「一時、参院選出馬への期待が膨らんだ時は、人も、カネも、マスコミも群がった。だが、出馬なしと分かった途端、潮が引くように消えた。中でも、最も厳しくなったのがカネの面ともっぱらです。そのカネのためにも、政治家転身が最善というのです」(スポーツ紙記者)
5月、相撲道普及目的で『一般社団法人 貴乃花道場』を立ち上げた貴乃花氏。その時、参院選出馬への期待が最高潮に高まり、一挙手一投足が話題となった。
「その後からですよ。貴乃花の金欠ぶりが噂されたり、目撃談が出てくるようになったのは。300㎡、家賃70万円の東京・江東区の貴乃花部屋にあった事務所から築30年、家賃7万円の神楽坂のワンルームマンションに引っ越した。しかも、近所では居酒屋の3000円コースで1人コップ酒をすする姿が…。景子前夫人が新しい彼氏と思われる人物とのセレブデートがしきりに出るのとは、あまりにも対照的です」(同)
実際、貴乃花氏の収入面はどうなっているのか。
「横綱時代は懸賞金などを含め、年収1億円以上はあったはずです。現役引退後、理事になってからは年収約2000万円。それが一連の暴行騒動の責任で5段階降格のヒラ年寄りとなった。年収も半分の約1000万円。景子夫人との間もギクシャクし、ついに離婚。そして、相撲協会も辞め廃業した。今の収入はといえば、不定期のテレビ出演が主だから心もとないはず」(大相撲担当記者)
貴乃花氏が“夢と希望”を託す道場に、金銭的な支援を買って出るタニマチがどれだけいるのか疑問視されている。
「相撲道にまい進する平成の大横綱の姿勢は変わらない。最新のマスコミインタビューでも政治家転身は否定しているが、内心は少し前向きに考え始めているとも聞きます。背に腹は代えられない時はきっとくる。今の環境の悪循環を断ち切るには、もう一度、大舞台で挑戦するしかない。選挙に出れば、まだ当選確実だからカネもまた集まるでしょう」(元部屋関係者)
では、政界の住人はどう見るのか。
「本人がその気なら大歓迎です。貴乃花人気で100万票獲得は大いに可能ですからね」(自民党議員秘書)
「いろいろ苦労していらっしゃるようだ。その痛みを踏まえ、野党でチャレンジして欲しい」(野党議員)
相撲道普及と相撲協会改革のため、貴乃花氏の次の一手に注目が集まる。往年の好角家は、窮地に追い込まれた貴乃花の大逆転劇を再び期待している。