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専門医に聞け! Q&A がん治療「水素温熱免疫療法」に注目

 Q:66歳になる父に大腸がんが発見されました。肝臓に転移があり、現状では原発の大腸がんの手術は無理とのこと。他の病院も受診する予定ですし、手術、放射線、抗がん剤以外の療法も模索しています。よい療法があれば教えてください(30歳・税理士)。

 A:私のクリニックでは、世界初、「水素温熱免疫療法(超高濃度水素水を用いた温熱免疫療法)」ができる施設を併設しています。
 超高濃度水素水は還元力に優れています。還元とは酸化と反対の働きのこと。全ての病気の背景には炎症(体の酸化)があります。
 炎症は酸素が付いて燃えて(酸化して)しまっている状態ですが、還元はそれを正常に戻す作用を示します。つまり、還元することによりさまざまな病気が改善する可能性があります。
 がん細胞は熱に弱く39℃以上で死滅しますので、39℃以上を目標に体温を上げるとよいのです。

●水素温熱免疫療法とは
 では、深部体温を39℃以上に上げるにはどうしたらよいでしょうか。実は、やみくもに熱い湯に温浴しても、体内深部温度を上昇させることはできません。熱い湯が皮膚に触れると、体はその奥が酸化(やけど)するのを防ぐために防御反応を起こします。つまり、皮下組織の血管が収縮し、皮膚の表面の酸化だけですまそうとします。だから、普通に入浴しても、体の深部はなかなか温まりません。
 それに対し、超高濃度水素水の温熱療法なら湯そのものに還元力があるので、皮膚は“酸化の危険”を脳に知らせません。そのため、熱や酸化に対する体の防御反応が起きないのです。
 さらに、同じ42℃の湯でも体感温度が低いので、高齢者や体力が弱った方でも比較的楽に体の深部を温めることが可能です。つまり、体の酸化を促すことなく、深部の病巣や骨までも効果的に温めることができるのです。
 この治療はすでに実績があります。研究段階では80名のがん患者がこの治療を受け、40名が著しく改善、79名の方はがんの進行を遅らせることができました。また、一時的にでも腫瘍マーカーが低下した方は80名中79名でした。
 通常の温浴で使われる40℃前後の湯の状態で、超高濃度水素水を安定供給させることは従来の技術では困難でした。それを独自の技術で解決し、世界初の水素温熱免疫療法が誕生しました。
 治療は、20分ほど超高濃度水素水の湯で満たされた治療槽につかるだけ。研究段階では、事故や副作用もありませんでしたし、他のどんな療法とも併用できます。選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。

首藤紳介氏(表参道首藤クリニック院長)
 久留米大学病院小児科、大分こども病院、聖マリア病院、湯島清水坂クリニック等の勤務を経て、表参道首藤クリニック院長。自然療法や代替医療をはじめ、水素温熱免疫療法や再生医療(臍帯血幹細胞治療)などの高度先進医療を実践。

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