巨人のリリーフ陣の雲行きが怪しい。
巨人は現在7試合負けなし。この日は、昨年18勝6敗と相性のよかったヤクルトとの3連戦初戦に臨むはずだった。だが天候悪化が予想されるため、試合開始の約1時間前に中止が発表された。
首位をひた走る巨人にとっては、“お得意様”を叩き、さらに弾みをつけたかったところ。だが、投手陣にはいい休養になった。
現在9試合を消化しチーム防御率2.79は12球団トップの成績を残している。その代償として延長引き分けが2度、完投投手0とあって、1試合における平均投手起用人数は4人を超え、負担になっているのも事実。それだけに、雨天中止は投手陣から「歓迎」の声が続出した。
すでに5試合に登板している越智大祐は「少しでも(肩を)休めないと肩が飛んじゃうからね」と語り、香田勲男投手コーチは「リリーフはここのところよく投げている。いい休養になった? その通りだね」と慈雨に感謝した。
ただ一方で、投げ足りない選手もいる。チーム最多タイの6試合に登板している山口鉄也は「休みなく投げていた方が、(体の状態も)よくなっていくと思う」と残念がった。いまだ本調子にない様子で「投げたかったけど(雨天中止では)仕方ないですね」と球場を後にした。
雨天中止は巨人の今後に影を落とす可能性がある。昨シーズン、雨天中止明けの試合(交流戦を含む)で負け越ししているのだ。現在は3連敗中。この日の雨は絶好調巨人の勢いを止めかねない。実に不吉なデータだ。
白星ばかりで“晴れ模様”の先週から一転、今週は連敗続きの“長雨”とならなければいいが…。