能見氏は野球解説者・野村弘樹氏(元横浜)と共に本動画に登場し、WBC(3月8~22日)にも出場した村上の今季を展望。その中で、野村氏が「去年終わってね、王さん(ソフトバンク・王貞治球団会長)のコメントがあったんですよ。『これからがいばらの道だ』っていう」と口にしたことをきっかけに能見氏は苦戦予想を語った。
村上は昨季「.318・56本・134打点」と、王会長が保持していた日本選手最多シーズン本塁打記録(55本)を破って三冠王を獲得。ファンから“村神様”という呼び名をつけられるほどの驚異的な数字を残した。ただ、王会長は昨年10月、村上の活躍を祝福しつつも「逆に彼はここからはいばらの道でしょうね。周りの人はすぐ60本台とか、話はいくと思うんですよ。相手も警戒するしなかなか難しい」と心配も口にしたことが伝えられている。
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王会長のコメントに野村氏が触れたことを受け、田中アナは「いばらの道になる可能性がある理由は能見さんなんとなく分かりますか?」と質問。能見氏は「三冠王の目線で見られるハードルが上がっているというところと、本人もそこの成績を基準にするのでそのへんはやっぱり…」と、王会長と同様に昨季成績が重荷になるのではという見解を示した。
能見氏は続けて「去年の良かった自分を見てしまうので、そうなるとズレは必ず出る」とコメント。昨季の自分との比較は、力みや焦りといった形で打撃に悪影響を及ぼす可能性があると指摘した。
村上は開幕前に行われたWBCでは「.231・1本・6打点」と苦戦し、準々決勝・イタリア戦からは4番も外されている。WBCでの印象について田中アナから聞かれた能見氏は「印象が良くないのは良くないですね」、「村上選手の構え、去年と比べるとどっしりじゃなくて、全部に力が入ってるように見える」と、力みからか打撃フォームがガチガチになっている印象を抱いたと語った。
能見氏の発言を受け、ネット上には「さすがに去年の数字を超えるのは相当厳しいと思う」、「調子上がらない、何か変えなきゃって感じでドツボにはまるとキツいな」、「確かにWBCは終盤までずっと力んでたように見えた」、「開幕カードもイマイチだったし今年は試練の年になりそう」と同調の声が寄せられた。
「球界では記録的なシーズンを過ごした選手が、翌年大きく数字を落としてしまったケースが少なからず存在します。2013年にはヤクルト・バレンティンがプロ野球記録のシーズン60本塁打を放つも、翌2014年は相手チームからのマークが一段と厳しくなったこと、左アキレス腱痛に悩まされたことなどから31本塁打とほぼ半分の数字にとどまっています」(野球ライター)
村上は3月31日~4月2日の開幕カード・広島戦全試合に「4番・三塁」で先発したが、「.182・1本・2打点」とそれほど結果は残せず。WBCの不振を引きずっているような現状だが、ここから数字を持ち直していくことはできるのだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
田中大貴氏の公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/c/TDAthleteChannel