桜庭は15日のマヌーフ戦で人生最短の90秒でKO負け。右ハイキックをガードした際、左腕を負傷しノーコメントのまま病院に直行した。この日、笹原圭一イベントプロデューサー(EP)は、桜庭のケガの状況について「きょう精密検査を受けていただいているんですが、折れてるのは間違いない」と説明。現段階で全治は不明だという。
今後については「しっかり検査していただいて、けがを治してもらうのが先決。悔しい思いがあれば練習するでしょう。ケガを治したらすぐ(復帰)って感じだと思います」とあらためて桜庭の引退を否定した。
だが、38歳という年齢も考慮し「9月に間に合わせてとは思ってません。年末、来年もあるので」と復帰時期は自己判断に委ねる。また、復帰戦の相手には、秋山成勲、田村潔司、ヴァンダレイ・シウバ、クロン・グレイシーなどが浮上しており、ベルト戦線に絡んでいく可能性は低い。
一方、桜庭が破れたミドル級GPに目を向けると、ベスト4に残ったのはマヌーフ、ホナウド・ジャカレイ、セルグ“弁慶”ガレシック、ゲガール・ムサシ。まさに“外国人天国”と化したことに「残念ですが、それも現実」と嘆いていた。
ミドル級初代王者は外国人選手になることとなった。そこでDREAMサイドは、早くもベルト奪還プランを画策している。
笹原EPが言う。「秋山選手は挑戦者にふさわしい選手だと思うし、力を持っている。挑戦させたい。田村選手に関しても挑戦はありうる」
鼻骨骨折によりミドル級GPを欠場した秋山、右5中手骨骨折により2回戦を欠場した田村を“外国人ハンター”として白羽の矢を立てた。
それだけではない。「秋山選手は挑戦する前に一度ハードルを超えなきゃならない。どっちが上とか下とかないですけど、最後は『ベルト挑戦権を懸けて』っていうこともあり得る」(笹原EP)
ミドル級日本のエース桜庭のタイトル戦線離脱でにわかに浮上してきた次期エース争い。今後の2人の活躍に注目が集まる。