問題となっているのは、「2-3」と中日1点ビハインドの8回裏1死でのこと。打席の巨人・岡本和真は、中日3番手・清水達也が投じた7球目のフォークをスイング。打球は遊撃後方にフラフラと上がるフライとなったが、中日側はカリステ、岡林、左翼手・高松渡の3名が落下地点に入ろうとした。
この後、高松は交錯のリスクを察知したのか右方向へ動きながら減速したが、カリステと岡林はそのまま落下地点へ直進。カリステは背走、岡林は滑り込みながらスレスレですれ違うように落下地点に入ったが、お互いに打球は捕れず。落ちた打球が転々とする間に岡本に二塁まで進まれた(記録はカリステのエラー)。
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清水が後続を抑えたため失点につながらなかったが、ネット上には「危ないぶつかる!って背筋凍った」、「お互いあんまり前見てなかったのによくぶつからなかったな…」、「打球を意識し過ぎて声かけとかも上手くいかなかったんだろうか」、「カリステも岡林も責められないが、最悪今季絶望の大怪我もあり得たしマジで注意してくれ」と、肝を冷やしたファンのコメントが寄せられた。
「野球の試合では右中間・左中間や内外野間に上がった打球を捕ろうとした選手同士が交錯してしまうアクシデントが毎年少なからず起こっています。昨年は3月30日・ソフトバンク対ロッテ戦で、落下地点に走ったソフトバンク左翼・栗原陵矢がスライディング捕球を試みた中堅・上林誠知と交錯。足を刈られる形になった栗原は左膝前十字靱帯断裂などの大けがをし、残りシーズンを全て棒に振っています」(野球ライター)
今回交錯しかけた2名は岡林が昨季最多安打(161安打)を獲得した主力で、カリステも内外野複数ポジションを守れるユーティリティ性が期待される新助っ人。どちらも大けがなら大きな戦力ダウンとなっていただけに、交錯“未遂”で終わったのは不幸中の幸いだったようだ。
文 / 柴田雅人