会見に出席した藤波は冒頭で、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、プロレス界にも自粛ムードが広がっていることに触れ、「これはプロレス界においても無視できない。世界的に広がりつつあること。そんな部分で重要視して監視しなければならない。ひとまず、今の状況の中では準備を進めていく」と語り、開催の可否については、後の状況を見ながら判断していくことになりそうだ。
4.17後楽園大会では、藤波、天山広吉、小島聡がトリオを結成。グレート・ムタ、白使、KAZMA SAKAMOTOのアメリカ遠征トリオと対戦する。4.19大阪大会では、藤波、越中詩郎、武藤敬司が、天山、小島、ヒロ斎藤のTEAM2000と対戦、蝶野正洋が特別レフェリーとして登場する。前回はヒロに加担し、藤波から3カウントを奪わせる暴挙に出た蝶野だが、「公平明瞭を第一にする」とした上で、「出場選手にはマスクを着用してもらいたい」と理不尽な要求を付け加えたコメントを寄せている。
ムタと白使は、1996年に新日本プロレス4.29東京ドーム大会で、アメリカ(ムタはWCW、白使はWWF)で一世を風靡した選手同士によるドリームマッチというシチュエーションで対戦。ムタが白使を大流血に追い込み完勝を収めている。ここにWWEに所属していたKAZMA SAKAMOTOがトリオを結成するのだが、どんな試合になるのか想像がつかない。
藤波は「あの試合はとても印象に残っている。あの時は対戦だったけど、今回はタッグを組むわけですから、今回は自分も飛び込んでみようと、ドラディションで組んでみました」と、ムタ&白使実現の経緯について語った。パートナーのテンコジについては、「ドラディションでは初めて2人とタッグを結成してみようかなと。僕も力が入るところ」と新日本プロレスから派遣されるテンコジに感慨深げな様子。
「プロレスファンにはいろいろな年齢層がいる。そういった方々にかつての良き時代、思い出を提供したい。ドラディションの大阪大会に武藤敬司が出るのは初めてだし、ムタと白使を組ませたらどうなるのかなと。今までにないカードを組みたかった」
ドラディションは毎回、「ファンが見たいもの」をテーマに大会を開催してきた。今年は藤波にとって、日本プロレスに入門して50周年の節目を迎えるが、炎の飛龍はファンのために、まだまだ燃え続けていく。
(どら増田)