そこで、薬局で簡単に手に入る『妊娠検査薬』だ。病院を訪れなくても自宅で手軽に検査できるとあって、最近ではさまざまな種類の商品が発売されている。しかし、きちんとした使い方をしないと誤った結果が出ることもあるので、注意が必要だ。
妊娠検査薬を選ぶ際に、まず注意しなければならないのが使用時期だ。一般的には“生理予定日の1週間後”が基本となるが、商品によって異なるので、自分が購入した商品の説明書をよく確認しておこう。よくありがちなのが、妊娠判定の確認を焦るあまり、フライングで検査して、妊娠しているのに陰性が出てしまうケース。こうなると、再度時間を置いて検査し直さなければならないので、くれぐれも検査時期は間違わないように。
妊娠検査薬は、受精卵が子宮に着床すると分泌される“hCGホルモン”が尿中に溶け出ているかどうかを検出する。検出に十分な分泌があるのは、だいたい性行為から“3週間後”といわれている。これ以降に検査して陰性ならば、妊娠していないと考えていいだろう。
ほとんどの検査薬は尿をかけたあと表示される“縦線”の数や有無によって妊娠しているかどうかが分かる仕組みになっているが、まれに横線が出て迷うことがある。このような場合は、判定中なのでそのまましばらく置いた方がいい。検査薬は陽性であれば縦線が出るようになっている。判断薬が塗ってあるのは縦線の部分のみなので、その部分が反応していなければ、たとえ横線が出ても陰性と考えていいだろう。
間違いやすいのはグレーの“蒸発線”だ。これは薬剤が塗られた部分が色を出さずに浮かび上がるもので、ハッキリと着色されたものではない。この場合は、ほとんどが陰性。しかし、少しでも色味がある場合は、薄い陽性反応の可能性もあるので、後日、再検査した方がいいだろう。
最近では判定線の薄さなどから結果に迷ってしまう人のために、『+』と『−』で判定するデジタル式もある。また、生理予定日の1週間後からでなく、生理予定日や予定日前から検査できる“早期妊娠検査薬”も発売されている。
間違った使い方は結果的に検査薬が無駄になるだけでなく、誤った結果を招くことになる。くれぐれも購入後はきちんと説明書を読み、正しく使用したい。