京太郎は9月19日、WBC世界ヘビー級15位のチャウンシー・ウェリバー(米国)を3-0の判定で下し、デビュー以来5連勝を飾った。
この結果、京太郎は東洋太平洋ヘビー級2位、WBC同級15位にランクインした。日本人で主要団体の同級世界ランクに入るのは、史上初の快挙。
京太郎の次戦は大みそかに予定され、陣営では東洋太平洋同級3位のソニービル・ウィリアムズ(ニュージーランド)との空位の同級王座決定戦を軸に検討しているが、新たなビッグマッチも浮上した。
陣営はダメ元で、WBC同級王者のビタリ・クリチコ(ウクライナ)にオファーを出すことを明言。また、IBFでミドル、スーパーミドル、クルーザーの3階級を世界で制したジェームズ・トニー(米国)との対戦も視野に入れた。
クリチコは9月8日(日本時間9日)に9度目の王座防衛に成功したが、政界進出をもくろんでおり、引退が濃厚な情勢。だが、突破口が開ければ、大みそかに日本人として初めての同級での世界挑戦が実現する。
クリチコにしても、トニーにしても、対戦にこぎつけるためには、ビッグマネーが必要。しかし、それはテレビ放映権料でクリアできそうな様相でもある。
TBSは大みそかに、ミニマム級で世界2団体統一王者となった井岡一翔(23=井岡)の試合を2年連続で放送することを内定済み。昨年末は紅白の裏番組だった「ビートたけしの勝手にスポーツ国民栄誉SHOW2011豪華アスリート総登場5時間半生放送SP」の枠内で、井岡の世界戦がオンエアされた。今年、ボクシング中継が「単独」で、紅白の裏番組に抜てきされれば、潤沢な資金が用意できる。
京太郎の試合は井岡のアンダーカードに予定されており、TBSとの交渉がうまくいけば、ビッグマッチ実現も十分可能だ。思えば、京太郎は10年大みそかには格闘技イベント「Dynamite!!」で、同局の紅白の裏に登場している。2年の月日を経て、ボクシングに舞台を変えて、再び紅白の裏を彩ることになれば、これは壮大なドラマとなる。
(落合一郎)
*写真中央