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良質なタンパク質摂取がカギ 川島なお美も患った再発率が高い「肝内胆管がん」を知る(2)

 肝内胆管癌は、肝臓で作られる胆汁を十二腸へ流す胆道の上皮(胆管)から発生する悪性腫瘍・癌を指す。進行すると腹痛や全身のだるさなどが症状として表れ、リンパ節への転移などが見受けられる場合が多い。
 一般的に「胆管癌」という場合には、肝外胆管の上皮に発生した悪性腫瘍を指し、「肝内胆管癌」と「肝外胆管癌」の2種類に分けられる。肝内胆管癌は、肝臓にできる癌として肝細胞癌(略して肝癌)と一緒に取り扱われることが多い。

 また同じような「胆嚢(たんのう)癌」もある。胆嚢は胆管から分岐した胆汁を濃縮して貯めておく器官で、胆嚢にできる癌と合わせて「胆道癌」と呼称することもある。
 2011年の癌統計(癌研調べ)によれば、胆嚢、胆癌の死亡者は約1万8000人、死亡率は人口10万人あたり144人、年間の罹患率と死亡率がほぼ同じくらで、やはり発生率は低いものの治りにくく、死亡につながりやすい悪性腫瘍であることを示している。
 罹患者は60歳以上に多く、結石、胆管炎、肥満などがリスク要因になるとされる。

 前述の通り、初期症状は皮膚や白目が黄色くなる「黄疸」が現れたり、「白い便」が見られることがある。これは癌が増殖して胆管が詰まり、胆汁の流れがせき止られるために起きる。ただし、粘膜に染み込むように広がるタイプの癌では詰まらない場合もあり、必ず黄疸が現れるとは限らないという。
 他に症状として現れるのが「黄疸尿」(尿の色が、茶色っぽく濃くなる)や「かゆみ」(黄疸の発症に伴って胆汁中の胆汁酸と言う物質がビルビンと言う黄色の色素と一緒に血管内を逆流するため)などだ。

 診断は、超音波、CT、MRIなどの腫瘍マーカーなどによって行われる。もちろん黄疸があれば、溜まった胆汁を吸出することが急がれる。
 しかし問題は、癌病変を外科手術で完全に摘出できれば、完治も期待できるが、周辺に重要な血管や臓器がいくつもあるため、部位と範囲によっては手術(切除)が難しいケースも多いことだ。手術ができない場合は放射線療法や化学療法が試みられることもあるが、まだ切除以外の療法は確かな有効性が認められていないのが現状だいう。

 こうした病気を未然に防ぐための、普段からの心掛けはどうあるべきか。
 新潟大学病院の元管理栄養士・料理研究家の林康子さんはこう言う。
 「肝臓に良い食事療法が効果を生みます。規則正しい食生活が前提になりますが、適度な糖分も重要。脂肪がつかないようにと、糖分を抑える傾向にありますが、糖分をあまり抑えてしまうと肝機能に支障を来たします。といっても、甘いものを摂取するのではなく、料理に組み込むことで摂取するのが理想で、玉子焼きや煮物などの砂糖を入れる料理が効果的です。あとは肉や魚、穀物、乳製品など、良質なたんぱく質を摂取することが大事になります」

 川島さんの場合、毎年1回必ず受けている人間ドックが早期発見に繋がった。やはり、定期健診などを真面目に受け、また普段から食生活など生活習慣を正す努力が、大病を回避することに繋がるのだ。

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