今年のGW前から浅尾美和の「北京五輪リポーター」起用を巡る争奪戦が繰り広げられていた。視聴率争いの切り札を手にした日本テレビ関係者が話す。
「北京五輪の放映権って、実は6割以上をNHKが持ち、かつ抽選です。ですから、民放はシ烈な戦いを強いられ、どこも中継のキャスティングに頭を悩ます。日テレではビーチバレーの中継での起用もさることながら、イチオシ中継となる日本人3連覇のかかる女子マラソン(17日午前8時スタート)で、女性にも人気の美人アスリートを探していた。好感度の高い浅尾スマイルならバッチリ。メーンスタンドから清そなミニのワンピース姿のリポートでもいいし、中継バイクや沿道から素足にホットパンツで応援してもらっても絵になる。期待は大きい」
当然、他局のアプローチも激しかったという。ビーチバレー連盟関係者が解説する。
「巷ではフジテレビが最右翼と言われていた。浅尾をビーチバレー界に誘った恩師である元日本代表主将で、日本ビーチバレー連盟の会長でもある川合俊一氏が以前からキャスターを務めているなど、パイプが太いですからね。でも、難敵はテレビ朝日だったんです。実は9月20、21日に六本木ヒルズでビーチバレーの国内ツアー『JBVチャンピオンズカップ』が初開催されるんですが、この共催にテレ朝が名を連ねているんです。そのため、日テレは北京五輪後のビーチバレー中継権を前向きに検討することで切り崩したといいます」
さらに日テレ側と浅尾の所属事務所との間では、それ以上の画策が進んでいるのだという。
「そもそも、浅尾の所属事務所社長は川合氏の学生時代の後輩で、川合氏のマネージャー兼参謀のような人物。2人は17年以上も前からビーチバレーの普及、発展を目指し、『野球やサッカーに負けない底辺の拡大とアイドル選手の育成』が口癖。『世界では室内バレーよりもビーチバレー人気の方が高い』とアピールしてきた。そんな2人は、現在の浅尾人気が下火にならないうちに、次のステップへ進む手段を模索していた。それがグラドルやバラドルを巻き込んだビーチバレー大会の開催なんですよ」(前出・関係者)
あのモー娘。らアイドルを中心に人気を呼んだフットサルのビーチバレー版をイメージしているという。
「川合氏が90年に現役選手を引退し、芸能界デビューしたころからバックアップしてきた大手芸能プロも、この企画に参加しているようです。世界のビーチバレーを見ると、パリのエッフェル塔のそばに砂を運んで試合をしているだけに、バレー好きの日本なら大化けの可能性があります」(芸能ジャーナリスト)
ビーチバレーのビキニといえば、サイドの幅が7センチ以下という極小もの。アイドルならば、まさにうってつけである。また、バレー大国の日本だけに学生時代の経験者も多く、フットサルよりもメンバーを集めやすいというメリットもある。
ただ、気になるのは川合氏が熱望していたビーチバレー中継にフジテレビが消極的だった理由だという。
「ひとつは、世界で戦えるメダル候補の不在でしょう。まだ22歳と若い浅尾だけに、新パートナー次第ではという淡い期待もある。川合氏も『次回のロンドンよりも8年後が彼女のピーク』と言っている。しかし、グループ企業で浅尾の写真集やDVDで3万枚以上のヒットを飛ばしたフジがなぜ降りたのか…」(スポーツライター)
それはスポンサー問題だろうという。
「大手企業のCMに出演する浅尾だが、オフィシャルスポンサーはマルチ商法のハーバーライフ。いくらネットワークビジネスという言葉を使っても、日本では特定商取引法で規制される『連鎖販売取引』という業態に分類される。ビーチバレー界のトップアイドルがそこの広告塔を務めている以上、まだまだB級スポーツと見られても仕方ないでしょう」(前出・関係者)
しゃべりがうまいとは言えず、上がり症でもある浅尾。リポーターとしては致命傷と言えなくはないが、それをカバーする格好の売り出し方に挙げられているのが、スマイル+ミニスカ路線。
「おバカでエロキャラが売りの日テレ、宮崎宣子(28)アナや、おバカキャラで人気のタレント、スザンヌ(21)からエロいところを取れば分かりやすいでしょう(笑)。笑顔とミニスカは絶対、必要なアイテム。この2つさえあれば好感度の高い浅尾なら、その姿を見せるだけで数字(視聴率)は取れます」(大手広告代理店関係者)
テレビ局の女子アナは、このミニスカとスマイルが大流行。宮崎だけではなく、フジのショーパンこと生野陽子(22)、TBSの加藤シルビア(22)、枡田絵理奈(22)など挙げれば、きりがない。
「浅尾には、これらの女子アナにはない、さわやかなアスリートという強みもある。日テレは、そのあたりも計算していて、おいしい商売にするんじゃないですか」(同)
北京五輪には出場ならなかった浅尾だが、リポーターで“金メダル”が取れる?