「ゴタゴタした政局同様このプロレス界にも新しい風が必要。プロレスという枠にとどまらない新しい集団をつくりたい」。黒い総帥がドス黒いビジョンを吐露した。
今秋に1万人規模の会場でデビュー25周年記念興行を行うことを表明していた蝶野はこの日、同大会の選手兼プロモーターとして10・12両国大会の開催を正式発表。会見前には自身がテレビCMに出演する缶チューハイを報道陣に配り、大会のPRをゴリ押し。
興行主として記者に酒というワイロを渡すことからしても、今大会への力の入れようがわかるが、実際に今年は夏男として最多V記録を保持する真夏の最強戦士決定戦「G1クライマックス」も休み、夏返上で大会準備に勤しむ方針。
選手としても「チャンピオンシップをやりたい」としており、その意向は「タイトル挑戦できるようにAKIRAにもトレーニングを手伝ってもらって準備していく」と揺るぎない。
自身のタイトル挑戦に加え、すでに同期同門の全日本プロレス武藤敬司の協力も取り付けており「お祭り的な興行にする」と意気揚々。ただ、今大会を単なる記念興行で終わらせるつもりはサラサラない。蝶野によれば「タイトルとかオレ個人の闘い以外にも新しい仕掛けをしたい。単純に同世代で集まったり、昔のチーム2000とかブラックニュージャパンを復活させるということだけじゃなく、ここからプロレスという枠を超えた何かをはじめようと思ってる」という。
新しい仕掛けとはいったい何なのか。蝶野が耳打ちする。「ここから頭脳派とイケメンが集まって何かが起きる。合言葉はC、A、M、P。CAMPだ。2000年あたりから眠っていたものもようやく2009年になって甦ってくるんじゃないか。それこそ今年プロレス界には構造改革が起きる」。
過去にT2000をはじめ、ブラックニュージャパン、レジェンドなど、多くのユニットを手掛けてきた黒い総帥。マット界の“新党発起人”が今秋またまたキナ臭いことを目論んでいる。