当日は、ゴールデンタイムにフジテレビ系が中継することが決定しており、試合の展開によっては放送時間を延長する可能性もあるとのこと。休憩明けのRENA対アレキサンドラ・アルヴァーレ、ハム・ソヒ対山本美憂、朝倉海対佐々木憂流迦、イリー・プロハースカ対ファビオ・マルドナドの4試合が生中継となりそうだ。大晦日の特番に向けて、この地上波での中継も今後のRIZINを占う上で重要だが、当日は台風19号が列島を直撃する可能性が高く、特に首都圏では台風のニュースを挟みながらの放送になるかもしれない。
メインイベントは、RIZINライトヘビー級王者、イリー・プロハースカとファビオ・マルドナドの外国人対決。マルドナドはプロボクサーでもあり、パンチでKOを狙えるMMAファイター。プロハースカはノンタイトルマッチではあるが、王者としてしっかりと退けて、年末につなげたい。
セミファイナルでは、RIZINの“ニューヒーロー”朝倉兄弟の弟、朝食海が登場し、佐々木憂流迦と対戦する。8月の『RIZIN.18』で日米2団体王座の堀口恭司をノンタイトルマッチながら秒殺した海が、RIZIN連続参戦となった。憂流迦とは今年4月に対戦予定だったが流れた。しかし、あの時と現在では立場が完全に逆転している。ただ憂流迦にとっては、ここで海に勝てば堀口のバンタム級王座への挑戦をアピールできるだけに、チャンスと捉えた方がいいだろう。海はタイトル挑戦まで連勝街道を走りたいところだ。
「第12試合と発表されましたが、僕はメインイベンターとは、最後に試合をする人ではなく、そのイベントを背負う人が真のメインイベンターだと思っています。真のメインイベンターとしてRIZIN.19は僕がしっかり盛り上げて、大阪を大爆発させます!」
海は既にRIZINを背負う覚悟を持って、真のメインイベンターとしての務めを果たすつもりだ。海の覚悟がお茶の間にも伝わるか?
ハム・ソヒと美憂の勝者は、年末にRIZIN女子ス―パーアトム級王者、浜崎朱加への挑戦権が舞い込んでくるとあって、お互いに負けられない一戦。RENAは対戦予定だったショーナ・ラムが練習中に脳震盪を起こしてドクターストップで欠場。スペインのアレキサンドラ・アルヴァーレが出場し、RENAと対戦する。
RENAは「調整もうまくいっていたので残念ですが、試合ができることに感謝して自分の戦いをできるように集中したいと思います。相手がいればこその試合なので、アレキサンドラ選手に本当に感謝しています。切り替えて頑張ります」とコメントしている。
その他、RIZINライト級グランプリ1回戦も行われる。RISE世界トーナメント-61kg決勝で、梅野源治をKOし優勝した“ヴァンパイア・プリンス”白鳥大珠が、那須川天心戦をアピールしている“元K-1ファイター”大雅とRIZINキックボクシングルールで対決。天心と同門の白鳥を破れば天心戦へ近づくが、今の白鳥はかなり強く、大雅にとっては厳しい闘いになるだろう。
年末をにらんだ全13試合。出場選手全員がチャンスをつかみにいく。
(どら増田 / 写真・山内猛)