こういった女性ファンの“ルール違反”は、ジャニーズのようなイケメンタレント特有のものだと思いがちだが、大倉が受けているような行為は、芸人にとっても日常茶飯事だという。「芸人を出待ちして一緒に帰ったりすると、ファンは一気に勘違いしちゃう。芸人にファンとは駅で別れろと指導してはいるんだけれど、中には尾行してまで家を突き止めるファンもいるよ。先日ライブの打ち上げに行く時も、必死に芸人を追いかけてきて、お金も払わず駅の改札に突進、駅員に止められていたファンがいたからね…」(お笑い事務所関係者)
お笑いファンに実態を聞くと、より驚きのエピソードが出てきた。
「塩対応の芸人にはプレゼントを受け取ってもらえないからと、投げつけてでも渡そうとするマナーの悪いファンがたくさんいる。使用済みのナプキンを投げつけたファンまでいて、芸人がガチ切れしているところを見た」
「ライブの出待ちでいつも帰りが遅くなることを親に咎められて、『だって、○○さん(芸人)が私を帰してくれないんだもん…』と言い訳したお笑い友達がいた。親がその言葉を真に受けて、事務所に抗議の電話をしたらしくて。友達がまだ18歳未満だったことから、芸人と事務所が親に謝罪する事態になったと、のちに芸人本人から聞いた」
「友達だった人が、かなりの痛いオタク。ずっと追いかけている芸人に冷たい態度を取られるようになったら、『一番彼を心から思っている自分にそんな態度を取るなんて許せない』と言い出した。その芸人の事実無根の噂を匿名掲示板にさんざん書いた挙句、ありとあらゆるゴシップ雑誌に『私は○○(芸人)に遊ばれて堕胎しました』と嫌がらせで電話したと言っていて、ドン引きした」
ジャニーズなどのアイドルと比べて、お笑い芸人はファンとの距離が近い分、勘違いしてしまうファンも余計に多いのかもしれない。距離が近いからこそ、本来なら適切なマナーが求められるところだが…
文/浅利 水奈