エントリー総数2,455組から勝ち残った10組のファイナリストは、藤崎マーケット、ジャングルポケット、さらば青春の光、コロコロチキチキペッパーズ、うしろシティ、バンビーノ、ザ・ギース、ロッチ、アキナ、巨匠(ファーストステージのネタ順)。昨年からさらにルールが変更され、昨年までは司会を務めていたダウンタウン・松本人志が大会実行委員長となって、さまぁ〜ず、バナナマンと審査員席に座った。
ファーストステージではロッチに1位を明け渡したが、ファイナルステージで巻き返しに成功。総得点数933点を獲得して、大会史上最速となる結成4年目で頂点に立った。
超ビューティボイスの持ち主であるスキンヘッドのナダル(30歳)と、茶髪で小兵の西野創人(24歳)。年齢差6歳で、「先輩に“おまえみたいなヤツ絶対に売れへん”て言われた」(ナダル)悔しさも経験した。さらに、ナダルは、今でこそ美声がセールスポイントだが、「学生時代は音楽の時間に“歌うな”って言われたり、サッカー部のときも“笑うな”って言われたり。悲しいことあったけど、笑いで跳ね返した」と、悔しさをバネにできた喜びも大きい。
今年4月に放映された“アメトーークSP”で、ナダルの持ちネタである「やっべぇぞ!」がフィーチャーされて、その名はジワジワと浸透しつつあった。番組の好影響で仕事は右肩上がりになり、先月の月収はナダルが16万円で、西野は6万円。早くもコンビ格差が生じているが、決めフレーズがあるおかげで、バイト生活から脱出できた。そんな矢先に獲得できた、ファイナリストという名のチケット。このチャンスを逃すまいと、決戦当日も朝の9時から宿泊先のホテルで練習を重ね、万策を講じての大願成就だった。
優勝賞金の1,000万円は、ナダルの地元である京都・南山城村での凱旋ライブに費やしたい。余ったお金は、「芸人になることを反対しながらも、最後には許してくれた両親に」(ナダル)。
呼称・コロチキ。心地いい名フレーズ「やっべぇぞ!」が、日本中を席巻する日も遠くはない!? (伊藤雅奈子)