MCをつとめるのはサブカル系のラジオやトークイベントではおなじみの鷲崎健と、奇抜なキャラから天才、先生、覇王、腹黒など数々の異名を持つ中村繪里子。ヲタク関係の方には大ヒットゲーム『アイドルマスター』で天海春香役をやっている声優といえばわかり易いだろうか(ゼノグラシアの方じゃないよ)。
オープニングトークで挙手した時の統計によると、来場者の年齢層は20代より30代の方が多い印象。内容は大喜利形式で、事前に出題したお題の回答を募集しイベント当日に発表、ユーザーの答えを評価したりイジったりするもの。某ケータイ大喜利に似ている気もするが、その辺は気にしないでおこう。終始、ブレ球シュートやナックルボールのような掴みどころのない素敵トークを連発する中村繪里子に対し、的確なツッコミで返す鷲崎健。このテンポの良さに会場は何度も大爆笑。来場者との連帯感も良く、グダることなくイベントは進行した。数々の声優とラジオをやってきた鷲崎健でなければ出来ない場の仕切り方のおかげが大きいだろうが、この雰囲気の良さは観覧者のノリのよさもあってものだろう。
ところで、『アイドルマスター』に出演している声優さんのイベントには、他のイベントにはない妙な連帯感がある。出演者イジりを出来る場慣れした客が多い。かといって場の空気を壊すことなくきっちり自重する時は自重する。
この連帯感は何なのか、観覧していたある来場者は「アイマスで半ば公式設定になってる春香の閣下設定も、中村繪里子さんのラジオでの腹黒トークと時折見せる天才的な面白トークをファンの僕達が盛り上げて、ゲームキャララクターにまで反映させた結果ですからね。アイマス声優ファンにはそういう皆で盛り上げなきゃっていう使命感が少なからずあると思いますよ。なんせ本業がアイマスのプロデューサーでリアルの仕事を副業だという人もいるくらいですから」と話してくれた。なるほど、皆で会場をプロデュースしているから、この連帯感なのか…。
脱線した話題が長くなったが、トークライブとしては作りこまれて楽しいイベントだった。第二回公開も8月22日にあるそうなので期待だ。チケットが手に入らなくても、ネットでの生放送動画配信もあるのでぜひ見てもらいたい。それと、次回公開の時はぜひ中村繪里子さんにお菓子を与えながらトークを希望。そうすればきっと伝説を作ってくれるはずだ。(斎藤雅道)