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オリックス担当記者が分析、連敗のまま前半戦終了の山岡泰輔「後半戦は巻き返します」

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山岡泰輔

 オリックス・バファローズが4年ぶりに前半戦を5割以上の貯金「2」、3位タイのAクラスで折り返した。先発ピッチャーで完投が1度もなく、吉田正尚を除く主砲は打率が2割台前半と低迷する中、吉田一将、山本由伸、増井浩俊ら12球団ナンバーワンを誇るリリーフ陣の頑張りが、今年のオリックスを大きく支えている。

▼7月3日〜11日 オリックス戦績

【対 千葉ロッテ 京セラドーム大阪】
7月3日
△アルバース 2-2 石川歩△
※延長12回
7月4日
○山本由伸(先発は金子千尋) 4-2 益田直也●(先発は有吉優樹)
7月5日
●山岡泰輔 2-5 唐川侑己○
【対 福岡ソフトバンク ほっともっとフィールド神戸】
7月7日
雨天中止
【対 福岡ソフトバンク 京セラドーム大阪】
7月8日
●西勇輝 0-8 バンデンハーク○
【対 東北楽天 山形きらやかスタジアム】
7月10日
●山本由伸(先発はアルバース) 2-3 高梨雄平○(先発は美馬学)
【対 東北楽天 楽天生命パーク宮城】
7月11日
○金子千尋 8-3 辛島航●

※80試合39勝37敗4分のパ・リーグ3位。首位・西武と6.5ゲーム差。

 「前半戦は勝率5割でいいと思っていた」

 福良淳一監督は前半戦の総括でそう語ると、「チームはいい位置にいると思う。投手陣のうち終盤のリリーフは頑張ってくれたが、打線が誤算だった。後半戦は助っ人の2人(ロメロとマレーロ)に頑張ってもらいたい」と続け、野手陣…特に外国人の主砲2人に奮起を促していた。

 中継ぎ陣では吉田一が40試合登板の防御率1.73、“オリの神童”山本が35試合登板の防御率1.29、“新守護神”増井が38試合登板で防御率1.56の好成績。山本はホールドとHPで、増井はセーブでリーグトップを走っている。昨年セットアッパーとして活躍した近藤大亮も33試合、黒木優太も31試合に登板しており、後半戦や来季に向けた疲労が心配されるところ。

 先発陣では新外国人左腕のアルバースが9勝1敗の好成績でオールスターにも山本とともに監督推薦で選ばれた。(その他、増井、吉田正がファン投票で、安達了一がプラスワン投票で選出)これにルーキーの田嶋大樹が6勝、開幕投手を務めた西勇輝が5勝、エース金子千尋が4勝で続く。開幕から先発ローテを守っている中で不安なのは1勝5敗のディクソンと、シーズン前に自ら「今年は二桁以上勝ちます」と明言していた2勝8敗で、4月22日を最後に勝ちがなく連敗が続いている山岡泰輔である。

 前半戦、最後の登板となった5日の千葉ロッテ戦(京セラD)の山岡の姿を見て、気になったファンは多かったのではないだろうか。髪を刈り上げ、キャンプから貫いて来た明るい髪の色もおとなしくなっていたのだ。この試合も敗れてしまうのだが、これは新たな決意の表れか?本人に直接聞いてみた。

 「いや、予定通りです。夏は短くすると決めてたし、髪の色も黒じゃないんですよ!」

 本人にも伝えたが、正直、安心したというのが素直な感想。さらに、山岡は「勝ち負けでブレることはないので大丈夫です。後半戦はしっかり巻き返しますよ」と話をしてから笑顔でロッカールームに戻っていった。髪の色に関して言うと、後半戦が始まる頃には、またいい感じの色に変化しているのではないだろうか。山岡のチームに対する思いは本当に熱い。また考え方もユニークで、やることの全てが理にかなっている。なだけに、自分自身が6つもの借金を抱えているもどかしさは、前半戦が終わるまで払拭できなかった。前半戦終盤にリフレッシュさせる意味も込めて登録を抹消した田嶋や黒木とともに、山岡も一度リセットした状態で後半戦を迎えてくれるはずだ。

 山岡がシーズン前に掲げたいくつかの目標をひとつでも多く達成すれば、チームは優勝の現実味を帯びてくる。もちろんそれには打線…特に大砲の奮起も不可欠となる。新戦力も入って来る後半戦はスタートダッシュに成功したい。

取材・文 / どら増田
写真 / 垪和さえ

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