この像は募金箱も兼ねているのだが、昨年10月から5回に渡り、破壊され内部に貯まった募金が奪われていた。船橋市民のささやかな善意を裏切る悪行に、船橋在住作家として、私こと山口敏太郎も怒りに震えていたのだが、今回修復され、再除幕式を終えた。
この「さざんか募金運動」は、1979年国際児童年に始まり、翌年1980年に「さざんかさっちゃん像」が建立され、船橋市民なら誰でも知っている有名スポットになった。ちなみに「さざんかさっちゃん」が抱いている子供の名前は、福太郎。さっちゃんの弟にあたる男の子であり、二人の銅像は海老川にかかる丸山橋(ボランティアの橋とも呼ばれる)にも設置されているのだ。
船橋で住んで二十年の山口敏太郎にとって、「さざんかさっちゃん像」は付き合っていた頃の女房との待ち合わせ場所であり、サラリーマン時代は同僚たちと待ち合わせた場所であった。船橋市民の人生の交差点「さざんかさっちゃん像」を破壊する非道を決して許してはいけない。
JR船橋駅に来たら、改札前にある「さざんかさっちゃん像」を見てみてはどうだろうか。船橋市民の優しい記憶がそこに刻まれているのだ。
(山口敏太郎)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou