今回の放送休止との関連が取り沙汰されているのが、8月に放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送と青少年に関する委員会(青少年委員会)」が発表した「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティ番組」の審議入りだ。この動きは特定の番組の特定の表現が問題になったわけではない。ただ、真っ先に「笑ってはいけない」の罰ゲームを思い出したネットユーザーも多いようだ。
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罰ゲームの一つ、ケツバットの痛みについては、出演者の一人であるココリコの遠藤章造と番組の名物スタッフのヘイポーこと斉藤敏豪氏が2017年のイベントで、「本当は痛くないんでしょ?って聞かれるけど、本当に痛い。お尻がミミズ腫れになる」といった裏話を話している。
また別の罰ゲーム、タイキックは同年末の番組で、ベッキーが「ゲス不倫」のミソギ的に受けて物議を醸し出した。
さらに、同番組ではプロレスラーの蝶野正洋氏による「蝶野ビンタ」が恒例となっている。ただ、こちらに関しては、本人がネット記事のインタビューで、「本意ではないが、みんなに楽しんでもらっているということで割り切ってやっている」と答えている。それでも、月亭方正(元・山崎邦正)へのビンタは毎年続いていた。
もちろん、これらの演出は笑いを巻き起こす前提で行われているのだろうが、露骨な暴力的な表現と取られてしまう可能性もあるだろう。
今回のBPO審議入りの話題を受け、ダウンタウン・松本人志は『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、「僕はどちらかと言うとBPO側」と笑いを交えながらコメントしていた。この番組は半年以上前から準備を行い、収録も数日間に渡って行われる。これまで松本はそうした長時間の拘束に不満を漏らすこともあった。さらにはマンネリ化などの指摘もかねてよりあった。さまざまな事情が合わさって放送休止の選択に至ったのかもしれない。