前走のオーシャンSは1番人気を裏切る10着。だが、堀調教師に悲観の色は見られない。「久々でまだ完調ではなかったし、緩い馬場もこたえた。それでも、差は少し(0秒3)。決して悪い内容ではなかった。もともと高松宮記念に100%になるようにという気持ちで仕上げてきたから」
当然、1度叩かれた上積みは十分。19日に行われた1週前の追い切りではWコースで6F84秒1、上がり3F41秒3→14秒2(馬なり)をマーク。馬体が引き締まり、外ラチ沿いを気持ちよさそうに走っていた。「息をつくることが目的だったから長めからいったが、いい感じだった。体は絞れているし、気持ちも前向き。心配していた反動が見られなかったのは何よりだね」とトレーナーは納得の表情だった。
明けて6歳とはいえ、南半球産の遅生まれで、実質は5歳半。まだ老け込む年ではない。「春の大目標だし、悔いのない仕上げをしたつもり。良馬場でやれればチャンスはある」と悲願の金メダル奪取へ力強く結んだ。
【最終追いVTR】Wコースでポパイザセーラマン(古馬500万)と併せ馬。5Fで3馬身先行し、4角で僚馬と合体。直線、追われてからの反応が鈍く、手応えで格下の併走馬に見劣った。かろうじて最後はクビ差抜け出したが、やや不安の残る内容で、この後の変わり身がカギになる。