「大会前、『ゴーゴー作戦』を公言しました。5連覇と95回大会をかけた言葉ですが、テレビ視聴者の関心を引くようなコメントを発するのは毎度のこと。今回、原監督の評価を上げたのは、敗戦後の『力負けではなく采配ミス』という発言です。選手のせいにすることなく、明るく、学生たちを労うような言動はさすがでした」(スポーツ紙記者)
原監督の今後については、今夏の参議院選挙を見据えた永田町のセンセイ方からも熱い視線が集まっている。
「例の日大騒動で、学校の部活動や体育指導の改善を急がなければなりません。指導者に権力を集中させない組織改革案が前倒しされることとなり、選挙の目玉公約にもなるでしょう。そうなると、改革に相応しいスポーツ界出身の有名人が必要です」(政治部記者)
元貴乃花親方の花田光司氏も騒がれているが、各所に敵だらけ。一方、一般にもファンの多い原監督のほうが“当選後の改革”も実行しやすいと言うわけだ。
もっとも、原監督の政界進出説が噂されたのは今回が初めてではない。かつては安倍晋三首相の三選を支持するような発言で周囲を驚かせたこともあったのだ。
「青学大の連勝がストップしたことで一区切りつき、個人として動きやすくなったのではないか。一時期は、力士の指導をしてみたいとも語っていましたし、サッカーや野球にも興味があるそうです」(同)
実際、箱根駅伝を見据えた昨秋の強化合宿中、原監督は近くのサッカー場や少年野球チームを覗き、「ねえ、陸上やらない?」と勧誘していた。半分は取材陣に対するパフォーマンスだったが、視野の広さも政治家向きといえる。
年明け早々、原監督を巡って、与野党の駆け引きが始まりそうだ。