長瀬が今年11月の誕生日で40歳になると、メンバーの4人全員が40の大台に乗る。それでも、最年長のリーダー・城島茂とは8歳の年齢差。2人が初めて会ったとき、長瀬はまだ小学生で、ランドセルを背負っていた。そのため、城島はまだ保護者感覚を失っていない。出会いから30年ほど経った今なお、叱ることができないという。
長瀬には、人から怒りの感情を奪う気質がある。濃厚な顔立ちと広い肩幅、長身に長い足。カッコよすぎる容貌と反して、俗にいう天然ボケの要素が多すぎるからだ。目を疑うような決定的瞬間に立ち会った1人が、親友のKinKi Kids・堂本光一だ。
2人が10代だったころ、高額なカメラをジャニー喜多川社長に与えてもらった。それでお互いを撮り合うことにハマり、カメラをスタンドに立てて、長回しをしたことがある。そこに映っているのは、キッチンからお菓子の箱を持ってきて、ソファに座って食べはじめた長瀬の姿。およそ5分、画変わりしない静寂の時間が過ぎた。次の瞬間、不思議そうに箱を見た長瀬は、叫んだ。「ドッグフードだーっ!」。すでに、犬のえさを半分も平らげたあとだった。
“読み間違いキング”でもある。麻婆茄子を「あさばばなす」と読み、フジテレビ系ニュース番組『FNNレインボー発』を、「レインボ・一発」(れいんぼ・いっぱつ)と読んだこともある。さらに、テレビ朝日系のニュース番組で夕刊紙を紹介するコーナー『はーい、夕刊』を、「はーい、タモリ」と読み、「夕刊」を「夕」「モ」「リ」に分解するミラクルを起こしている。
30代最後となる今年は、メンバーから山口達也が脱退して、まさかの4人体制になったTOKIO。来年はデビュー25周年のメモリアル。女の気配がまるでない長瀬は、15年冬に飼いはじめたノルウェージャンフォレストキャットの“ミーちゃん”に目じりが下がりっぱなしだとか。フルネーム、ミツコ・デラックス。“彼女”が、長瀬の愛すべき同居相手で、大きな癒しとなっているようだ。
当分、結婚はなさそうだ。