しっかりと感じてはいるのだが、大和撫子の慎みを忘れてはならじとばかりに、控えめなあえぎ声で悶える女性。そんな健気な姿を前にすれば、我々のペニスは硬度を増すに違いない。
「あえぎ声のおとなしさを調査したところ、山口県の女性がトップでした。しかも彼女たちは、ただ静かなだけではなくて、男性がイキかけている気配を感じ取ると、『イッて! イッて!』と射精に気配りしながらよがるんですよ」(色川氏)
前出の矢野氏によれば、山口県の女性のハイレベルな心遣いは特筆ものだ。
「明治以来、8人もの総理大臣を出している山口県は、極めて保守的な地域です。男尊女卑の歴史が続く中で、山口の男性は夫婦喧嘩をしても自分からはそう簡単に謝りません。山口県の妻は、夫を立てる気配り上手でないと務まらないんです」
続いて、あえぎ声がおとなしいランキング2位は、愛知県。一世を風靡した「名古屋嬢」や豪勢な嫁入りなどで、愛知県の女性にはゴージャスなイメージがつきまとうが、セックス時の振る舞いは正反対なのだとか。
「あまりにあえぎ声が小さいために、『感じていないのでは?』と勘違いする男性も多いんです。実は感じすぎてしまって酸欠になっている場合もありますから、注意が必要ですね。3位の栃木県の女性は、几帳面な性格なのか、『アン、アン、アン』と3拍子でテンポよくあえぐパターンが多く見られます」(色川氏)
ここで1位の山口県に目を戻すと、そのお隣もあえぎ声は控えめだ。
「島根県の女性は恥ずかしがり屋で、『んん……』とわずかにあえぐ程度。声を出すように男性側から求められてようやく『イキませ〜!』と大胆によがれる慎重派ですよ。ただクンニが好きな女性が多いランキングでは1位ですから、根っこはスケベです。広島県の女性は気が強く、ベッドや布団の端をきつく噛んでイキ声を我慢しがちです。しかし、耐えきれなくなると、素直に『イクが〜、イクが〜』とよがりますよ。中国地方の5県の中で、頭一つ抜き出た好色性を誇るのが、岡山県の女性です。男好きの県民性でセックスは大好きですが、感じていないと露骨に黙りますね」(同)
青森県と神奈川県の女性は、島根県の女性とイキ声のタイプが似ているようだ。
「青森県の女性は、『あん』『うん』といった、シンプルなあえぎ声で、絶頂時は『イキます』と告知して、腰を大きく踊らせますね。膣の収縮が激しいタイプの女性が多いようです。神奈川県の女性は、恥ずかしがり屋なのか、セックス中のイキ声は、控えめな人が多い。しかし、焦らされると燃え狂ってしまう性分で、『イヤ〜ン』と恥じらいながらよがって、股間をビショ濡れにしてしまうんですよ」(同)
小さなイキ声の枠で、最後に紹介するのは群馬県だ。「カカア天下」で名高い地域である。
「平坦な土地の少ない群馬では、古くから養蚕や絹織物の生産が発達してきましたが、これは主に女性の仕事。女房が働いている間、亭主はなにをしていたかというと、赤ん坊をおぶったままバクチに興じていたんですよ。これでは、群馬の女性がか弱くなろうはずがありませんよ」(矢野氏)
色川氏によれば、群馬県の女性は「うん、うん」と小さくあえぐだけで、男性の腕や布団を強く噛みながら、はしたない声を出すのをひたすら我慢するのだという。甲斐性のない群馬男のペニスで、イカされてたまるかという反骨心の表れなのだろうか。