「蛙男」とは岡田氏のこと。全国紙の政治部記者によると、筋金入りの堅物で知られる同氏は、カエルの置き物やグッズを収集する趣味を持っているという。
「一般には知られていないかもしれないが、永田町では有名な話。海外に行くたびカエルグッズを買いあさり、『いいカエルを手に入れた』とニンマリしている。変わっているのは、なぜカエルなのかという理由。海外に出かけたとき、自分用のお土産を最初から『カエル』と決めておけば迷わずに済むから…なんだとさ」(同記者)
なんと味気ない趣味なのだろうか。今年3月に東南アジア各国を訪問した際も、ベトナム、インドネシアで数百円〜数千円のカエルの置き物を購入。しかも、同行した議員の加勢を得て4割引に値切ることに成功している。
さらに、シンガポールでは政治家らしからぬケチケチエピソードを残した。「宿泊したホテルで為替レートを計算せずカエルの置き物を購入したところ、日本円で約35万円と分かり即返品した。政治家が買う置き物としてはそう高くはないけれど、岡田さんは政治家には珍しく高価なモノはNGだから」と前出の記者。自宅に陳列するコレクションの中では、価格が安くて存在感のあるヤツがお気に入りらしい。
ちなみに父・卓也氏はイオングループ相談役で兄・元也氏は現社長という創業家。いまでこそ全国津々浦々に店舗展開する巨大スーパーにのし上がったが、その「1円でも安く」というディスカウント・プライス精神は克也氏にもしみついているようだ。
一方の「宇宙人」はご存じ鳩山氏である。父方の祖父に鳩山一郎元首相、母方の祖父にブリヂストン創業者の石橋正二郎氏を持つ政界のサラブレッド。しかし自民党を飛び出して1999年秋に民主党代表に就任すると、いまひとつパッとしないキャラクターが浮かび上がった。これはどげんかせんといかん、と2001年、党が国民に親しまれるキャラとして考案したのが「宇宙人ユッキー」である。
永田町関係者は「異様に目がギョロっとしていて、思い返すも不気味なキャラでした。自民党は小泉劇場が始まっていましたから、野党第一党としてのあせりもあったのでしょう。モデルは、米国基地で秘密裏に解剖されていたなどと騒がれた3頭身のインチキ宇宙人ですよ」と話す。
そのキャラを刷り込んだカラー名刺をあらためて見せてもらうと、おでこが異様に広く確かに気味が悪い。しかし、鳩山氏はこれが気に入ったようで「ことあるごとに『変人・小泉VS宇宙人・鳩山の戦いだ』などとはしゃいでいました」(前出の関係者)という。
07年12月に国会でUFO(未確認飛行物体)論争が過熱した際も、その存在を確認できていないとした政府答弁書について「まだ確認できていない飛行物体があるのは否定できない」と野党幹部なのに同調。さすがにマズいと思ったのか、「夢のある話だけどほとんどは錯覚」と付け加えた。
当時法相だった弟・邦夫氏(現総務相)は「兄とは子供のころUFOの話を随分した」と打ち明け、冗談交じりに「宇宙人の弟としては…」などとやったほどだ。
さて、「蛙男」と「宇宙人」は言いすぎにしてもキャラは相当濃いお二人。民主党は人材難だなどと言われるが、変人レベルでは小泉元首相が引退する自民党に負けていない。変人対決の行方に注目するとともに、その非常識力が“永田町の常識”をぶち破ることを期待したい。
○岡田氏別項
岡田氏はプロ野球でも独特の価値観を持つ。贔屓(ひいき)にするチームはなし。球場に足を運ぶこともないし、試合中継さえ見ないくせに、毎年4月にその年に応援する球団を決める。今年は昨年に続き楽天。野村克也監督と下の名前が同じことと、高額年俸の選手を獲らない球団運営に共鳴したという。質素倹約こそ最大の美学か。
民主党関係者は「支援者から献金も盆暮れの贈答品もいっさい受け取りません。バレンタインチョコも送り返しますから」と説明。良くも悪くも堅物なのは間違いない。
○鳩山氏別項
弟・邦夫氏と同じく由紀夫氏も蝶コレクター。しかし邦夫氏からは「兄は夜の蝶ばかり追いかけている」などと一段下に見られている。民主党関係者によると、実際は「奥さん大好き人間です」という。
最近、一部週刊誌で永田町女性秘書の話として「ネクタイのチョイスがスペイン系。靴下も灰色に緑の微生物がのたうっているような柄」と日本人離れしたセンスを指摘された。ダジャレ好きはつとに有名で、カラオケの十八番はいわくつきの「おふくろさん」だ。