新横綱として迎えた夏場所(5月11日〜25日=東京・両国国技館)、鶴竜は4日目に平幕のホープ・遠藤に敗れて、早くも黒星。7日目には小結・千代鳳に苦杯をなめて2敗目。
8日目は初日から7連敗中の平幕・宝富士を相手に、立ち合いで変化して勝ったものの、およそ横綱らしからぬ相撲に、場内のファンからは大ブーイングを浴びるハメに…。
そして、9日目には関脇・栃煌山に敗れて、3敗目を喫してしまった。11日目を終えた時点で8勝3敗。全勝の横綱・白鵬が11日目に豪栄道に負けたため、トップには1敗で白鵬と大関・稀勢の里が並んでいるが、鶴竜とは “2差”が付いており、優勝はおろか、早くも優勝争いからも脱落してしまった。
この後、白鵬、日馬富士の両横綱、稀勢の里戦が残されており、ヘタをすれば、2ケタ勝利も、ままならなくなる。
場所前は横綱昇進のための行事が立て込み、ハードスケジュールだったのは事実だが、それは言い訳にはできない。
今場所、ファンやマスコミの注目は圧倒的に遠藤に集まっており、新横綱といっても、それほど鶴竜にプレッシャーはかかっていないはずだが…。
思えば、第70代横綱の日馬富士は、昇進場所(12年九州場所)で、9勝6敗と1ケタ勝利に終わり大失態を演じた。鶴竜もまた、昇進場所で2ケタ勝利を挙げられないという醜態をさらしてしまうのか?
(落合一郎)