報道によると、24日に取材に応じた王会長は、日本ハム・新庄剛志監督が23日に開幕投手として起用することを公表したドラ8・22歳の北山亘基について「俺も見たことないんだよ」と率直にコメント。その一方で、「相手の都合だから、我々がどうこう言うことではない。そりゃ良くなきゃ開幕投げないでしょう」と一定の理解を示したという。
新庄監督の北山抜擢については、前日23日に藤本博史監督が「大事にいくんじゃなくて積極的に、1回でつぶすよくらいの気持ちで行ってもらいたい」と怒りをにじませたようなコメントを残したことが伝えられている。ただ、王会長は藤本監督とは違い、新庄監督の奇策に特に不快感などは抱いてはいないようだ。
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この王会長のコメントを受け、ネット上には「藤本監督が不満げだった分、王さんの冷静さが際立つな」、「あんまり知らないとはしつつも、根拠があっての抜擢だろうって言えるのは懐が深いな」と驚きの声が寄せられた。一方、「開幕投手は格が必要とか言ってた監督時代から比べたら相当丸くなったな」、「今回は特に何とも思ってないようだけど、26年前の王さんだったら確実にブチ切れてただろうな」と過去発言を思い返すコメントも多数みられた。
「王会長はダイエー監督時代の1996年、エース・伊良部秀輝さんの故障などもあり前年『8勝9敗・防御率3.52』だった園川一美氏を開幕起用してきたロッテに対し、『開幕投手には格というものがあるだろう』と激怒。この発言は各メディアがこぞって取り上げるなど物議を醸しています。そのため、当時を知るファンの間からは、『我々がどうこう言うことではない』という冷静なコメントを意外に感じたという意見も少なからず挙がっています」(野球ライター)
24日の報道では「新庄監督は刺激を与えてくれて新しい波を起こしていて、球界自体にはプラスだと思います」と、グラウンド内外で話題を集める新庄監督を好意的に見ていることも伝えられている王監督。今回の北山抜擢も、多くのファンの注目を集めるいい策と考えているようだ。
文 / 柴田雅人