三の丸尚蔵館は、10月から管理・運営が宮内庁から独立行政法人国立文化財機構へ移管され、11月3日から「皇居三の丸尚蔵館」の名称で開館される。同展は11月に開館30年を迎える三の丸尚蔵館が、令和という新たな時代に、装いを新たに「皇居三の丸尚蔵館」として開館することを記念して開催される。
約8カ月にわたって開催される同展は「皇室のみやび」をテーマに、同館を代表する多種多彩な収蔵品が4期に分けて展示される。11月3日から12月24日までの第1期では「三の丸尚蔵館の国宝」として、国宝・小野道風《屏風土代》、国宝・《蒙古襲来絵詞》など、近年指定された国宝4件が公開。2024年1月4日から3月3日までの第2期は「近代皇室を彩る技と美」として、重要文化財・海野勝珉《蘭陵王置物》、横山大観《日出処日本》といった近代日本の優れた美術工芸品のほか、明治・大正・昭和の天皇皇后ゆかりの品々が紹介される。
2024年3月12日から5月12日までの第3期では「近世の御所を飾った品々」として、国宝・藤原定家《更級日記》など近世までに京都御所や宮家などに伝えられてきた品々を、5月21日から6月23日までの第4期では「三の丸尚蔵館の名品」として、国宝・狩野永徳《唐獅子図屏風》や国宝・伊藤若冲《動植綵絵》といった皇室にもたらされた数々の名品が公開される。
いずれも皇室に受け継がれてきた貴重な品々。同展を通じて、長い歴史と伝統の中で培われてきた皇室と文化の関わり、そしてその美に触れることができる。