「ワークマンといえば“働く男のための店”というイメージが強いでしょうね。ベイシアグループの中で、建設技能労働者向け衣料品の専門店として、全国トップシェアを誇っています。作業着に求められるのは、高機能で安価に買い換えられること。また、防水性や防寒性、吸汗、速乾性などに優れることから、ワークマンの商品をライダーやスポーツ愛好家が着用するようになり、口コミで人気が広まったのです。特に人気なのは、登山やトレッキング向けのレインウェアで、フェスなどに参加する際に便利と、若者がこぞって購入してますよ」(衣服流通関係者)
実際にメーカーもカジュアル分野強化のために、アウトドアウェア専門の新業態『ワークマンプラス』1号店を9月5日、東京・立川にオープンさせた。オープン初日には約700人が来店し、レジ前には行列ができるほど大盛況だったという。
特に人気なのが“貧乏人のゴアテックス”と呼ばれている『フィールドコア 透湿レインスーツ』だ。耐水圧、透湿度の性能は、本格的な登山用と比べると若干数値的には劣るものの、日常やキャンプ、野外フェスの時に使用するには必要十分。しかもパンツまでついて4900円というから驚きだ。
ネット上では、「モンベル買っちゃったけど、ワークマンで十分じゃないか!」「ワークマンて、いかついお兄ちゃんのイメージだったけど、おしゃれだよね」「実際に山で使ったけど、ストレッチ素材で着やすいですよ」などと、称賛の声がひっきりなし。
「また、妊婦さんに人気なのが『ファイングリップシューズ』です。これはもともと厨房用に、水や油で滑りにくいように開発された靴なんですが、ネット上の口コミでウワサが広がり、今では妊婦さん御用達のシューズになっています。値段も1足1900円と安いのが人気に拍車を掛けていますね」(同・関係者)
もともと、ライダーが防寒着として注目し、口コミで人気になったのがワークマンの衣類。メーカー側は消費者のニーズにすばやく応えて、カジュアル路線を強化したという。
今後は女性向けに、よりおしゃれなデザインの商品も発売されていくことだろう。