東京五輪・パラリンピックのパブリックビューイング会場として予定されていた東京・代々木公園が、一転してワクチン接種会場となることが分かった。これはもともと、同・築地市場跡地で来週からスタートする大規模接種会場が、6月いっぱいで五輪の車両基地になるために使えなくなることから、それに代わって活用する方針だという。
だが、この転用地は一般向けの接種ではなく、1回目に築地で受けた警察・消防関係者が2回目を受けるための場所。また、もともとPV会場のために設営中のプレハブや大型テントをそのまま使うとのことで、真夏の暑い中、温度管理が重要なワクチンのための冷蔵庫の搬入はどうするのかなど、問題は山積している。
代々木公園で有観客によるPVを行うために、利用者を立ち入り禁止にしてまで設営していたことも疑問だが、逆風を受けて接種会場に活用するという、とってつけたような施策を打ち出した小池都知事。そんな彼女に、玉川氏は「典型的な弥縫策(びぼうさく)」と“間に合わせの意図で講じる策”とバッサリ。
続けて、「都が所有している駒沢の体育館とか、わざわざ作らなくていい場所がいくつかある。それも今は休館していますから。そういうところで打つこともできたはずなのに、いきなり『築地でやります』でしょ?」と嘆き、「その築地も(6月いっぱいの)1か月だって言って、今度はこっちに批判があると、こっちでやりますでしょ。何やってるんだろうなと」と呆れた。
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さらに、同氏は「僕はずっとこれまで政府の対応を色々な形で批判してきましたけど、都も考えてみると、特に何かこれはすごいなということをやっていないですよね、小池さん主導で」と切り捨て、広島県や神戸市などの取り組みと比べながら、「そういうことも特に都としては打ち出せない。やっぱり危機対応能力ないんじゃないですか?小池さんって実は」と政治家としての資質に欠けると批判。
そして、「検査体制にしても接種体制にしても、結局はどこに住んでいるかで決まるんですよ、今。日本では」と持論を展開し、「だから、(コロナ対策を)誰がやっても同じではないんですね。市長にしろ、知事にしろ、総理大臣にしろ。誰がトップかということで大きく変わってくる。そこが肝だということを我々は思い知らされたということなんじゃないですか?」と名ばかりのリーダーを糾弾していた。