ジャニーズは財務においてもっとも“閉鎖的”な芸能プロといわれる。大手企業調査会社に、決算内容を訊ねてもデータは存在しない。
だが今回、グループのCD・DVD販売会社(映画製作会社でもある)『ジェイ・ストーム』が177億円を売り上げていたことが判明。この数字をもとに全体の売り上げが推察できそうなのだ。
「『ジェイ・ストーム』は『嵐』が稼ぎ頭で'11年の『僕の見ている風景』、昨年暮れの『Popcorn』のアルバムがミリオンになった。ほか、『TOKIO』『KAT-TUN』『Hey!Say!JUMP』らがCDをリリースし貢献している。社長はメリー喜多川副社長の長女・藤島ジュリー景子氏です」(関係者)
『ジェイ・ストーム』にとって「177億円」という売り上げは、これまで最高額であろう。
ジャニーズのグループには、ほかに『ジャニーズ・エンタテインメント』(Kinki Kids、少年隊等のCD会社)、『ジェイ・ドリーム』(SMAPの映像管理会社)、『グローブ座』(劇場)、『ヤング・コミュニケーションズ』(チケット販売)、『ジャニーズ出版』(音楽出版)などがあり、グループ全体では、最低でも300億円規模が見込まれよう。
ポイントとなるのは、所属タレントのCMギャラを収入として扱うジャニーズ事務所本体の売り上げ。
「ある公認会計士がジャニーズの経理関係者に、いくら売り上げがあるのか、と聞いたことがあるそうです。すると、ブレはあるが噂されるギャラ関係の収入は『300〜400億円規模はあるのではないか』と教えてくれたという。それで系列会社の売り上げと足すと全体で600〜700億円規模が見込まれます」(前出・関係者)
これまでジャニーズの最終的な“利益公表”となる'04年度の申告所得は71億9300万円だった。この数字からいけば、利益率が10%として、売り上げは700億円規模になったはずだ。
これだけ売り上げる芸能プロは、ほかにはないだろう。驚くべきファミリー・カンパニーだ。
(編集長・黒川誠一)