吉田秀彦、ジョシュ・バーネット、五味隆典、三崎和雄ら旗揚げイベントに出場する全選手が一堂に会した会見場に怒号が響き渡った。
「ボコボコにしてやるから覚えとけ!」(藤田)「ぶっ殺してやる!」(グラハム)。大男2人が罵声を浴びせながら、つかみ合いの乱闘劇を繰り広げた。吉田、バーネットら出場選手が総出で2人を止める緊急事態に会見場は修羅場と化した。
殺気立った目でグラハムを射抜いた藤田は「殺してやる」とつぶやきながら退室。戦極関係者によれば「とても話し掛けられるような状態ではなかったですよ」と怒りのオーラを全身に漂わせていたという。
初対戦となる両者の間に一体何があったのか。
この日“先制口撃”を放ったのはグラハム。試合に向けてのコメントを求められると「フジタに一言。大みそかに対戦が実現するかもという話があったけど、オマエは逃げやがった。古い人間は去れ。バダ・ハリを倒したキックで倒してやる」とぶっ放したのだ。
この言葉にキレた藤田は立ち上がって「こんな胸クソ悪いヤツと試合するのは初めて。このトサカ野郎をボコボコにしてやる」と金髪のモヒカンヘアーにサングラス、真紅のジャケットというド派手ないでたちのグラハムに歩み寄って乱闘が始まった。
グラハムが言う大みそかの藤田との対戦。昨年大みそかに大阪京セラドームで行われた「Dynamite!!」の前日会見でグラハムは藤田との対戦案が浮上していたにも関わらず、実現に至らなかった事実を暴露し「藤田が逃げた」と公言していた。
様々な事情で「Dynamite!!」参戦を見送った藤田にしてみれば言われなき逃亡説。この日の挑発も相まってキレたというわけだ。
グラハムがハンチング帽、カーキ色のジャケット姿の藤田に向かって「おじーちゃんみたいなジャケット着やがって!センスがない」とバッサリ。そのファッションにまで難癖を付けるなど、2人は“前哨戦”から憎しみをぶつけ合った。
大荒れ必至の一戦に、戦極では有事に備えて審判団の増員も検討しているという。旗揚げ戦のお祭りムードから一転、血生臭い香りが漂い始めた藤田VSグラハムは、壮絶な遺恨清算マッチとなりそうだ。