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ボクシング タイから帰国した亀田史郎社長を成田空港で独占直撃

 亀田興毅のWBA世界フライ級王座挑戦をめぐり、陣営がついに動いた。五十嵐紀行会長と亀田プロモーションの亀田史郎社長が6月のタイトルマッチ実現に向け、同級王者のデンカオーセン・シンワンチャー陣営と接触。二重契約問題の収束を試みた。だが、事態は依然として平行線のまま。興毅の2階級制覇はどうなるのか。帰国直後の史郎社長を独占直撃した。

 −−今回、タイを訪問した目的は、6月の世界戦の交渉なのか?
 「(デンカオーセン陣営の)話を聞きに行った。その結果、(マネージャーの二重契約問題が)どういう状況になっているか分かった。6月の世界戦どうこうという交渉まではしていない。俺の意見を(主張しに)言っただけだ」

 −−デンカオーセンは?
 「(亀田戦に否定的な)ニワットに従うと言っている。俺が握手して『興毅とファイト、ファイト』と言ったら、ノー(と拒否した)」

 −−王者はニワット氏側についている?
 「法律でデンカオーセンは(亀田陣営と契約を交わしたナリスとも)ちゃんとした(マネジメント)契約を結んでいるようだ。紙(契約書)も見せてもらった。(契約では日本で試合をする場合に)ナリスの承諾もいる。ナリスが許可しなければリングに上がれない。指名試合の期間は決まっている。(デンカオーセンは9月までに指名試合をしなければ)王座はく奪の可能性もある。試合をしたかったら誰かが歩み寄るしかない」

 −−マネージャーの二重契約問題がネックか?
 「ニワット氏とナリス氏が、デンカオーセンのファイトマネーの取り合いをしている。2人で分ければいいのに、『俺にこそ権利がある』と言い合っている。今回の訪問で(挑戦決定の)結論は出なかった。このままでは興毅の試合(6月のタイトル戦)はなくなってしまう」

 −−デンカオーセンへのタイトル挑戦が白紙になる?
 「(デンカオーセンとの6月のタイトル戦が)なくなってもWBAに打診してるから大丈夫。こじれたら『WBAなりの決断をしてくれ』と伝えてある。王者が試合をできない以上、(デンカオーセンのマネージャー同士の)話し合いで決着がつくまで、暫定王者を作らなければならない」

 −−興毅は最新のランキングで1位。暫定王者の資格はある。
 「まずは暫定王者決定戦に勝って、それから暫定と正規(王者デンカオーセン)で、対決をすればいいわけや。焦ることはない。(暫定王者決定戦が行われなくても)デンカオーセンは9月までに(ランキング1位の興毅との)指名試合が義務付けられている。(こっちから)仕掛ける必要ない。WBAの判断を待つだけや。遅かれ早かれ、年内に世界戦は実現できる」

 −−そのためにも3月4日の試合は大事だ。
 「デンカオーセン戦を見据えてハードパンチャーを選んだ。パンチ力のある選手をどうさばくかが、課題やな」

 −−最後にニワット、ナリス両氏に言いたいことは?
 「(マネージャーがもめることで)一番かわいそうなのは選手や。リングに上げてビックマッチをさせてあげないといけない。それがマネージャーやプロモーターの仕事や」

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