「明日は楽しいゲームができるようにする!」
“新庄劇場”が予告されていたのだ。
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それが「三塁・清宮」だとしたら、物足りない気もするが? いや、機動力に活路を見出し、スリリングな展開にしようとしていたのだ。
「17日は不運な場面もありました。1点ビハインドで迎えた3回、二死一、二塁で打者・今川優馬の打球が左翼線に飛んだんですが、ボールがファウルゾーンのフェンスとグラウンド床面の隙間に挟まってしまいました。審判団が協議した結果、今川の三塁打は『二塁打』とされ、逆転の2人目のホームインは取り消しとなりました」(プロ野球解説者)
「不運」は、18日も見られた。
4回二死、上川畑大悟の右前打で二塁走者の近藤健介がホームを突いた。しかし、バックホームされた送球を楽天捕手・炭谷銀仁朗が捕球するにあたって、体を右方向に動かした。タッチアウトがコールされたが、新庄監督は「走路を塞いだ」とし、リプレー検証を求めた。こちらもコリジョンルールが適用されず、得点とはならなかった。
そんな不運を払拭しようとしたのが、「新庄劇場」だった。
「0対1」で迎えた7回だった。一死二、三塁の場面で「スクイズ」のサインが送られた。三塁走者はホームインしたが、新庄監督は天を仰いだ。その仕草を見て、二塁走者も突入させるツーラン・スクイズが失敗したことが分かった。
「二塁走者のアルカンタラがサインを見ていなかったようですね。三塁ベースの手前でスピードを緩めてしまいました」(地元メディア)
新庄劇場は不発に終わった。だが、アルカンタラが本塁に突入していたら、たとえアウトでも、球場は盛り上がっていたはずだ。
また、チーム関係者によれば、日中の新庄監督は高校野球をテレビ観戦しているという。お目当ての球児がいるのかと思ったが、そうではなかった。戦略面で「参考になる」と言って、メモを取っているそうだ。
「大阪桐蔭と下関国際の試合に見入っていました。大阪桐蔭の送りバントが小飛球になって、トリプルプレーが成立しましたよね。その場面に唸っていました」(関係者)
珍しいトリプルプレーの成立に対してではない。失敗したが、大阪桐蔭の作戦に興味を示していたという。
小飛球となったバントは、投手と内野手の間に落とそうとしたもので、「成功していたら、打者走者もセーフになって、相手守備陣に与える精神的ダメージも大きい」と話していたそうだ。
ツーラン・スクイズも相手陣営を揺さぶる狙いもあったのかもしれない。BIGBOSSが“メモ魔”だとは知らなかった。演者がカントクの意向を具現できるようになれば、上位浮上となるのだが…。(スポーツライター・飯山満)