まだ見ぬ日本人ヘビー級ファイターを発掘するべく今年新たにスタートしたK-1トライアウト。選手選考から合宿と約半年の期間を経て、この日は同トライアウトの集大成として「K-1 TRYOUT 2007 SURVIVAL」と題した興行が開催された。
日本人ファイター有力4選手がしのぎを削る「YOUNG JAPAN GP」ではチームドラゴンの強太郎レンジャーが優勝。決勝で極真会館の佐藤匠を延長Rの末に撃破し、K-1ワールドGP開幕戦のオープニングマッチ出場権に猛烈アピールした。
また、元プロ野球選手として注目を集めていた立川は「日中国交正常化35周年記念試合」に出場した。約100人ものロッテ応援団の大声援を背に終始圧倒。スタミナの切れた閻文凱(中国)にローキックでポイントを稼ぎ、なんとか判定勝ち。K-1での初陣を白星で飾った。
それぞれ最大限のアピールをしたものの、超ド級のサプライズを与える試合がなかった同トライアウト。無論スターの卵を発掘することはできなかったワケだが、実は収穫は別にあった。谷川貞治イベントプロデューサーが舌を巻く。「いやー。しかし、野球の応援ってすごいですね。野球ファンはすごすぎます。ああいうのがK-1にも必要かもしれませんね」。
つまり、大会を盛り上げる上で元プロ野球の存在は必要不可欠だったというワケ。フジテレビ関係者が言う。「谷川さんは来年も同じスパンでこの企画をやろうとおっしゃっていますが、正直このままだと苦しいものがあります。来期もやるなら、やっぱり立川以上の目玉がいないと辛い。