私は、マイケル・ジャクソンのスリラーのPVに出てくる、マイケルが最後に振り向いて目が光っていた顔と、人形のチャッキー!
これまでのシリーズは、チャッキーの続編が出るにつれ、どんどんコメディー色が強くなりました。それはそれで好きでしたが、今作は、歩き方、表情、振り向き方など、公開当時の怖い雰囲気を思い出させます。ちなみに1作目といえば、私がまだ幼い時の映画っていう印象がありましたが、意外にも1988年公開! わりと大人に片足踏み込んだ年齢だったんですよね。
さて、そのチャッキーが登場する映画『チャイルド・プレイ』が現代版になって戻ってきました! これがまた、見事に“現代”に置き換えられ、またまた私たちにトラウマを与えます。
引っ越したばかりで友達がいないアンディに、母親が職場の大型店に欠陥品で戻された人形を無断で持ち出し、アンディにプレゼントします。「こんな怖い子をプレゼントするの!?」と思ってしまう、生々しいルックスですが、これがまた、ただの人形ではありません。音声認識、センサー付きカメラ、高解像度画像認識など、最近、家庭によくある“指示すればなんでもやってくれる”あの機械と同じ。今回、『スターウォーズ』のルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルがチャッキーの声を担当しているだけあって、ブラックユーモアも相変わらず満載。チャッキーが、こんな性格になった理由や、チャッキーと戦う近所の子どもたちなども、すべて今風の演出になってます。ちょっと言っちゃうと、女が強い(笑)。
これまでのシリーズと比較しながらでも楽しいし、昔のバージョンを見ていなくてもハラハラドキドキの展開。あの大ヒット作『IT/イット“それ”が見えたら、終わり』の製作陣で、プロデューサーも、単に’88年の映画のリメークにはせず、「何を変えたらいいのか」と考えたそうです。
“チャッキーがただのオモチャではなく、アップルやグーグルが作るような高性能なAI製品だったら?”“当たり前に使っている物が突然、攻撃してきたら?”など、あの時代と違った、新たなトラウマが押し寄せること間違いなし!
エンドロールは、よくあの曲だけでもたせたなぁ〜と拍手喝采。さぁ、映画館へGO!
画像提供元:(c)2019 Orion Releasing LLC. All Rights Reserved.
CHILD’S PLAY is a trademark of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.
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■チャイルド・プレイ
監督/ラース・クレヴバーグ 出演/オーブリー・プラザ、ガブリエル・ベイトマン、ブライアン・タイリー・ヘンリー 配給/東和ピクチャーズ 7月19日(金)全国ロードショー。
■引越し先で友達のいない少年アンディ(ガブリエル・ベイトマン)は、誕生日に、母親から“バディ人形”をプレゼントされる。先端テクノロジー会社・カスラン社により生み出されたこの人形は、音声認識センサーや高解像度画像認識機能などが備えられ、スマートフォンアプリと連携して操作も可能という超高性能AI人形。この人形をチャッキーと名づけて一緒に暮らし始めたアンディだったが、次第に、彼の周りで異変が起こり始め…。
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LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。