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金縛りと心霊体験は、本当に無関係なのか?

 科学の発達した現在において、金縛りを心霊と結びつけることに抵抗のある人がいるのは事実だろう。でも、金縛りに遭う人は霊感があると信じる人もいる。また、金縛りに遭う人の中でも幽霊を見ない人もいる。

 金縛りは人それぞれであるが、筆者の場合には金縛りと心霊体験は無縁でない。思春期に筆者はよく金縛りに遭った。それは必ず昼寝をしている時だった。筆者が丸まって寝ていると、突然耳元で、ブーンという異音が聞こえてきたと思ったら、突然全身が固まってしまうのである。しかも、何トンもの物が全身に乗っかっている様な異常な圧迫感である。
 丸まっているから、金縛りを解くのも容易ではない。そのうえ耳元で女性の声で「懲らしめちゃうから」などと言われた時は、このまま殺されるのではないかという、強烈な恐怖心も生じた。
 この恐怖から逃れるようにと、必死に身体を起こす。そうすると、金縛りも解けるのである。

 次によく遭うようになったのが、20代後半の頃だった。そのときは夜に布団で横になっている時が多かった。
 筆者の場合は足元からだんだんと金縛りに掛かっていくようで、足元からじわりじわりと重たい物が全身を圧迫して身動きが取れなくなるのである。あるときなどは目を開けると、白い着物を着た老婆が白髪をざんばらにして、筆者を睨んで首を絞めながら、上に乗っかっていた時もあった。そのときはさすがに恐怖だった。その時も全身の力で起き上がると、ふっと金縛りが解け、老婆の姿も消えた。

 そのうちに筆者は金縛りに遭わない方法を考え出した。足元から上ってくる金縛りを上らせない方法である。これは、体調的に金縛りに遭いそうな時などに前もって行う。方法は簡単で、足をまっすぐにせずに、片方の足をもう片方の足の上に交差させるのである。足元から上ってくる金縛りも、これをやったとたんに、ぴたりと金縛りに遭わなくなった。
 筆者の場合は金縛りといえば、心霊的な体験が多く、金縛りとの関連も心霊的な意味合いでとる場合が多い。
 現在、医学的には金縛りのメカニズムも解明されてきつつある。睡眠麻痺と呼ばれるのがそうであり、浅い眠りの中で頭が起きていて、体が寝ているときなどに掛かりやすいといわれているが、一概に金縛りを全て医学的に解明するのは困難ではないだろうか。
(藤原真)

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