でリリースされており、高い評価を得ております。ここの蒸留所の特徴としては、原料の麦芽をピートタイプとノンピートタイプの2種類、熟成させる為の樽をライウイスキー樽、ボルドー産ワイン樽、チンカピンオーク樽の3種類で構成しており、計6種類のタイプのウイスキーを仕込んでいるところでしょう。聞きなれないワードが出てきたと思うのですが?「チンカピンオーク樽」???色々調べたのですが何だかよく解らないwスペルは「chinquapin」で原始栗の一種だそうです。北米原産でイガの中に粒が1つしか入っていないのが特徴です。通常、栗はイガの中に3粒程入っているため平面部が出来ますが、チンカピンは一粒の為、形状がどんぐりにそっくりな物となるそうです。ちなみに味は甘くて美味しいそうです。一応、アメリカンオーク、フレンチオーク、スパニッシュオーク、ジャパニーズオーク(ミズナラ)に次ぐ今注目のオークの様です。調べた中で一番早くこの樽を採用しているのが《グレンアラヒー》の「ビリーウォーカー」氏がミズナラの代りに採用したようです。もしかしたらもっと早くやっている所があるかもですが。。。たぶんここが最初。ちなみにこのチンカピンオークですが、業界的に言われている特徴として、フルーティー&フローラルな仕上がりになるそうです。今後も注目を集めそうな樽でございます。この蒸留所は「品質至上主義」を掲げており、敷地内から汲み上げられるミネラル分を多く含んだ仕込み水を使い、フルーティーな味わいを醸し出してます。そして「素晴らしい品質の3年熟成を造る」との計画の元、有言実行のお酒を造り出しております。更にここの蒸留所は全てのお酒を敷地内の「ウェアハウス」で熟成しており、その後の「瓶詰め」まで全ての作業を行っております。まぁ、新しい蒸留所ですし、それ程大きい所でも無いので、まだまだ出荷量も少ないですが、何年か後にはメジャーなモルトになっている可能性は高いと思います。飲んで損は御座いません。温かい目で見守って頂きたいところです。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年05月23日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~赤酒編
赤酒(あかざけ)とは、熊本県で生産されている《灰持酒/あくもちざけ》で濃厚な赤褐色であることから、こう呼ばれおります。製法は現在の醸造技術と比べ、原始的で独特の風味(灰臭、甘み、粘度、発酵臭等)が強く残ってます。一方、清酒と比べて同量の白米からの醸造可能な量が少なく、能率的な清酒が生産量を伸ばし、旧来型で粘重な赤酒の需要は後退し、販路の維持にも苦慮したそうです。さらに戦時中には米穀の逼迫により、一定の原料米からなるべく多くの清酒を醸造する必要から、赤酒の醸造は禁止されました。戦後、神職(お屠蘇に使う)などからの要望を受けて生産が再開されましたが、戦前に15あった蔵元は、現在では【瑞鷹】と【千代の園酒造】の2つだけが製造しています。もう少し詳しく赤酒について説明します。製法は、原材料にもち米を加え、水の量を5割近くまで減らして仕込み、終盤に大麦麦芽も加えて更に発酵させます。もろみを絞る直前に「白玉灰」と称する木灰に石灰を混ぜたものを加え、清澄させ、火入を行わずに貯蔵します。火入れを行わないのと灰を投入するのが清酒との大きな違いになっております。赤酒の主な使われ方として、昔は冠婚葬祭の時に必ず飲まれたそうで、県民の嗜好が赤酒から清酒その他に移行したこともあり、日常的に飲まれる機会は減ったようですが、正月の屠蘇に使用されることが多いようです。また、料理用に改良が加えられた赤酒も製造・販売されており、プロの料理人や食品製造業者にも使われていて、甘みと微アルカリによりコク深く、ふっくら柔らかい煮上がりになると指摘されています。使い方としては味醂の代りに赤酒を使うそうで、割烹や料亭等、こだわりの有る高級和食店等では、まず間違いなく使われているようです。カクテルのベースとして使う事も提唱されていて、ウィルキンソンのジンジャーエールで割ったものがお勧めされております。飲んだ感じだと《シェリー》っぽい雰囲気がありますね。清酒が「フィノ」とか「マンサニーリャ」なんかのドライシェリーで赤酒が「アモンティリャード」とかって感じ。まぁざっくりした感想ですがwネットでも手に入りますしお値段も比較的安いのでご自宅に一本いかがでしょうか? 飲むのが苦手だったら料理に使えば良いんだし。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年05月21日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ブルーラベル編
今回、素晴らしいお酒を入手出来ました。ご紹介します。【ジョニーウォーカー ブルーラベル ゴースト&レア グレンユーリーロイヤル】です。何が凄いって名前が長いw まぁ冗談は置いといて、世界一の売り上げを誇るブレンデッドスコッチウイスキーの頂点、「ジョニーウォーカー」が、世のウイスキーラバーのマニア心を鷲掴みする一品!それがこちらです。通常の「ブルーラベル」とは違います。”Goast and Rare”と名前が付いておりますが、このウイスキーには今は無き蒸留所のお酒が使われているのです。それが「Goast」な訳です。その中でもメインモルトが《GLENURY ROYAL/グレンユーリーロイヤル》です。1824年に最初の「政府公認蒸留所」が認可されてからの歴史の中で、たった3か所だけの《ロイヤル》を名乗る事を許されている蒸留所の一つでした。残念ながら80年代の《ウイスキーの大不況》の波に飲まれ1985年に閉鎖となりました。現在アパートだかマンションだかが出来ているそうです。勿体ない。。。ちなみに他の2か所は《ロイヤルブラックラ》と《ロイヤルロッホナガー》です。*ロイヤルロッホナガーは通常のブルーラベルのキーモルトになってます。ゴーストは此処だけではなく、《Pittyvaich/ピティヴィアック》とグレーンウイスキーの《Cambus/カンバス》も使われてます。《ピティヴィアック蒸留所》は1975年創業1995年閉鎖とわずか20年間しか操業されなかった蒸留所です。が、昔は「花と動物シリーズ」やボトラーズなどで割と普通に売っていたのを記憶しております。一方の「カンバス」はグレーンウイスキーです。一応オフィシャル物が販売されてますが40年物です。調べてもそれ程情報が出てこなかったのですが1806年に創業、1877年にDCLの傘下になり、1936年に蒸留所に改装され1993年に閉鎖されました。以前はUD社のブレンデッドウイスキーを作る際に最も重要なウイスキーと評価されておりました。その他にも”Rare”なウイスキー達が使われております。《GLENELGIN/グレンエルギン》 《GLENLOSSIE/グレンロッシー》 《INCHGOWER/インチガワー》 《GLENKINCHIE/グレンキンチー》 《CAMERONBRIDGE/キャメロンブリッジ》それぞれで一本コラムが書けるほどの名立たる蒸留所です。が今回は名前だけで失礼します。今回紹介した「ゴースト&レア」はシリーズ化されており、第1弾が《BEORA/ブローラ》、第2弾が《PORT ELLEN/ポートエレン》、第3弾が今回の《GLENURY ROYAL/グレンユーリーロイヤル》、第4段が《PITTYBAICH/ピティヴィアック》と、凄まじい顔ぶれです。ウイスキー界のアヴェンジャーズとも言えるこのラインナップ!どこかで見かけましたら是非お試し頂きたいです。たまには自分へのご褒美としてお高いウイスキーを飲んでも良いんじゃないですか?1ショットで安いウイスキーなら何本か買えるお値段ですがw本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年05月19日 22時20分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ジュラ編
さて、今回はスコッチのシングルモルトをご紹介いたします。【アイル オブ ジュラ/ISLE OF JURA】です。スコットランドはグレートブリテン島の一部と大小様々な島で構成されております。その中でも【ヘブリディーズ諸島/HEBRIDES】がスコットランド西部に広がってます。更に【ミンチ海峡】を挟み《インナーヘブリディーズ》と《アウターヘブリディーズ》に分けられます。で、このジュラ島は《インナーヘブリディーズ》に属しております。このインナーヘブリディーズには《ウイスキーラバー》憧れの地である《アイラ島》や《スカイ島》も含まれております。ちなみにアイラ島のすぐ隣にある島です。このジュラ島ですが人口は僅か160人ほど。その代りと言っては何ですが【赤鹿】が5000頭ほど生息しているそうです。島の名前のジュラは北ゲルマン語で鹿の意味の「hjörtr」から取られているとか。他には超有名なディストピアSF小説「1984」の作者である「ジョージ・オーウェル」氏の別荘がありました。この小説は此処で書かれたそうです。元々この島では《密造》が行われていて1502年には既にウイスキー作りが行われていたそうです。正式にジュラ島に蒸留所が出来たのは1810年。ですがお酒の製造免許を取ったのは1831年の事でここから生産が始まりました。1853年にノーマンブキャナン氏に経営が移されましたが、1867年に破産してしまいました。その際に蒸溜所はJ. & K. Orrによって買い取られました。1876年には、《James Ferguson/ジェームズ・ファーガソン》とその息子たちに蒸溜所が譲渡されました。しかし、1901年にファーガソン家は当時のジュラ島の地主と衝突し、蒸溜所を閉鎖してしまいました。何と!この時に使用していた設備を解体し、販売したと伝えられています。。。時は流れて1950年代、地元の経済復活に熱心な2人のジュラ島の不動産所有者である《Robin Fletcher/ロビン・フレッチャー》と 《Tony Riley-Smith/トニー・ライリースミス》は蒸溜所や建築の専門家に協力してもらい、1963年に蒸溜所を再建しました。これにより、60年以上ぶりにジュラ島でウイスキー造りが開始されました。一度真っ新になってしまった蒸留所を再建するのは大変だったことでしょう。1978年にはポットスチルを2基から倍の4基に増設しました。ここのポットスティルは高さ8m以上あり、現在グレンモーレンジ蒸留所に次ぐ第2位となっております。1985年に企業合併によりグレーンウイスキーの《インバーゴードン蒸留所》が買収し、更にフィリピンの《エンペラドール社》がインバーゴードングループを2014年に買収しており、ダルモア蒸留所やホワイト&マッカイ、ウォッカのヴェルデヴェール等もこちらが所有しております。何で今回ジュラにしたのかと言いますと、元後輩バーテンダーが先日次女を儲けたのですが、名前をジュラちゃんにしたとの事で取り上げてみましたwおめでとう!良い子に育て上げるんだよ!本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年05月17日 21時01分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ヘリヤーズロード編
今回はオーストラリアのタスマニア島(州)にあるモルトウイスキーを紹介致します。その名は《ヘリヤーズロード》。1997年創業。 7~9年熟成だそうです。天使の取り分は8%と多く、熟成は割と早めな感じでございます。タスマニアの大自然、南極から吹く風、世界一純粋な水源、理想のモルトウイスキーを作る条件が全て揃っている!とメーカーは自信をもって発信してます。何種類か発売されてますので是非お試し下さいませ。お酒の質はとても良いです。きっちり仕上がってます。比較的新しい蒸留所なので、これからも頑張って欲しいところです。それではオーストラリアのお酒事情を探りましょう。オーストラリアはワインが有名ですし、結構 《飲み助》が多いイメージです。先住民族の居住地区にはお酒を持ち込んではいけないとかパブの事をホテルと言ったりする事ぐらいは何となく聞いた事がある人も居るのではないでしょうか。でも蒸留酒のイメージって無くないですか?モルト好きな方でしたら今は無き《ラマーロウ》とかを思い出す方が居るかもしれませんが。。。実はこんな歴史があるのです。オーストラリアにイギリスが入植を初めてすぐの1825年に【ウイスキー製造に関する布告】が行われ、タスマニア島だけで、なんと16か所もの蒸留所が出来たそうです。しかし、1839年に蒸留酒全てが【全面禁止】されました。作るのも、売るのも、飲むのも禁止です。全くもって酷い話です。この間、暴動が起きるのを恐れて醸造酒であるワインやビールは公の場では時間制限、杯数制限有りですが、一応許可されていたようです。その後、実に153年ぶりの1992年に法律が改正され、小規模のウイスキーだけ生産可能となりました。その結果、雨後の竹の子の様にわらわらと・・・現在なんと50か所以上の蒸留所があるそうです。タスマニアだけで日本全体より蒸留所が多いって凄い事だと思います。まぁ、他の蒸留酒も合わせれば日本の方が桁違いに多いですけどもねw面白いのがタスマニアにある蒸留設備メーカー《ナップ・ルワー社》。元々、街の鍛冶屋でしたが、あまりにも蒸留器の相談と注文が入る為、すっかり設備メーカーになってしまったとの事です。今では世界を相手に商売しております。禁酒法ってアメリカのやつが有名ですが、オーストラリアでも有ったんですねぇ。今は改正されているので結果オーライですが、酒ぐらい飲ませろってーの!!このコラムを読んで下さっている方は完全同意して頂けるはずですw次回その辺りを掘っていきますので。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ クライゲラキ編
2023年04月05日 22時01分
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アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ オールドパー編
2023年04月03日 22時00分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ グレンキース編
2023年03月31日 22時30分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ストラスミル編
2023年03月29日 22時30分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ パティソン事件編
2023年03月27日 22時30分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ダルムナック編
2023年03月25日 22時01分
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アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ ペルツォフカ編
2023年03月23日 22時00分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ベイゼイルヘイデン編
2023年03月21日 22時30分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ダルモア編
2023年03月19日 22時30分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ コーザノストラ編
2023年03月17日 22時00分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ エドラダワー編
2023年03月15日 22時00分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ キングスランサム編
2023年03月13日 22時00分
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