セ・リーグでは、横浜のドラフト1位、松本啓二朗に注目が集まっている。
松本は、早稲田大学で1年からレギュラーの座を獲得。大学通算105安打を記録した。上田氏によれば、「バッティングもいいし、足も速い。ヤクルトの青木(宣親)とよく似たタイプで“青木二世”と呼ばれている」という。
オープン戦では全19試合に1番・中堅で出場した。「野手でいきなり1軍に入ってポジションを取るっていうのは大変なこと。どこの球団でも(レギュラーは)決まっているが、横浜は層が薄いから、試合に出られるチャンスはある」と高く評価する。
投手では、2年目の由規(ヤクルト)が有力だ。昨シーズンは新人王規定投球回ギリギリの29回2/3だった。
「新人王資格の30イニングを投げさせなかったということは、首脳陣がそれだけ期待している証拠でもある。新人王を獲れるような素材だと見ているんだろう。高田監督が『(2年目こそ確実に新人王を)狙いなさい』と配慮したのではないか」と上田氏は見ている。
パ・リーグでは、ソフトバンクの巽真悟投手に注目だ。現在、開幕1軍の当落線上にいる。
「1位で獲ったということは即戦力とみてほぼ間違いない。(ローテーションが)空いてる時、中継ぎで試して、(結果が)良ければ先発で使う。いろいろ試してから、ローテーションに入れるケースがある」(上田氏)
そして、上田氏が期待しているのが、楽天の井坂亮平投手。150キロを超す直球が最大の武器で、「初めてのプロのキャンプで、どれだけコントロールがついたか。いくら球が速くても、コントロールがよくないとフォアボールで自滅する。150キロ近い球でも真ん中に投げたら打たれる」と制球力の向上を課題にあげる。「球速は常時145〜6キロ出ているし、大学時代よりコントロールもよくなった。今は肘の状態に不安があるらしいが、それが解消すればローテーションの一角を担える投手だ」