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西武、「危険・事故防止のため」本拠地でのファンサービス禁止を発表するもファンからは意外な反応

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山川穂高

 プロ野球・埼玉西武ライオンズが公式サイト上に掲載した発表が、プロ野球ファンを中心に話題を呼んでいる。

 話題となっているのは、球団が5日に掲載した『メットライフドームエリア内ファンサービスについて』という発表文。その内容は「危険・事故防止のため、駐車場内・階段付近でのサイン、写真撮影、プレゼント受け取りなどメットライフドームエリアではファンサービスはお断りすることといたしました。また、駐車場内の入庫待ち、出庫待ちも禁止とさせていただきます。ファンの皆さまのご理解、ご協力をお願いいたします」というものであった。

 急なタイミングでの発表ということで、大きな反発を呼んでもおかしくはなさそうなこの一件。ただ、意外にも、ファンの間からは「球団が冷たいと思われそうだけど、選手の安全を考えると何とも言い難い」、「実際に何らかの迷惑行為があったってことだし、まあしょうがないよな」、「そういえば、去年の今頃も騒ぎが起こってたなあ」といった理解の声の方が多く挙がっている。

 今回の舞台となった同球場では、昨年7月31日の試合後に、観客の一人がハイタッチに乗じ、チームの主砲・山川穂高が首にかけていたタオルを抜き取るという迷惑行為が発生。一連の流れを映した動画がネット上で拡散されたことで、テレビのワイドショーなどでも報じられる騒動に発展している。

 2017年に『勝利時における選手ハイタッチに関するお願い』という注意文を出していた球団は、前述の騒動が起こった翌日に、『勝利時における選手ハイタッチでの選手との接触に関わるお願い』という一文を掲載し、改めてファンに注意喚起を働きかけている。しかし、今回“強硬姿勢”に出たところを見ると、残念ながら、全てのファンが球団の訴えを聞き入れた訳ではなかったようだ。

 中日・松坂大輔の“右肩破壊”を筆頭に、過剰なサイン要求や身勝手な暴言など、今年も各地で頻発している一部の迷惑・悪質行為。こうした現状を考えると、今回の一件に「やっぱりな」、「致し方ない」といった反応が寄せられるのも不思議ではないのかもしれない。

 ただ、前述した声の中には、「このままだとウチだけじゃなく全球団ファンサービス禁止になるぞ」といった危惧も少なからず含まれている。もし、現状が変わらないようなら、この指摘通りに、規制が強化される可能性も少なくはないだろう。

文 / 柴田雅人

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