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転ぶと死ぬ 三年峠伝説

 三年峠伝説、という都市伝説がある。三年峠、三年坂という名の場所で転ぶと死ぬ、という伝説がいくつもあるのだ。

 この怖い三年峠伝説。似たような伝説がいくつかあり−−。

 ひとつは、朝鮮の昔話が日本の国語の教科書に採用されている。それによると、三年峠で転ぶと、「3年しか生きられない」のだそうだ。おじいさんが三年峠で転んでしまうのだが、逆転の発想で何度も転び6年、9年、…と寿命を延ばそうとする。果たしてその結末は…、というもの。

 次に、京都に三年坂がある。この三年坂伝説も、転ぶと三年目に死ぬという伝説である。もし転んでも、坂の上の瓢箪屋で瓢箪を買うと、死ななくても済む…という話があるようだ。
3つ目は、千代田区の霞ヶ関の官庁街にある財務省の横の坂は三年坂という名前だそうだ。この坂も、転ぶと大変なことになるが、そこの土を三度なめればいい…という言い伝えがあるそうだ。

 冒頭のおじいさんのやり方は、俄かに納得がいかない。どちらかというと、死にそうな時に転べば3年寿命が延びるのかなあ、という気がするのだが(笑)。

 さてさて、実際には、以下のような検証が出来そうである。

 「京都清水寺の近く三寧坂(三年坂)は、転ぶと3年以内に死ぬ、とも言われています。子安観音があって安産祈願の参道のため、妊婦さんが転ぶと大変なので注意を促したのでは、という俗説があります。1837年創業の瓢箪屋さんも実在するので、転んで心配な人は、お土産に瓢箪を買ってもいいのではないでしょうか」(都市伝説ライター)

 ネットを調べると、僧侶が転んでしまい哀れむ周囲の人にその僧侶が、「先も見えぬ人の命に、2年は生きられる保障がついた」と哄笑し、人々をいたく感心させた、という伝承があった。有難いお言葉である。

 霞ヶ関のほうの三年坂は、真相はどんなものなのだろう。

 「江戸以降、三年坂と名のつく坂が、都内にはたくさんあり、それぞれ、三年以内に死ぬ、とか怪我が三年治らない、などの三年坂伝説があり、伝播して同じような話が出来ていったのでしょう。同様に、転んだらすぐに土を舐めないと3年以内に死ぬ、という迷信も多いのですが、昭和初期には各地の三年坂とも周囲を森に囲まれた赤土のつるつるとすべりやすい坂で、およそ気をつけても必ず転ぶような事実があったそうです。なので、皆面白がってはやしたてたのかもしれませんよ」(郷土史家談)

 昭和由来かもしれない、というのが面白い。又、死ぬ、などと物騒なことを平気で言っても笑って済まされそうなのも昭和っぽい気がするのだが、いかがだろうか。

 転ぶと死ぬ場所…ちょっと怖くて興味をそそられる都市伝説スポットだ。

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